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海外の牡蠣たち(中嶋 均編) [varied experts]

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7.jpg中嶋氏にとっての中学生の地理の時に勉強した牡蠣の産地。
フランス ビスケー湾、アメリカのチェサピーク湾、日本の瀬戸内海。
これが彼にとっての牡蠣の三大聖地。そこに訪れてみたいと思っていたそうです。
海外で最初に訪れたのはオーストラリア。今から25年くらい前のこと。
種苗センターを立ち上げるために視察に行かれたそう。オーストラリアではもうすでに民間で行われていたので、勉強するために訪れたのです。
「ほぼ、今の厚岸のルーツはそこです。シングルシードのやり方もそう。」
何と言ってもオーストラリアでびっくりしたことは・・・
日本を出たのが真冬の2月。オーストラリアは真夏。
「夏に牡蠣を食べながら花火を楽しんでいるのを見て・・・当時は夏に牡蠣を食べるということは日本ではしていなかったですから・・夏に食べることができるんだと感動しました。」
その後フランス、アメリカと彼にとっての牡蠣の聖地を訪れます。
海外の様々なところへジャパニーズオイスター・パシフィックオイスターが輸出されているそうです。
日本のマガキは丈夫で環境に適応しやすく育てやすいのでしょう。
「牡蠣はきちんと作ると美味しくなることを実感。どこでも作ることができる牡蠣。牡蠣の餌をどう作るのかが問題になるのです。」
オイスターマンとオイスターファーマーの違いについては放送をじっくりお聞きくださいませ〜
ラストの写真は燃える様な朝焼けとのことです。
※写真は中嶋均氏からお借りしました。

2023.0728 O.A ガウディに・・・ [varied stories]

菊田真寛さん(会社役員)

東京国立近代美術館へ行ってきた菊田氏。「ガウディとサグラダ・ファミリア展」「ガウディが後世に託した夢も聖堂、完成への道」という展覧会で、とても盛況で、入場制限もあり、並んで入館。たくさんの観賞客が訪れていたそうです。
「未完成の聖堂であるサグラダ・ファミリアは聞いたことはありましたが、1882年着工から約140年後の現在も未完成という歴史的な重み、そして、壮大な建築というロマンに一度触れてみたくて観てきました。」スペイン バルセロナのシンボルなのでご存じの方も多いと思いますが、その展覧会は東京ならではと思った次第と・・・。「海外の歴史的な作品、特に建築について、今まであまり興味がなかったのですが、この展覧会へ行って本物を観たくなりましたね。」
スペインのバルセロナで活躍した建築家、アントニ・ガウディが、長らく<未完の聖堂>と言われながら、いよいよ完成に時期が視野に収まってきたサグラダ・ファミリア。ここに焦点を絞ってガウディの建築思想と創造の源泉、壮大なプロジェクトについて展示、時代を超えて生き続けるガウディ建築の魅力に迫る内容だったそうです。「ガウディは、1852年生誕。1926年に73歳で路面電車にはねられて死去。当時は突然のことで、事故直後ははねられた人がガウディだとは気が付かなかったそうです。1882年サグラダ・ファミリア聖堂の起工式がありましたが、その聖堂の二代目建築家として1883年にガウディが就任。サグラダ・ファミリアの設計と建設に心血を注ぎ、図面のみならず、膨大な数の模型を作り、それに修正を加えながら外観や内部の構造を練り上げていったそうです。」
展覧会では、ガウディが実際に描いた図、自筆のスケッチや図面などがとても緻密に繊細に描かれたノート。この大きさは文庫本くらい「ガウディノート」と言われているそう。他に模型もあったそうです。全体骨格の模型、天空のオブジェ、彫刻の繊細な技術が素人でもわかる聖堂正面の彫刻やその断片など。100点あまりが展示されていたとおっしゃっていました。
サグラダ・ファミリア聖堂の建設は、新型コロナウィルスに影響で一時中断していましたが、2020年の秋に再開。2021年12月には聖堂の中央に位置する6つの塔のうち、頂点に星を頂くマリアの塔が完成しました。今後、2026年に聖堂の中央で最も高い塔となるイエスの塔が完成する予定とのこと。
9代目の設計責任者であるジョルディ・ファウリが、ガウディの没後100年にあたる2026年完成予定であると発表したのです。「なんと、サグラダ・ファミリアの建築に大きく関わっている日本人の彫刻家がいることも知りました。外尾悦郎氏。現在70歳の彫刻家です。1978年にサグラダ・ファミリアに彫刻に携わり、2013年にサグラダ・ファミリア主任彫刻家に任命され、ガウディが残した設計図から、サグラダ・ファミリアに組み込まれる彫刻などの装飾の総監督をしているそうです。すごい驚きですよね。日本人の繊細で細かな手先などの技術を持っている・・・日本人のまさに代表である外尾悦郎さんが、この世界的な建築であるサグラダ・ファミリアに関わっている。そんな日本人がいることにも大きな感動を覚えました。この展覧会に、行って本当によかったと思っています。」
世界遺産に少しだけ興味がある素人ですが、着工から144年かけて完成する建築物がこの世にあること、壮大な計画が100年以上も継続され、引き継がれていることが、とても衝撃的で感動的だったと・・・。本当にどの程度の大きさなのか、どんなに繊細な建物なのか、実際に行ってみたい、観たいと強く感じたそうです。
※写真は菊田真寛氏からお借りしました。
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2023.0727 O.A BAND [chord 5]

