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Kushiro in flames [close to you <art編>]

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尾山幟「釧路炎上」この作品は見る角度によって煙の色が違って見える・・・
と発見した武束氏。今回はそのお話しです。
まず、真正面からじっくりと鑑賞。煙だけに集中して見つめました。下の方の煙は黒っぽく、上にいくにつれて煙が白っぽく見えます。シルバーっぽい感じ。
ところが・・作品に向かって左側に移動して見ると、なんと全体がグレーに見えるのです。
おそらく顔料の使い方、光のあたり方で煙の色が違って見えるのです。
もしかして・・・と思い、作品に向かって右側からも見てみました。左側よりははっきり見極めることはできませんでした。
日本画は顔料を使います。特に岩絵の具と呼ばれるもの。キラキラ光る雲母を混ぜたり、様々な工夫がなされています。
「これ下は黒だと思うのです。その上に白っぽく見える色を重ねていると思います。おそらく彼はこの煙の見え方も計算して描かれたと思っています。」と武束氏。
そもそも、今回の展覧会の照明をあてる作業の時に、作品の上から見たときに作品が黒く見えたそう。そこからこの煙の色の違いに気づいたそうです。
作品の左上の方に見えるのは川と幣舞橋。そしてその奥に建物群。一番手前には線路が描かれています。
じっくり鑑賞すると見えてくる様々な世界。そこから思いを巡らせてみるのも良いかもしれません。
(美術と釧路の社会 は3/31まで釧路市立美術館で開催中です。)

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