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2023.0531 O.A 市立釧路総合病院 院長 森田研氏&循環器内科 認定看護師 本間渉氏 [close to you <dr.編>]

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今後、増加すると予測される慢性心不全の管理、循環器疾患治療についてのお話しです。
心不全とは心臓の機能が低下し、むくみや息切れが起こり、生命を縮める病気です。その原因は、高血圧、心筋梗塞、弁膜症、不整脈など様々とのこと。
その治療法とは・・・利尿薬や心臓保護薬の内服。そして、塩分制限を中心とした食事治療。さらに筋力低下や体力維持の為の運動療法等を組み合わせて実施。
心不全は、1年以内の再入院率の高さが問題なのだそう。それが特徴とも言えるそうです。
一度弱くなった心臓はなかなか戻らないので再入院の要因を予防する事が大事なのです。家に戻り、内服を怠る事と減塩の不徹底が4割ほどあるとのこと。ですから、その部分を徹底し、入院することなく自宅で過ごせる様にサポートなさっています。
もし、万が一自分が心不全になってしまったらどうすれば良いのでしょう?やはり、内服薬をしっかり飲むこと、減塩を意識した食事をすること、早期に病院に相談することが大切とおっしゃっていました。
「 心不全は治る病気では無いという事をしっかり理解して、自分が出来そうなことから始めるのが良いです。 減塩食は、1週間頑張ったら1日だけご褒美に少し塩分が高いものを食べるなど、ダイエットと同じように長続きするような方法を一緒に考えています。」
心不全患者は今後ますます増えていくようです。2025年には後期高齢者が増加し、心不全患者も増え「心不全パンデミック」時代になると。 釧路では全国と比べ高齢化率が高く、すでに心不全患者さんが多い現実があるそうです。
具体的に市立病院で取り組んでいる事・・・として。医師、病棟看護師、慢性心不全認定看護師、栄養士、リハビリ、連携室スタッフで心臓カンファレンスをしているそう。 何回も再入院を繰り返している患者さんや心不全初回の人を対象に、生活面や悩みなどの聞き取り 独居の方や家族のサポートが難しく再入院を繰り返したり、リスクがある人を対象に訪問看護を適応 実際に患者さんの生活の場を見ることで、より患者さんに合ったアドバイスが行え、再入院予防につながると。
「私も患者さんの家に行き、通常どのような生活をしているのか?それをきちんと把握した上で、アドバイスをすることがあります。なので、<市立病院とつながっていて安心>と言って下さる事が多く、安心感にもつながっていると実感しました。」
心不全は地域でケアをしていく時代。そうおっしゃっていました。ですから、市立病院と他の病院や施設とが混合した心不全チームを作り、道東地区の心不全患者さんが安心して暮らしていけるような地域にしたいと・・・。 今後の動きに注目ですね。


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