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釧路の海の主役 シャチ(笹森 琴絵編) [nature treasure]

1 FMくしろ21年11月 笹森 シャチのハーフブリーチ.jpg2 FMくしろ21年11月用 笹森 シャチと釧路.jpg3 FMくしろ21年11月用 笹森 orca & 海保船.jpg
海洋生態系では王様的存在。プランクトンから魚、アザラシ等海のほ乳類、数がより多い生き物から立ち上がってくる海の食物連鎖ピラミッドの頂点にいるシャチ。
大きく白と黒に塗り分けられた体と、2m位の高い背びれが印象的。メスと子供を中心に血縁関係にある個体で群れを作り、子育てや狩では強い結束をみせるシャチ。
成長すると体長は6~8m前後、体重はメス1.5~3.5t、オス3.5~5.6tほど。マイクロバスより少し大きく、バスより一回り小さいと笹森氏。
その寿命は30~50歳位?泳ぎも潜水もジャンプも得意な万能選手。彼らは、水温・水深等を選ばないスーパークジラで、極域から赤道までどこでもOKなのです。
ただし、どこにでもいるという訳ではなく、王様が存在するに足る状況(彼らが好む餌生物が安定して存在する等)が整うことが必須条件です。
国内では、昔から北海道周辺をなわばりにしていたことがわかっているそうですが、捕獲や環境変化で数が減り、いつどこで遭えるか全くわからなくなっていたのです。ところが。。。2000年を過ぎた頃を境に、あちこちで「出た出た」と遭遇情報が頻繁に。それは、数が増えたのか、単に人目につきやすい場所に現れるようになったのか、あるいは北方四島周辺が住みずらくなったから日本沿岸にやってくるようになったのか、あるいはこれら全てか?それは不明です。
シャチという生き物の特別感は、自分の目でみて初めてしみじみわかるもの。「生命力に溢れて美しく、悠然と泳ぐ姿は荘厳で謎にみちていて、見る者に畏怖心すら抱かせる。などと、いくら言葉を尽くし決定的場面の写真や生き生きとした動画を見せたとしても、魅力を表現しきれない。それがシャチなんです。海と海の生き物を保全する必要性を説得する上で、黙ってそこにいてくれるだけで効果的なアイコン。環境教育に、SDGsに、町おこしに、彼らほど強力なパートナーを私は知りません。」
笹森氏にとっては、この世界への扉を開き、過去には想像もしなかった人生を歩むきっかけを与えてくれた生き物なのです。
「温暖化や海ごみなど、環境を激変させる恐るべき問題が目に見えてきた現在では、シャチがいる世界を未来に残す。
つまりシャチがおちつけるほど、豊かな海を未来に残す為に行動する。それが今の私の生きる道と考えています。」
※写真は笹森琴絵氏からお借りしました。

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