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Prints, 1970s. [close to you <art編>]

版画 1970年代1.JPG 版画 1970年代2.JPG版画 1970年代4.JPG版画 1970年代6.JPG 版画 1970年代3.JPG 版画 1970年代5.JPG
1970年代の版画に焦点を当てた展覧会。10人の作家の26点が展示されているそうですが、今回は4人の作家の作品をご紹介いただきました。
まず、手島圭三郎。絵本で有名ですが、今回の展示は「病める老馬」。馬の体全体にイバラの蔓が絡まっています。
タイトルからすると不気味な感じがするのですが、作品は幻想的というか夢の中のことの様に感じます。
木版画の良さが遺憾無く発揮された感じです。
続いて渋谷栄一。作品は「月明りのピエロ」。こちらはエッチング、シュガーアクアチントという技法を用いた銅版画。
軽い力で絵が描ける・・・軽やかな線、柔らかな線が特徴的です。ピエロとその背景の表現の仕方が素敵です。
次は増田誠。作品は「旧約聖書 紅海」。石版画、いわゆるリトグラフです。こちらは何枚も剃ることができるので、昔のポスターにはよく使われました。
絵を思う様に描くことができる、絵的な表現ができる技法です。
最後は島州一。作品は「ゲバラ」。シルクスクリーンで布に印刷されたものです。壁にかけられた写真をそのまま版にして布に刷った形です。
シルクスクリーンは鮮やかな色彩とはっきりした線が特徴で、写真を版画にすることもできます。左右逆にはならずに見たまま印刷されます。
版画といっても様々な技法があり、その表現方法も作家によって違います。
日本美術において豊かな版画表現が創造された、とりわけ戦後は数々の国際展で日本人作家が高く評価されたそうです。
特に1970年代は技法・表現において、それぞれ幅広い作品が見られる様になったのです。様々な版画の表現方法を比較でき、知ることができる内容です。
※尚、写真は北海道立帯広美術館 耳塚里沙氏からお借りしました。
(版画 1970年代展は6/26まで北海道立帯広美術館で開催中です。)


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