・Vacation / The Go-Go's
・I Think It's Me / The Go-Go's
・it's Everything But Partytime / The Go-Go's
・Get Up And Go / The Go-Go's
・This Old Feelng / The Go-Go's
・Worlds Away / The Go-Go's
~今回はバンド編です。The Go-Go's 特集です。
セレクトは河口氏。出演は、河口氏&midoriでお送りします。

バーチャルな粒々流しで海の生物を科学する-粒子追跡02-(黒田 寛編) [fun science]

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北海道周辺に生息するスケトウダラ太平洋系群に粒粒流しを適用した事例について。主に冬の噴火湾周辺で産卵するスケトウダラのグループをスケトウダラ太平洋系群と呼んでいるそうです。身はスリミに加工され竹輪などの練り物になり、卵は明太子やタラコとして利用されます。「このスケトウダラ太平洋系群の資源変動要因を明らかにするために、もう15年以上、粒粒流しを用いた研究を行っています。私たちが注目しているのは、スケトウダラの卵から仔魚の時期。非常に遊泳力が弱い時期になり、基本的には泳げません。興味深いことに、スケトウダラの親は大陸棚の底付近に生息しているため、底魚と呼ばれていますが、卵や仔魚の時期は海面付近に浮かんで生活します。ですから卵や仔魚は、海面付近の流れや水温による影響を強く受けるのです。そして、仔魚の成長が悪いと、その年に生まれたスケトウダラ太平洋系群の数は少なくなるという関係がすでに知られています。ですので、ある年産まれのスケトウダラの数の変動を考えるにあたり、ある年に生まれた卵と仔魚の流され方と流される間の成長ならびにその要因を研究することになり、<粒粒流し>をつかった研究を使宇野です。」
一般的な粒粒流しでは単純すぎてうまくいかない部分があり、2つ工夫したポイントがあるそうです。
一つ目は卵や仔魚が現実的な深度を流されるようにしたこと。具体的には卵や仔魚の浮力を粒粒流しに導入。卵や仔魚と海水の間に密度差があることで浮力が働き、この効果を調節することでバーチャルな卵や仔魚(粒粒)が流される間の深度を調節。一方、この浮力の効果を考慮しないと、卵や仔魚がとんでもない水深に沈んでいくことがわかり、野外の観測結果とは全く一致しなかったと黒田氏。
もう一つの重要な工夫は、黒田氏の粒粒流しでは、スケトウダラの卵や仔魚が海流によって流されながら経験した水温によって成長の速さが変わるという計算が含まれていること。ここで重要になるのが、仔魚が経験した水温によりスケトウダラ仔魚の成長の速さが変わるという法則をどのように準備したのかということ。
「天然の仔魚は僅か数cm以下で、小さすぎて経験水温を調べるための水温計なども付けることができないので、野外の調査からは水温と成長の間の関係を調べることができません。そこで、飼育実験といって、スケトウダラの仔魚を人工的に水槽で飼育してその成長の速さを調べてもらいました。まず、スケトウダラの親を活かした状態で捕まえてきて、水槽で飼育し、その親に卵を産ませ、そこから孵化して生き残った仔魚を異なる水温で飼育。その成長を調べることで水温と成長の間の関係式を作ってもらいました。ちなみに、この飼育実験を始める前までは、人工的に、スケトウダラに卵を産ませて、卵から仔魚を孵化させて成長させたという事例がなく、本当に難しい課題で下。ところが、同じ研究所の飼育のプロが参加し一瞬でこの問題を解決、かなり画期的なことでした。」
粒粒流しに、浮力の効果を入れたり、飼育実験に基づいた水温―成長の関係式を入れたりすることで、10年以上の歳月を費やし、できるだけ確からしいスケトウダラ太平洋系群の粒粒流しの第一版が昨年度にやっと完成。この粒粒流し、正確には「スケトウダラ太平洋系群の個体ベースモデル」と言うそうです。
これを使い、年によって変化する仔魚の流され方、成長/体長と親の量(資源量)との関係が、これまでよりも、よりリアルに定量的に理解できることは大きな研究の進展になっているそうです。黒田氏曰く「バーチャルな粒粒流しは、海のシミュレーション、野外調査、飼育実験をうまく融合できる研究手法になり、多くの魚種でよく似た取り組みが進んでいるというのが現状です。」ということでした。
※写真は黒田寛氏にお借りした資料です。
※音声はこちら・・・https://open.spotify.com/episode/59pOZk4UMH8xbMDyAzS8Hb

