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リップルマークとは?(満澤 巨彦編) [varied experts]

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今回は深海のお話し、リップルマークって???というお話しです。
リップルマークとは、海や川で流れによってできる縞模様のこと。砂浜や砂漠、風紋などと同じ。漣痕(れんこん)とも言うそうです。
1986年頃、深海が注目され始め、しんかい2000で深海調査が始まった頃、駿河湾に潜った時に水深2000m近くの平坦な海底にリップルマークが観察されました。
深海にも速い流れがあるの?から調査が始まり、そこに流速計と深海カメラを設置。結果、速い時で毎秒50cmを超える速い流れがあることがわかったのです。
ただ、その流れはいつもあるのではなく、強弱は海洋潮汐の変動と関係があることがわかりました。潮位差の大きい大潮の時に速い流れが発生することがわかり、
その後富山湾や相模湾でも調査をしたのですが、潮汐との関係は見られても駿河湾ほど速い流れは観測されなかったそう。
なぜ駿河湾だけで?実はその地形に答えはありました。駿河湾は湾内に峡谷状の地形をしていて、その谷で峡められ特に強い流れが発生すると考えられているそうです。
深海の流れを知ることが私たちの生活に何か役にたつのでしょうか?・・・・・それはどうやら難しいみたいです。
ただ、深海でも陸上と同じような様々な現象があり、それによる変化があることがわかったということ。
間接的ですが、海洋プラステック等海のゴミがどのように深海を移動していくのか?
海底にも地形によって流れの淀みのような場所があり、そこに集まる可能性もあるので、その場所を特定して回収すると言うことに役立つ可能性はあるそう。
また、生物学的には深海生物種の分布に海底の流れが関係している可能性が示唆されているそうです。
「深海でも潮汐の影響があることはわかりましたが、そもそも潮汐には太陽や月の引力が関係していますよね。
深海にも宇宙からの影響があることを思うと、深海と宇宙は繋がっているとなんとなく実感できるのでは?と思うのですが、いかがですか?」と満澤氏。
※尚、写真は JAMSTEC 満澤巨彦氏からお借りしました。

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