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釧路沖の水温と温暖化(黒田 寛編) [fun science]

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最近、釧路でも暑い夏が増えています。8月は特に2005年を過ぎてから顕著。気温だけではなく、釧路や北方四島沖の海も暑くなっています。
こちらは特に2010年以降。いわゆる海洋熱波=マリンヒートウェイブという現象です。
釧路沖の海洋熱波は様々な要因で発生するそう。気温が高いことで海が温められる。太陽からの日射がガンガン海に注げば海は温められることに。
さらに海には暖かい水の塊、暖水塊があり、この大きさは最大直径が300~400kmになり、最大で北海道くらいの大きさになることも。
この暖水塊が2010年以降、毎年夏になると釧路沖にやってきて発達・停滞する現象が確認されているそうです。
さらに、2010年、特に2017年以降は冷たい水を運ぶ親潮も急激に弱い年があるとのこと。
ですから暖水塊の停滞と親潮の弱化、夏の暑い気温と日射の影響で、釧路沖では「高水温化」「海洋熱波」が発生しやすい状況にあるのです。
今後どうなっていくのでしょう?地球温暖化が止まらなくなると高水温化はどんどん進行していくと考えられます。ただ、一時的に今よりも冷たくなることもあるそう。
釧路沖の海面水温は、地球温暖化とともに100年くらいをかけて徐々に水温が上がるだけではなく、20~30年間隔で冷たい時期、暖かい時期を繰り返すのです。
要は釧路沖の水温は階段の様に上がって、下がって、また上がるのです。
現在は、階段を上がった状態にあり、そんな中で海洋熱波が頻発すると海はめちゃくちゃ暑くなるという様な状況。
いつ訪れるかはわからないのですが、少なくとも次に階段を下りる時期が訪れるまでは海の暑い夏が続くことは間違いのないことの様です。

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