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2022.0629 O.A 市立釧路総合病院 放射線診断・IVR科 曽山武士氏 ~1~ [close to you <dr.編>]

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今年4月に釧路にいらっしゃり、同時に放射線診断・IVR科ができました。放射線治療とは違います。放射線治療は、放射線を体の外から当ててガンの治療をしています。
放射線診断・IVR科は、CTやMRIやレントゲン写真を連続で撮る装置を使い、カテーテル治療をするそうです。
脳神経外科や心臓血管内科の先生が脳や心臓の治療は専門で行うのですが、脳や心臓以外の全身の臓器のカテーテル治療が専門とのこと。
それ以外にはCTやMRIの画像から読影のレポートをつける仕事もあるそうです。例えば、ここにガンがあるとか、ここに動脈瘤があるとか・・・。
IVRは日本語では画像下治療と言われているそうです。2~3mmの傷口からカテーテルを入れて治療するそうです。
1953年にスウェーデンのセルディンガー先生が脚の付け根から安全にカテーテルを入れる技術を確立し、そこから広がったそう。ですから意外と歴史は浅いとのこと。
生まれは石川県の金沢市。その後弘前大学の人文学部に入学。当時はバンド活動ばかりなさっていたとおっしゃっていました。それが私の青春と。
また、太宰治の「津軽」をもち、津軽の経路を逆に辿ることをなさったそうです。「太宰治は高校の頃から好きでしたよ。」ということで大いに語っていただきました。
その後北大へ。「卒業もできずに就職もできず・・社会復帰する必要があったんですよ。これは医学部を受け直すしかないと思ったんです。」
小さい頃からご両親の期待も感じつつ、「社会の役に立つ人間になれと言われて育っていたので、医師になりたいと感じていたのでしょうね。」と。
同級生が北大医学部に100人いらっしゃるそう。ほとんど内科・外科に進まれるそうです。
メジャー科と言われているのですが、ところが弘前でバンドをやっていた彼にとってはマイナーなものがメジャーになるところが格好良いと思っていたのです。
全国で専門医が1000人ほどしかいないそうですが、(音楽と一緒でとおっしゃっていましたが)今少し勢いが出てきたそうです。特に北海道。
外科の先生が、手術は患者さんの体を大きく傷つけるので、カテーテルで小さな傷ですむのであればそちらを選ばれるそう。
ですからやりがいも感じ、可能性も大きい領域だと感じるそうです。
カテーテルという細い形のついた管、適切な形を選び、それを標的の血管にきちんと入れる事ができるかどうか・・が腕の見せ所。そこで勝負が決まるそうです。
カテーテルの操作そのものは人によっての違いはさほどないそうですが、空間認識能力が関係していて、非常に必要なものとおっしゃっていました。

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