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月の満ち欠け・地球の満ち欠け(中山 雅茂編) [fun science]

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「小学校や中学校での理科の授業の中でも、月の満ち欠けについて、5~6年前からいろいろ考えています。どうしたらわかりやすいだろうと・・。」
あまり学校で勉強した内容を覚えていないと中山氏。当時、青少年科学館に通ってプラネタリウムを見たり、天文台で何度も月を見せてもらった記憶が強く、小学校で月の満ち欠けを勉強した記憶を思い出せないとおっしゃっていました。「現在は、小学校と中学校では、月の満ち欠けの学び方に大きな違いがあって、それがとても面白なと感じています。」今の小学生は、地球から見た月の様子、三日月から半月・満月と変わっていく様子をできるだけ見たままに勉強するそうです。例えば、夕日が地平線に沈む時、夕日の少し上の方に月があれば、三日月に見えるのですが、何日か経つと、夕日が沈む時に、南の空に半月が見えるようになります。もう何日か経つと、夕日が沈む時に、東の空から満月が昇ってくるようになります。このように、地球から観測した様子をもとに月の形が変わっていくことを勉強しているそうです。
中学校では、黒板に地球と月と太陽を太陽系の上の方から見たように描き、地球から飛び出して、地球の上の方から、地球や月・太陽を見下ろすように見た形で考えるようにするのです。地球から月を見ていると、三日月になったり半月や満月になったりします。でも、宇宙から地球・月・太陽を見下ろす様にすると月はずっと半月にしか見えないのです。では、その状況を地球から見たらどう見えるか?と考えるのが中学校での勉強になっているそうです。「宇宙から、地球・月・太陽を見下ろすように見ると、月はずっと半月なのに、地球から見たらどう見えるか?っていうことですからね。
きっとこれは、月の見え方の勉強をしながら、物事の見方を変える練習をしているんだと思うんですよね。」と中山氏。
次に地球の満ち欠けについて・・・。朝、地平線から日が昇る様子を見たことありますか?地平線から太陽が上がってきて、太陽の光が自分にあたると暖かくなったり、直接、地面に光が届いて”日が届く”という変化を実感するのではないでしょうか。その時の様子を、宇宙から見たらどんな風になるだろうと想像してみましょう。地上で見ている時は、東の空から太陽が昇ってきてどんどん地面が明るくなっていくので、それを宇宙から見ると・・・宇宙に浮かんでいる地球があり、北海道は、根室や厚岸の方はもう明るくなっていて、釧路から帯広にかけてだんだん暗くなっている。地球も三日月や半月のように満ち欠けを繰り返しているようです。
地球にいると夜明けや日没という表現をしますが、宇宙から見ると、ちょうど夜と昼、太陽の光が当たっている部分と当たっていない部分の境目。自分の身の周りで起こっていることを自分が見るのと、自分のそとから見るのでは違った見え方になる。どこで何を見るかで見方は違ってくるのです。

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