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La chalcographie du musée du Louvre〜La Joconde [close to you <art編>]

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現在、釧路市立美術館で開催中の「ルーヴル美術館の銅版画」の中から、かの有名なモナ・リザ( La Joconde)についてのお話しです。
今回この銅版画の作品をご覧になって、???と思った方もいらっしゃると思います。
確かに色の問題もあるのですが、人物の輪郭、表情ともに原画とは違うのでは?と感じた方も多いのではないでしょうか。
今回はその疑問を武束氏に紐解いていただきました。
イタリアの美術家レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた油彩画ですが、彼は筆が遅い事で有名で、注文通りに描かない事でも有名だったそうです。
この作品も発注を受けたにも関わらずいつまで経っても出来上がらないので、いらないと言われてしまい、彼はそれをずっと持ち続けて描き続けていたそう。
彼の探求の一つには「絵は線なしで描ける。色の濃淡や陰影で描ける。」があり、それを追い続けたのです。ですからなるべく線を残さない様にしたのです。
版画ですが、こちらはエングレービングとエッチングという技法で制作されました。エングレービングという技法は、ビュランという先端にダイアモンド様の固い刃の
ついたノミのような器具を使い、銅版に線を彫り、その溝にインクを埋め、それを刷って作品にする版画技術。 鮮明な線が特徴なのです。
・・・・・ということは、ダ・ヴィンチの描いた作品とは真逆。線がない絵を線で描く難しさはどのくらいだったのでしょう。
確かにそう考えると素晴らしい版画なのだと感じます。「名画は名画ゆえに複写は難しいのです。」と武束氏もおっしゃっていました。
そして、ダ・ヴィンチは時代や環境によって変わる「美」ではなく、普遍の美を追求して、描いたそうです。
それは、見る人の内面を写す美。ですから見る人によって、同じ人でもその時の感情によって見え方が違うのです。
それはそれですごい作品ですよね。「技術・年月・探究心」それらがあって彼の手から生まれた作品は奥深く、今も私たちの心を揺さぶるのでしょう。
(ルーヴル美術館の銅版画展は7/3まで釧路市立美術館で開催中。)

2022.0525 O.A 市立釧路総合病院 院長 泌尿器科 森田研氏 [close to you <dr.編>]

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今回はcovid19について。感染がオミクロン以降、拡大してます。感染力が強いという一方で重症化しないのではないか等色々なことが言われています。
陽性者の方が出ると、濃厚接触とか、どの位の期間まで遡って調査しないといけないかという問題がありますが、それが今はすごく短くなっているそう。
多分このあたりが発症日だとなった時も以前は1週間位遡っていたのが、最近それが短時間になり、その期間内にどこからもらった等、
振り返ってもわからないというケースが増えてきているそうです。
一方で重症例が減って若者が多いということについては・・・「実際のところは病院で見ていると、重症になった方を結果的に見ているだけかもしれないのですが、
感染自体の数がものすごく増加していると、その中の重症化する方もいらっしゃいます。そういう方が減っているかというとそういう感じでもなし。
ですから元気で若い陽性者が増えていても、結果的に重症になる方が同じ数ということは、重症化が少ないということになるのでは?と思います。」と。
病院では特に一般の会社に比べると、陽性者が出た時点で、より広く接触者を追っています。それでも陽性者は出ないそう。
ではどこからもらってきたのか?現在追跡調査をしてもほとんどその様な方が出てこないのが実情のようです。そうなると、一つの仮定としてはもうそこにウイルスはいる
ので、陽性になった人がたまたま睡眠不足だったとか、体調が悪かったとか、そういう状況でウイルスが入り込んだという感じなのかな?とおっしゃっていました。
感染はどの様に発覚するのでしょう?ウイルスの一種なので風邪の症状。最初に入ってくる場所の症状が出やすいそう。粘膜とか喉とか。
ただ、よく言われているように神経、関節が痛いとか、頭が痛いとか、味覚障害とか、神経的な症状が出る確率が少し高くなるような感じと。
そんな中で私たちができる対策とは一体何でしょう?手洗い、よく使う場所を消毒するとか、飛沫が飛ばないように一生懸命なさっているはず。
それを完全にゼロにしようと思うと行動制限をするしかない様です。ただ、海外からのお客さんを入れることを緩和しましょうとか、マスクを少し取ることができるようにしましょうとか言われていますが、それをやった時に欧米並みに日本がした時に安全なレベルにあるのかどうなのか?が論議になっているそうです。
イギリスやアメリカの話だと、5割を超えて陽性者が存在すると防御をしてもあまり意味がなく、重症になる方をきちんと管理するのが良いとなるので、
日本の場合はまだその数がわかっていないのでは?と思うとおっしゃっていました。
「とにかく感染しないことが大前提なので、全ての項目を頑張らないといけないと言わざるを得ないのです。
ワクチンを打っていても感染する時は感染する。ただ、ワクチンを打った方の中で重症化している人がいなくて、重症化している方の多くはワクチンを打てなかった方。
この事実は曲げられない。もちろん体質の問題や打ちたくないという意思の方も尊重しなくてはならないと思います。
ただ、事実はそうなので、もし打つことができるのでしたら、重症化を防ぐためにも打った方が良いと言えると思います。」