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still waters run deep [close to you <art編>]

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版というジャンルで様々な表現を楽しむことができる展覧会です。
さらにそこには「言葉」ことわざが添えられています。
「深い川は静かに流れる・・・」この自然現象を人間にあてはめ、高い人徳や優れた能力を秘めた人物こそ寡黙で静謐であることをそれとなく気づかせる諺。
作品は人ではありませんが、様々な情報や思いが詰まっています。でも作品は話すことはできません。
作品と対峙する鑑賞者を静かに待ち続けています。
「今回の作品は、作品を目にした時に感じる想い、湧き上がる疑問、様々に拡がるイメージ・・・それを感じて欲しいのです。
アートから感じる考える時間もとてもクリエイティブでアートな行為だと思うのです。」と齊藤氏。
作品には齊藤氏がそれぞれに感じた「諺」を添えてあるそうです。
版の表現も様々。紙に印刷されたもの以外、ステンレスやキャンバスに表現された作品、
版の様々な技法を複雑に組み合わせて表現された作品等々。
作者が表現したもの、感じているもの・・・海外4作家、国内6作家の合計14点が展示されています。
作品のみならず、そこに添えられている「諺」も含め、いろいろな角度から楽しむ時間を与えてくれています。
※尚、写真は北海道立帯広美術館 齊藤千鶴子氏からお借りしました。
作品:中谷有逸「碑・古事記(二人)」2008(平成20)年
(静かに流れるー思索を誘う版表現は8/20まで北海道立帯広美術館で開催中です。)

2023.0712 O.A 市立釧路総合病院 院長 森田研氏 [close to you <dr.編>]

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以前新聞に載っていた救命救急室のハイブリッド化について伺いました。
そして、市立釧路総合病院の救急機能の特徴と課題についてお話ししてくださいました。
まず、そのハイブリッド化とは・・・救急外来でIVR-CTを設置し、診断と治療を同時並行で行うシステム。ベッド移動の際の振動、部屋移動にかかる時間が患者さんにとって大きな負担となり、出血を助長して状態を悪くしてしまわないように。
市立釧路総合病院ではERで可能な検査は、CT、レントゲン、超音波検査がER内で施行可能。MRIについては院内の別部門(外来地下)にあるため、検査のため7~8分の移動を要するそう。血液検査などの検体を輸送するのは人力で、移動用のエレベーターも数が少ないそうです。ドクターヘリの屋上からの搬送はERに直結していますが、それ以外は新棟建設で課題を解決する予定となっているとおっしゃっていました。
そして、問題なのが、今回コロナで浮上した感染症対策の導線の確保。全てに2つずつ以上のものを用意しなければならないのです。
その物理上の面積確保とそれにかかる経費の問題もあります。もちろん要件もたくさん。
「救急疾患で搬送されて治療を受けた後の入院病床が現時点では整備されていません。新棟建設計画ではICUなどの高度救急救命病棟の他に、治療後の自宅退院を目指す救急科病棟が新設される予定となっています。」
ICUの機能には床面積や看護スタッフ人数配備などで規定があるそうです。市立釧路総合病院は全国175施設が対応した「急性期充実体制加算」を今年3月に取得。道内では、地域・地方センター病院7施設が算定をしているとおっしゃっていました。
救急救命センターを有し、救急と精神科対応で年間2000件以上の救急搬送件数、全身麻酔手術件数2000件/年以上が条件となっていて、手術件数も悪性腫瘍手術・カメラを用いた内視鏡手術、心臓カテーテル手術、消化器内視鏡手術、化学療法等の件数が一定数以上という条件が付けられているそう。
さらに、感染症体制向上加算1を取得していて、感染症の地域基幹病院であること。画像診断・検査・調剤を24時間体制で強いており、院内迅速対応チーム(RRS)、かかりつけ医との機能分担(紹介割合や逆紹介割合の規定)、釧路地域の医療情報を入退院・地域連携室が統括していること等々。
「昨年の数値では、市立釧路は救急搬送件数が年間4034件、その応需率(軽症や適応外で診療しなかったもの以外の診察率)が90%以上。重症二次医療対応については”断らない医療”が出来ています。ER救急外来の初療ベッドは4床、通常の時間外診察室と別に設けられています。」