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北斎とスーラ(武束 祥子編) [varied experts]

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2022年4月から金曜日5週目は「かってにアート」と題しまして、作品の鑑賞の仕方の一つとして、もしくはこんな見方もあったのね・・・と思っていただけるような
美術に興味を持っていただける方が1人でも増えてくれたら良いなという思いを込めて、作品に関して武束氏と私が、かってにおしゃべりをする内容でお送りします。
失言があったらごめんなさい。最初に申し上げておきます。
武束氏が以前、国立西洋美術館で見た「北斎とジャポニスム」。ここで、北斎の「おしをくりはとうつうせんのづ」の横に
ジョルジュ・スーラの「尖ったオック岬、グランカン」が並べられていて、構図がそっくりなことにビックリしたそう。それが一番上の2作品。確かに似ています。
それから、北斎のあの有名なBig Waveが描かれる以前の波の作品を調べたそう。すると・・・「「賀奈川沖本杢之図」の作品の周りに縁取られた枠がある。
すると、スーラの「グランド・ジャット島の日曜日の午後」という有名な作品にも同じように作品の淵に枠がある。
???それが真ん中の2作品です。通常、絵の具を混色すると色が濃くなります。次々に色を混ぜ合わせると次第に黒に近い状態になります。
逆にテレビモニター等で使われる光の三要素と言われるRGBをどんどん重ね合わせると無限に白に近づいていくのです。
この光の三原色RGBを駆使して表現されたのです。ですから緑の背景の中には赤の点描が見え、より明るい感じの色調に・・・。
そして周りの枠も同じように描かれているので、作品自体がより明るく見えるのです。
一番下の2作品は、波の伊八の千葉県いずみ市の行元寺の欄間と北斎のBig Wave。比べてみると似ている波の雰囲気。
単なる偶然かもしれませんが、多くの作家は少なからずとも影響しあったり、はたまた一方的に影響を受けたり・・・という事があったのでは?と想像してしまうのです。

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