太陽光発電施設の問題〜釧路と根室(照井 滋晴編) [nature treasure]

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釧路市の「自然と共生する太陽光発電施設の設置に関するガイドライン」について。環境保全や野生生物の保護の面から市の天然記念物であるキタサンショウウオや、特別天然記念物タンチョウなどの希少な野生動植物の生息地を太陽光発電所の建設に「適当でないエリア」に設定し、建設中止を含めた計画の見直しを事業者に求めることを明記。今回のガイドラインの中でいう希少な動植物というのは環境省の種の保存法、天然記念物を定める文化財保護、文化財保護条例などに該当するものしか明記されていないのが少し残念だったと照井氏。
この法律や条例に該当する種は釧路市の天然記念物であり種の保存法指定種であるキタサンショウウオ、国の特別天然記念物であり種の保存法指定種であるタンチョウ、国の天然記念物であり種の保存法指定種のオジロワシ・オオワシ、種の保存法指定種であるチュウヒ、シマクイナなどの鳥類が挙げられます。「釧路湿原域にはこれらの種以外にも絶滅危惧種に選定されている動植物が多数生息しています。私個人としては環境省及び北海道が定めるレッドリストに名前を連ねる種も対象にしていただけるとなお良かったと思います。」
また、ガイドラインの中では「地域の有識者や専門家などに助言・指導を求め、希少な野生動植物の保全に向け適切な対策を講じること」とあるそうですが、事前に生息状況や工事の影響予測を行う調査や、建設後のモニタリング調査をする事という内容までは書かれていないそう。あくまでも有識者や専門家まかせになっていることも今後改善の余地があるのでは?と感じたとおっしゃっていました。
加えて、このガイドラインでは、近隣住民への説明会の実施することを求めているそう。これまでは事業者が地域の方々の意見を聞くような場はほぼ持たれていなかったので非常に良い内容だと・・。ただ、対象が近隣住民に限定されていることや近隣住民がいないような原野に建てられることがほとんどで、説明会の対象となる方がかなり限定されそうな気がする・・・とも。実際には、ほぼ説明会が行われないという可能性も考えられるので、市には実情をしっかりと検証してもらえればとおっしゃっていました。
釧路市以外、他の近隣市町村でも太陽光発電施設の建設に関するガイドラインの策定が行われ、新聞などでも取り上げられていました。
根室市は、6月29日に太陽光発電施設建設事業者に求める指導要領の策定を発表。根室市の場合はガイドラインではなく指導要領。そこでは市の指導に従わない悪質な業者を公表するなど実効性を担保する内容が盛り込まれていてこの点が釧路市のガイドラインと一番大きく違う部分とのこと。
また、「事業を予定している事業者は、事業予定区域での事前調査を行うこととする」とあり、その事前調査の中には、①として建設前の動植物調査(天然記念物等で保護されている動植物、渡り鳥が飛来するコース等)として動植物調査が挙げられているそう。対象は釧路市と同様にかなり狭いそう。ただ、調査の実施を求めているという点では釧路市より少し踏み込んでいるなと感じたとおっしゃっていました。
「どちらの市のガイドラインも良い点、物足りない点があり、今後改善の余地があるのだろうと思いました。いずれも策定して終わりではなく地域住民の意見を取り入れながらどんどんブラッシュアップしていってほしいと思います。」
※写真は照井滋晴氏からお借りしました。
※音声はこちら・・・https://open.spotify.com/episode/0zsvTTxVrAmOsyiTOc5h0I

museum change lives [close to you <art編>]

