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マサバは生はちょっと待った!!(黒田 寛編) [fun science]

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釧路ではマサバとゴマサバの2種類が水揚げされるのですが、2000年以降マサバが増えているそう。
マサバの増え方が変わっています。毎年増えるのではなく、ある年にマサバの子供の生き残りの良い年があり、散発的に増えるのが特徴と。
生まれた直後の10日間までに経験する水温が高い水温であるほど生き残りが良いといわれているそうです。
釧路で漁獲されるマサバは伊豆諸島周辺で生まれてたもの。黒潮等に載って東へ、北へ運ばれ、成長のために親潮域で過ごします。
ここには餌が豊富にあり、たくさんの動物プランクトンを食べ大きくなり、太って数年後には産卵のため、伊豆諸島まで泳いで帰るのです。
「釧路のスーパーでも丸々と太った大きなマサバが売られているのですが、絶対にそのままさばいてお刺身では食べないでください。」
実はマサバにはサケと同様、かなりの確率でアニサキスがいるそう。アニサキスはマサバの内蔵だけではなく、筋肉にも入り込んでいるので見つけるのが難しいとのこと。
「ですから美味しそうなマサバを見つけても加熱するか、あるいは念のため数日冷凍してから食べてください。」
ただ、最近は熊本大学の研究グループが電気ショックでアニサキスをやっつける装置を開発したとニュースになっていたそうです。
このアニサキスはマサバが食べるオキアミに寄生しているので、マサバがそれを食べることでマサバに入ってしまうのです。
親潮域でお腹いっぱいオキアミを食べてマサバが太る時にアニサキスも同時に食べてしまうので、釧路で水揚げされるマサバにはアニサキスがいるということの様です。
「おすすめは・・・マサバをさばいて塩をして、酢でしめて、そのまま数日冷凍して、解凍してから食べると安全に美味しくいただけますよ。
アイヌの方がサケをルイベにして食べていましたよね。これはまさしく先人の知恵ですね。」

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