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2024.0426O.A 「自己紹介と考古学」 [varied stories]

小田島賢さん(厚岸町海事記念館 学芸員)

今回からお話しを聞かせてくださる小田島氏は、帯広出身で、4年前に厚岸にいらっしゃいました。
専門は考古学、中でも主に土器が専門。そもそも考古学とは、主にヒトが出てきてから現在までのことを研究する学問です。対象となるのは、大きくいうと<物質文化>。北海道で考古学をなりわいとしている人の半分くらいは先史学、つまり文献が北海道で残されていない時期を対象としているそうです。「言い換えると、縄文文化などが当てはまるでしょうか。縄文文化というと、縄文土器だったり石器が遺跡から多く見つかっていますし、みなさんも教科書などでみたことがあるのではないでしょうか。」とそして・・・北海道の歴史的な時期区分は本州とは違っていることはご存じ?との質問。旧石器、縄文までは同じですが、この先は弥生、古墳、飛鳥、奈良・・・とは続かずに、実は続縄文という時期になるのです。これが本州でいう弥生・古墳に相当し、紀元前3世紀から紀元後7世紀頃の時間幅となるそうです。
「その後は教科書通りかというとそうではなくて、擦文という時期であったり、オホーツク海沿岸ではオホーツク文化という時期区分となり、13世紀後半頃からはアイヌ文化期という時期区分となります。その後は、本州と同じような時期区分をたどり、明治時代から大正、昭和・・・と現在まで至るという感じです。」
さて、厚岸町には現在、遺跡が約90箇所見つかっているそうです。ただ、厚岸町には、環境の変化、特に海面の上昇などで遺跡が水没してしまったり、いまはクマの生息地になっていたり、踏査することができない状況であるため遺跡を発見することができていないところが多くとのことで、今後踏査が可能となれば、まだまだ遺跡が見つかる可能性があるとおっしゃっていました。
vs0426小田島氏.jpg
※音声はこちら・・・

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