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今回は博物館浴について。九州産業大学 地域共創学部 教授の緒方泉氏が釧路にいらっしゃった時にインタビューさせていただきました。彼の専門は博物館学、臨床心理学。福岡県庁を経て、2002年から九州産業大学美術館へ。2018年4月から現職。高齢社会における博物館と健康の関係に関心を持ち、これまでケアとアート等の研究テーマに取り組む。学芸員人材養成に携わると共に、博物館の健康効果に着目した「博物館浴」の実証実験を開始し、メディアに多数取り上げられている・・・そんな緒方氏、museumへの愛情が半端ない!とインタビューさせていただいて一番に感じたこと。もちろん釧路でも実証実験のためにいらっしゃっていました。現在約600人の方に実験していただき、データを集積しているところです。最終的には1000人程度のデータを集めたいと。
さて、博物館浴とは?〜博物館に少しだけいるだけでも、リラックス効果や血圧安定等が得られる。博物館の健康効果に着目しエビデンスを集めている最中。そもそも、高齢社会における博物館と健康の関係に関心を持ち、ケアとアート等の研究テーマに取り組んでいらっしゃいます。
海外でも同じ様な取り組みがあり、イギリスでは子供たちへのメンタルヘルス支援、オランダ美術館では研修医を対象にアート鑑賞プログラムを実施、ストレス軽減、観察力や共感力の向上に繋げていたり・・。カナダでは、精神的な疾患を抱えた患者に医師が<博物館>を処方する。これは2018年から始めているそう。また、イタリアでは古美術を鑑賞すると心が落ち着き、血圧が下がり、現代美術を鑑賞すると血圧が上がるという結果がでたそう。
緒方氏が実際にデータを集め始めたのは、中高生、大学生、博物館関係者等を対象に2020年9月から実証実験を開始したそうです。
その方法ですが、質問紙を使いストレスを測る心理測定と、血圧・脈拍を測る生理測定→博物館見学→再度数値を測定という流れ。その結果、現段階でわかってきたこととは?博物館浴には心身をリラックスさせる効果がある。それは美術系・歴史系・自然史系・考古系・民族系等館種に関わらず。
「普段から館に出かける人もそうでない人も。たとえ短い時間でもオッケーなんです。
日本には5700を超えるmuseumがあり、世界でも多いほうなのに、一度も行ったことがないという方も多い。それってとってももったいないこと。今後、museumのジャンルごとに得られる健康効果の違いがはっきりすると目的に応じた使いわけもできるかもしれません・・・。今日は民族資料館でリラックスしようとか、現代美術のギャラリーでエネルギーをもらおうとか、日常の中にそんな選択肢が増えたら嬉しいですね。」

2023.0726 O.A 杉元内科医院 院長 杉元重治氏 [close to you <dr.編>]

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コロナ感染が少しずつ落ち着きを取り戻し、感染前の生活に戻ってきた感じがしています。ただ、次に控えているのが・・・心不全パンデミック。
2020年に心不全患者が120万人に達し、これからも増えていくと予想されています。心不全の特効薬は無く完治が難しい病気。
そこでしっかりと心不全について勉強してみませんか?早期発見するには?発症予防のカギはあるの?もし、心不全になってしまったらどうしたら良いのか?
心不全と上手に付き合うためのコツを含め、専門家のお話しを聞いてみませんか?
杉元内科医院 アネックスホール みそので「心不全についてのおはなし」が8月5日に開催されます。
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・心不全についてのおはなし
・2023年8月5日(土)14:30〜 15:30
・杉元内科医院 アネックスホール みその)
・講師:本間渉氏(市立釧路総合病院 慢性心不全看護 認定看護師 特定看護師)
    越石陽菜氏(ふみぞの訪問看護ステーション 心不全療養指導士)
・80名(予約は必要ありません。直接会場へお越しください。)
※入場無料、予約は必要なし。

飽和潜水〜その2:体験談等〜(満澤 巨彦編) [varied experts]

