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2021.0825 O.A 林田クリニック 院長 林田賢聖氏~1~ [close to you <dr.編>]

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世の中色々な情報が溢れている新型コロナワクチンについて。現時点で(収録は8月17日)専門医を中心とした先生が医学論文等で根拠のある話だけを取り出してお話しして下さいました。今心配しているのは、ワクチンを怖がっている方もいるとの事で、正しい情報を得てしないと決めているのか、もしかしたら誤った友達の情報や個人が発信しているSNSの情報だけで振り回されているかもしれないので、そのあたりを整理していただきました。まずはワクチンを打った人と打っていない人とでどう違うのか?厚生労働省の専門家会議で公表された7月5日から15日までのデータによると、65歳未満でワクチン未接種の人は10万人当たり28.7人が感染。これに対してワクチン2回接種の人は10万人当たり2.4人が感染。未接種と比べると新型コロナウィルスの感染は1/10以下に。この割合は65歳以上の高齢者でも同様の結果。問題なのが重症化率。
今年6月の1ヶ月のデータによると、65歳以上のワクチン未接種の人で感染した5387人のうち232人が亡くなりその死亡率は4.31% 。一方、ワクチン2回接種で感染した人(ブレイクスルー感染)112人のうち、亡くなった方は1人。死亡率は0.89%.約1/5に低下。ワクチンはそもそも感染をさせないというよりは重症化を防ぐという目的。
続いて集団免疫について。英オックスフォード大学 ワクチングループ代表のアンドリュー・ポラード教授曰く「麻疹であれば人口の95%がワクチンを受ければ集団免疫獲得は可能。しかしデルタ株は、ワクチン接種済みの人にもなお感染させる。その為ワクチン未接種の人に感染させてしまう。」インペリアル・カレッジ・ロンドンの報告では、ワクチン2回接種者(18~64歳)が、新型コロナに感染するリスクは未接種者より約49%低いそう。今のところは2回ワクチンを接種して重症化を回避する方向にシフトした感じ。そんな中、日本のワクチン忌避者は11%。若年女性は高齢者男性の3倍。ワクチン忌避の理由で最多は副反応への懸念。
そこでワクチンの有効性の考え方ですが、ワクチンの有効率 90%というのは「90%の人には有効で10%の人には効かない」もしくは「接種した人の90%は罹らないが、10%の人は罹る」という意味ではなく、接種群と非接種群(対照群)の発症率を比較して、「非接種群の発症率よりも接種群の発症率の方が90%少なかった」という意味です。発症リスクが、0.1 倍つまり1/10になるとも言えるのです。「正しい情報を得て決めてほしい。もちろんワクチンを打つ打たないは個人の自由で、打たない人を責めることはしてはいけません。ただ、デルタ株等の変異株の出現でワクチン未接種者の重症化を防ぐ事は難しくなったというのも事実。ですから新型コロナウィルス感染の重症化を防ぐにはコロナワクチン接種が欠かせないと思うのです。」

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