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2022.0427 O.A 市立釧路総合病院 脳神経外科 鈴木健吾氏 [close to you <dr.編>]

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市立釧路総合病院の泌尿器科 森田研氏と脳神経外科の今泉氏とのお話しの中で、今回のケースをぜひ多くの方に知って欲しいということで、
主治医の鈴木氏にスタジオでお話しを伺いました。コロナ禍で様々なことがある中で起きた一コマです。今回のケースは患者の了解を得てお話ししていただきました。
患者さんは93歳。ご高齢ですが、非常にしっかりされていて、娘さんと一緒に生活をなさっていて元気にされていた方です。
数年前に脳腫瘍が見つかり、それ自体は良性腫瘍だったので、年齢のことを考え、急いで手術しなくても・・・との事で様子見をしていたそうです。
今泉氏の外来で2~3年くらい経過を診ていたそうです。ところが、その腫瘍がだんだん大きくなり、ふらつきが出てきたそう。
また、できものがあるとどうしても圧迫があるので水頭症の病気の方が出て来ることがあるそうですが、それが起きてしまったと。
なるべく手術をした方が良いのでは?との提案に、娘さんもご本人も高齢ということが気になり相当悩まれたそうです。
でも、今の症状が少しでも良くなるのであればと手術を行う事に決め、手術前に入院することになりました。コロナ禍で入院時には必ずコロナのチェックをします。
ところが、そこでコロナ陽性になってしまい、入院することさえできなくなってしまったのです。
ご本人のコロナに関する症状はほぼなく、肺炎にもなっていなかったそうですが、とにかく一旦入院はキャンセルに。
ご自宅療養されていたのですが、間も無く頭の方の症状が悪くなり、緊急入院をすることになりました。一般病棟には入院できず、コロナ対応の病棟で看護という形に。
ただ、緊急性が高いということで手術を行うことになったそうです。
その時は病院自体、急がなくても大丈夫な方の手術は延期、帝王切開の方とか症状が切迫している方、事故等で緊急の場合は手術の対応をなさっていました。
通常の手術の時とは違うN95のマスクをつけたり、ゴーグルをつけての顕微鏡手術は大変だったとおっしゃっていました。
麻酔科の医師や病棟・手術室の看護師さん、他の医師やスタッフ等たくさんの方の協力があり、無事に手術は終了。
その後は着々と元気になられ、歩くこともできるようになり、4月中旬には退院という形になったそうです。
「すごく喜ばれていました。娘さんもやって良かったと。決断をして良かったと言ってもらったのが僕らにとっても一番の励みになりますね。」
今回は病院の中での一つのストーリーをご紹介いただきました。
今年で医師になられ16年という横浜出身の鈴木氏。中学の頃から医師という仕事は選択肢の一つにあったそうで、人の役に立ちたいという思いを持ち続け、
現在も日夜、仕事に励まれていらっしゃいます。

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