写真1:飽和潜水実験、体の状態をモニター中.JPG写真2:潜水準備.JPG写真3:水中エレベータ(SDC)からのロックアウト.JPG写真4:カップアイス(圧力で3分の2ぐらいになっている).JPG写真5:食事、カップ麺.JPG写真6:チャンバー内.jpg
写真7:長根さんの記事.jpgJAMSTECで実際に水深300mの飽和潜水技術開発に参加した満澤氏と同じ職場の長根浩義さんの現場の話をご紹介。
飽和潜水で使う「呼吸する気体」高圧化では人体が吸収する気体の量が増えるので空気とは成分を変える必要があるそう。通常の空気は8割近くが窒素、2割が酸素。高圧で窒素を吸うと、個人差はあるもののお酒に酔った症状がでて判断ができなくなることから、窒素の変わりにヘリウムを使うそう。
また酸素の割合が空気と同じだと、体内に吸収される酸素の量か相対的に増えてしまい酸素中毒になってしまうので、潜水する深度に合わせて酸素の割合を少なくした気体を使う。飽和潜水中は皆ドナルドダックみたいな声で会話することになるそうです。海中作業時は、海底の水温は低いので、船上から潜水用のエレベータを経由して、アンビリカルホースと呼ばれるホースで呼吸するための気体や保温用の温水が潜水服に直接供給。アンビリカルとは「へその緒でつながれた」という意味があるので、まさに海底で作業するダイバーにとっては命綱。特に水深300mでは海底は昼でもまっくら。照明が必要なことと、海底が泥だと濁って視界が悪くなりやすく作業が難しくなる要因がいくつかあります。海底での作業が終わり、その場所と同じ気圧に保たれたSDCと呼ばれる水中エレベータで船上のチャンバーに戻るそう。
圧力が高くなると呼吸する気体が重くなったように感じるそうです。咳もしづらくて普通にするようにはできないとのこと。首を絞めた状態で咳をする感じ・・・と言う表現で教えてくださったそうです。
また、ヘリウムガスは窒素よりも熱の伝わり方が速いため、体で気体に触れている部分は外に熱を放出しやすくなり、一方で気体に触れていない部分は熱がこもる状態になるので、仰向けに寝ていると体の表側は冷えて、背中側は汗をかいている状態になるそうです。周囲の温度変化を受けやすく、すぐに寒くなったり暑くなったりするので、室温の管理も重要になるとのこと。この為快適な温度は少し高めで28℃から30℃ぐらい。
「長根さんが300mの実験に参加した時は、チャンバーと呼ばれる生活空間がマイクロバスより少し大きいぐらいの円筒形の居住施設。6畳ぐらいと聞きましたが、いずれにしてもかなり狭い空間に6人が入り24日間を過ごしたそうです。チャンバー内にはトイレとシャワーは設置されていますが、かなり過酷な環境。チャンバー内での生活では食事が唯一の楽しみ。特にアイスクリームが高圧により空気の部分がなくなるため2/3位になり、濃厚でとてもおいしかったそう。食事は船で作った食事で、食事を供給するためにはサービスロックと呼ばれる直径が約40cm、奥行きが約50cmの小部屋があり、圧力をその都度、中と外の圧力に変えることで提供されるそう。チャンバー内の気圧は高いので、内側と外側の扉が同時に開かないような構造になっているそうです。また、常に圧力がかかっているため、チャンバー内は24時間モニターされていて、特に重要なのは気体の成分比でそのバランスが崩れないように常に監視制御。音の聞こえ方も変わるそうです。人の耳は、左右の耳で聞いた音の微妙なずれで、音が伝わってくる方向を知るのですが、圧力が高くなると音の伝わる速度が速くなるので、左右の耳で聴き分ける微妙な差が小さくなり、音がどこから聞こえて来るのか、その方向がわからないそうです。」
人間をその環境の圧力に順応させるということから、ダイバーはもちろんですが、そのシステムを管理する運用体制も非常に重要。「ダイバーは最低限の生活ができるチャンバーの中で、数日から長い時は数週間をすごさなければならず、体力だけではなく強靭な精神力が要求される潜水技術ということを理解いただけたのではないかと思います。JAMSTECでは300mの飽和潜水技術の開発は終了し、その技術は民間に移転しています。長根さんと一緒に300mの実験に参加した方の中には民間で飽和潜水に係わっている方が現役でいるそうです。」
※尚、写真は JAMSTEC 満澤巨彦氏からお借りしました。なお、現在行われている実際の作業では体にセンサーをつけることはないそうです。
・写真上(左)は飽和潜水実験、体の状態をモニター中(提供:JAMSTEC長根浩義氏)
・写真上(真ん中)は潜水準備(提供:JAMSTEC長根浩義氏)
・写真上(右)は水中エレベータ(SDC)からのロックアウト(提供:JAMSTEC長根浩義氏)
・写真下(左)は船ででる定番のカップアイス(圧力で2/3位になっている)(提供:JAMSTEC長根浩義氏)
・写真下(真ん中)は食事。カップ麺のカップが圧力で縮んだため中の麺が飛び出している(提供:JAMSTEC長根浩義氏)
・写真下(右)はチャンバー内の気圧が高いので、食事など物の出し入れはサービスロックを使う。(提供:JAMSTEC)
そして、長根さんの記事(提供:JAMSTEC)(Blue Earth, 2000 通巻49号, p28-29)
https://www.godac.jamstec.go.jp/doc_catalog/view/metadata?key=be49_all&lang=ja
参考URL:https://www.jamstec.go.jp/j/pr/blueearth/

