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生理の貧困(西山 由佳子編) [varied experts]

ve1105 西山氏.jpg「生理の貧困」という言葉、最近よく聞きますよね。経済的な理由から女性が生理用品を買えないことを指しますが、関心を集める様になったきっかけは今年の春に公表されたある調査結果でした。「#みんなの生理」という団体がネット上で学生を対象に行ったアンケートで、5人に1人が「過去1年以内に金銭的理由で生理用品の入手に困ったことがある」と答えたのです。先進国とされる現代の日本で2割もの女性が生理用品を買うのに苦労するほど困窮しているという驚き。ナプキンを交換する頻度を減らした人も4割、生理用品でないものを使った人も3割いたそう。生理用品を買えない事で生理の間に外出できず、学校を休む等日常生活に支障があった人が半数に上ります。これは、教育を受ける機会が損なわれていることにもなります。この結果は国会で取り上げられ、政府も女性支援の活動を行うNPO支援などに予算をつけ生理用品の無料提供などを後押しすると発表しました。国の「女性活躍・男女共同参画の重点方針」にも生理の貧困対策が初めて盛り込まれました。コロナ禍が長引く中で、非正規雇用の割合が高い女性が雇用や収入で大きな影響を受け、経済的に困窮しているという背景が語られています。でも、忘れてならないのは、生理の貧困は決して新しい問題ではないということです。この調査を行った「#みんなの生理」という団体の代表は「学生の生理」をテーマに大学の卒論を書いたのですが、幼い頃におばあさんから聞いた話がずっと心に引っかかっていたそうです。生活が苦しく、月末になると朝食のパンか生理用品かを選ばなければいけなかったと。そして、卒論を書くため周りの学生に生理で苦労した経験を尋ね「バイトをしても、生理用品が高くてバイト代が飛ぶ」「この出費を教科書や貯金などの自己投資に充てられれば」といった声が多く寄せられたそう。見えないだけで苦労している人はいつの時代もいたのだとわかります。女性の生理は個人差はあるものの、身体的・経済的にどれだけの負担になるのでしょうか。一般的に女性が一生涯に生理である期間を合計すると約6年半。この間に生理用品にかかる費用は総額50万円近く。
海外では10年以上前から社会問題化しているそう。生理用品にかかる税金のことをタンポン税と呼ぶことがあります。生理用品を買うために生理のある女性が男性より多くの税金を納めている状況を放置するのは不公平だという意味を込めてそう呼ぶそうです。多くの国で、生活必需品である食料品等は非課税や軽減税率の対象ですが、生理用品は長年課税対象となってきました。それはおかしいという声が上がり、オーストラリアやカナダ、インド等が次々と非課税にしています。女性が生きていく上で欠かせない生理用品を平等に入手できる様に非課税にする動きは「生理の平等化」とも呼ばれています。日本はどうでしょう?生理用品に消費税がかかるし、生活必需品に適用される軽減税率の対象にもなっていないのが現実です。

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