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2021.1001 O.A 「オーストラリアのラジオ事情」 [varied stories]

鈴木雅章さん(翻訳者・ライター)

オーストラリアはラジオ好きの国民の様です。民間のラジオ局はFMとAM合わせて約300局。日本はその1/3くらい。
コミュニティーラジオは約450。日本は約330。オーストラリアの人口は約2500万人で日本の約1/5。ですが、国土の広さは約769万平方kmで日本の約20倍。
人口が少ない割には国土が広く、街が点在しているのであちこちにラジオ局が必要になるのだと思います。これは鈴木氏も私も同意見でした。
ラジオの歴史としてはほぼ日本と同じ位でしょうか。オーストラリアのアマチュア放送の開始は1921年。今年100周年です。初の公共ラジオ局の開設は1923年の11月。
日本は1925年。(社団法人東京放送局JOAK、現NHK)今から96年前のことです。
一体どれだけの方がラジオを聞いているのでしょう?昨年は1100万人のオーストラリア人が民放ラジオ局に1度はチャンネルを合わせたそうです。
人口が2500万人として、その数は44%。結構な数字ですね。コロナ禍で家に居る時間が多かったことから前の年よりも約2%増加したそう。
また、車の中で音楽を聴く方法としてはラジオがダントツ。オーストラリアのドライバーの80%がラジオを選んでいるそうです。
ほかにはCDが12%、ストリーミングが3%、ポッドキャスト等が5%。この80%という数字は米国の69%、欧州の75%よりも高いのです。
人気のあるラジオ番組は、シドニーではAMの2GBの「Ben Fordham Live」。ベン・フォーダムというジャーナリストが月曜日から金曜日まで、
朝5時半から9時まで放送。いわゆる「breakfast show」と呼ばれる朝の番組。
また、「drive time show」というのがあり、オーストラリアでは通常夕方から夜にかけての帰宅時間(16:00~19:00)の番組を指すそうです。
FMはどちらかというと音が中心の様ですが、掛け合いものも人気の様。KIISの「Kyle & Jackie O – Breakfast」は男性のカイルと女性のジャッキーのコンビ。
カイルは毒舌が有名で、人気が出てテレビ番組や映画にも出演。ただ、毒舌が過ぎて問題になり、番組を休まなければならなかったことも度々あるそうです。
人気のある番組のパターンは「talk back radio」。パーソナリティーが聴取者と電話で会話するパターンで、オーストラリアでは1967年から始まったそうです。
コロナのロックダウンが始まると「talk back radio」が人気になり、終わると音楽の放送が好まれる傾向があるそう。わかる気もしますね。
※写真は鈴木雅章氏からお借りしました。
1シドニーのAMナンバーワン番組.jpg2人気FM番組.jpg3カーステレオに表示されたコーストFMの画像.jpg4コーストFMの放送局(一般の民家にFMラジオのアンテナが設置されていた).jpg

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