2023.0721 O.A「今度はグルメだよ〜」 [varied stories]

那良伊功さん(南の美ら花 ホテルミヤヒラ 取締役統括部長)
https://www.miyahira.co.jp/company/

グルメの話が終わりません。B級グルメ、ローカルフードをお聞きしたのですが・・・お腹が空いてきてため息ばかり・・・(笑)
色々と教えていただきました。地元の方オススメの美味しくて一度は食べてねという品々。
テレビでも紹介されて有名なのが「おにササ」「ササミフライ」と「おにぎり」を合体させたもの。
「ササミフライ」の他にも「とんかつ」や「コロッケ」「照り焼きチキン」など様々な惣菜があり組み合わせは自由。
そして、「豆腐の比嘉のゆし豆腐」朝食が食べることができるお店。ゆし豆腐は、優しい味わいの出汁に柔らかな口当たりの豆腐が入っている湯豆腐みたいな感じ。
豆腐といえば・・・と続いたのが「ジーマミー豆腐」甘しょっぱいタレをかけて食べるもの。これを揚げ出し豆腐にしても美味と。
沖縄フェアで必ず登場するのが「サーターアンダギー」でもあまり食べないそう。なんでこんなに人気なのかわからないとおっしゃっていました。
フレーバーは、プレーンやドラゴンフルーツ、シナモン、紅芋、バナナ、ヨモギ・ニガナ、黒糖の7種類。それぞれ1個から購入できるそう。賞味期限が2週間もあるのでお土産にもピッタリです。
まだまだ続きます。「ミルミル本舗のジェラート」濃厚なジェラートが味わえる専門店。石垣島の美しい海を一望できるほか、離島が一望できてロケーション抜群。そこで味わうジェラートはまた格別。ミルクやマンゴー、紅芋、島バナナ等。他にここのハンバーガーもオススメとか。人の顔ほどの大きさだとか・・・
「七人本舗(ななぴぃとほんぽ)のシェイク」シェイクのフレーバーはミルク、コーヒー、チャイ、泡盛等々。とにかく生の乳で作るシェイク最高!
「マルハ鮮魚のお刺身」マグロなどの新鮮なお刺身や天ぷらを味わうことができるそう。量が多いのに値段はとてもリーズナブル。離島ターミナルから歩いて約30秒ほどの場所にあり、席は全て屋外なので、石垣島の美しい海を見ながら美味しいお刺身やおつまみとビールを堪能できるそうです。
「金城かまぼこ」のじゅーしーかまぼこ」かまぼこの中にご飯が入っている感じ。ドライカレーをいかすみの衣で包んだブラックもオススメとか。
そして・・・沖縄のてんぷらは本州のてんぷらとは少し違います。分厚く味付けされた衣で、外カリッ!中はモチモチ食感で「フリッター」に近い感じと。
それは鮮魚店で買うことができるそうです。これも不思議な感じですね・・・
ということで、「そば」の話までたどり着きませんでしたので、次回その辺りをお聞きする予定です。
※写真は那良伊功氏からお借りしました。サーターアンダギーとポークランチョンミートと業務用のポーク缶。
1サーターアンダギー(砂糖天ぷら).jpg 2ポークランチョンミート.jpg3業務用のポーク缶.jpg

2023.0720 O.A アイドル [chord 5]

・P.S. I LOVE YOU / PINK SAPPHIRE
・Happy wake up! / 観月ありさ
・TRY ME 〜私を信じて〜 / 安室奈美恵 with SUPER MONKEY'S
・Timing ~タイミング~ / ブラックビスケッツ
・ちょこっとLOVE / プッチモニ
~今回は邦楽アイドル編。90年代アイドルhits特集です。
セレクトは齋藤氏。出演 齋藤氏&midoriでお送りします。