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ザリガニって知っていますよね・・・(照井 滋晴編) [nature treasure]

ニホン.jpg アメリカ.jpgウチダ.jpg
とてもメジャーなザリガニ。北海道には何種類のザリガニがいると思いますか?正解は3種類。さらに日本全体でも同じ種類しかいません。
ニホンザリガニ、アメリカザリガニ、そしてウチダザリガニ。もともと北海道に生息していたザリガニはニホンザリガニだけ。 他は外国から来た外来種。
今回はそのうち、外来種についてのお話し、まずは日本でおそらく一番有名であろうアメリカザリガニ。アメリカの南東部からやって来ました。体長は10センチくらい。
昭和初期にウシガエルの餌として輸入されました。その後野外に逃げたものが爆発的に増えて、現在では日本全国で確認されているそう。
暖かい環境が好きなので釧路湿原ではまだ見つかっていないとのこと。
次にウチダザリガニ。体長が15センチくらい。3種の中で一番大きいタイプです。昭和初期にアメリカ北西部から食用にするため輸入されました。
北海道では摩周湖に放流されたのですが、それが生き残り、北海道東部を中心に分布しています。
外来種の2種は非常に繁殖力が強く猛威をふるい、いろいろな生き物に影響を与えているのです。
春採湖にも2002年にウチダザリガニの生息が確認されました。これが国の天然記念物に指定されているヒブナに悪影響を与えています。
ヒブナを含め魚類は湖内に繁茂する水草に産卵するのですが、ウチダザリガニが見つかった2000年頃に水草の生育状況が悪化していることも確認されました。
実際にウチダザリガニが水草を食べたり、切ったりしていることが明らかに・・・。この様な背景があり、2006年には本格的にウチダザリガニの駆除が始まりました。
駆除作業の成果として、近年では捕獲されるウチダザリガニの捕獲数の減少や体サイズの縮小傾向が確認されているそう。これは全国的にみても貴重な事例との事でした。
※写真は照井滋晴氏からお借りしました。写真左から体の小さい順に、ニホンザリガニ、アメリカザリガニ、ウチダザリガニ。

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