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2022.1222 O.A 邦楽(テレビアニメ 追悼・水木一郎特集) [chord 5]

・ぼくらのバロム1 / 水木一郎
・嵐よ叫べ / 水木一郎
・侍ジャイアンツ / 水木一郎(松本茂之名義)
・がんばれ!!ロボコン / 水木一郎・山上万智子
・ルパン三世 愛のテーマ / インスト
・帰ってきたウルトラマン / (関連曲)団次郎・みすず児童合唱団
~今回は追悼 水木一郎特集です。
曲のセレクトはもちろん斎藤氏。出演は斎藤氏とmidoriでお送りします。

道東周辺の海と魚 2022(黒田 寛編) [fun science]

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2022年の道東の海と魚にみられた特徴を少々ご紹介。まず、冬の特徴。2022年1月頃、道東の沿岸水温は低めで推移していましたが、2~3月には平年並みに戻り・・。
その一方で、道南太平洋から三陸沿岸の冬の水温が非常に低かったというのが特徴でした。考えられる原因は、2022年冬はオホーツク海をめぐる反時計回りの循環流が2014/15年から6~7年ぶりに強まったと。このオホーツク海の反時計回り循環が強まると、樺太沿岸に沿って南下する流れが強まり、非常に冷たい海水がオホーツク海の
北側から北海道周辺に大量に運ばれてくるそう。そして、大量に運ばれた極低温水は北方四島や千島列島付近の海峡から太平洋に漏れ出し、漏れ出した極低温水が
太平洋沿岸を広く覆い、道南太平洋や三陸沿岸にまで広がることで、これらの海域では平年値よりも低い水温が観測されたと解釈しているそうです。
その後、春になりました。春の海も「冷たい海」で推移するのか?と思っていたら、5月後半あたりから道東沿岸は急激に暖かくなったのです。
6月の特徴的な水温図によると、道東沖から道東沿岸に向って「暖水波及」という現象が生じ、釧路沖に分布していた「高温高塩の黒潮系の海水」が、釧路の沿岸に
どっと流れて迫ってきたそう。これにより道東は沿岸付近まで高水温化しただけではなく、例えば、12℃の等温線が道東沿岸にまで迫ってきたため、岸と12℃に挟まれる
領域が非常に狭まったそう。ちなみに、道東の一部の定置網ではカラフトマスが豊漁でしたが、一方で、北海道の主漁場であるオホーツク管内ではカラフトマスは
「不漁中の大不漁」でした。カラフトマスは豊漁年-不漁年を交互に繰り返すため、今年は豊漁年になるはずでしたが、その予想も外れました。
そして、道東の海は今年も夏を迎えました。今年の夏も、特に、7月と9月の道東の海が熱かったと。
7月は道東沖だけではなく、今年はオホーツク海やカムチャッカ半島の東岸沖まで広く海面水温が高く、広範囲にわたり 海洋熱波が生じたそうです。
昨年の海洋熱波は観測史上最大級・最強でしたが、今年の海洋熱波も海域によっては昨年よりも強い海洋熱波になったそうです。
そして道東の海に秋が来ました。10月以降の道東の海もかなり暖かった・・・。10月前半、桂恋の海岸に「ウシマンボウ」という暖水性の魚の死骸が打ち上げられました。
さらに、根室の花咲では「オサガメ」という絶滅危惧種のウミガメの死骸が漂着しました。いずれにしても、海が暖かいと、珍客が次々と現れることになります。
一方、道東の漁業について、いいニュースもありました。一つは、初夏~秋の道東沖マイワシの旋網が好調であったこと。水揚げ量は4年連続で20万トンを超え、釧路港ではその約60%(13万4177トン)が水揚げされました。さらに、今年は世界的なミールの価格高騰があり、マイワシの水揚げ金額も昨年より3割程高かったと言われています。
そして、もう一つ良かったことは、何といっても、昨年秋のような道東沿岸での大規模赤潮が発生しなかったこと。7月の海洋熱波の発生時には赤潮が発生するかもと心配になったそうです、結果として赤潮は発生しませんでした。
「2023年はどんな海になるのかと尋ねられるのですが、私、専門家ですが正直わかりません。毎年毎年、想定外のことが頻発するので何とも言えない状況です。」
※写真は黒田寛氏にお借りした資料です。
※音声はこちら・・・https://open.spotify.com/episode/1NF6PjYozQTuaI5J3zTFoH

サンショウウオの調査方法〜食べ物編(照井 滋晴編) [nature treasure]

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今回はキタサンショウウオが一体何を食べているのかをどの様に調査するのかについて。
ある生き物が何を食べているのかを知る事は、その生き物を守っていくためには非常に重要。
例えば、キタサンショウウオが絶滅寸前になり、人工繁殖で増やさないとすぐに絶滅してしまうという状況になった時、野外から捕まえてきても食べる餌がわからなければ飼育することができません。それに、捕まえてきた成体の餌がわかったとしても、その後生まれた幼生の餌がわからなければ次世代を育てることができません。
もちろん野外でも同じこと。キタサンショウウオの餌になる生物が減ってしまえば、キタサンショウウオ自体も減ってしまいます。
生物の調査をする時は、その生き物が何を食べるのかを必ず調査。 そのための調査方法はいくつか挙げることができるそうです。
まずは、直接観察法。野外で何を食べているかじっと観察して突き止めるという方法。 野外でも観察が容易な生き物であればこの方法が有効。
ただ、 キタサンショウウオのような生き物はそもそも見つけることが難しいので、野外で何を食べているか観察することなんかほぼ不可能。
その場合は、捕獲した個体に色々な餌を与えてみて食べるのかどうかを確かめるという方法もあるそうです。
ただ、それだと実際に野外でサンショウウオ自身が捕まえることができるのかどうか、好みなどはわかりません。 その為、直接観察法はあまり現実的ではないのです。
他に、糞を分解して内容物を調べる手法。調査対象の生き物の糞を分解することで、未消化のものを見つけ、何を食べたのか特定するというもの。
しかし、先ほどと同様、サンショウウオの場合、そもそも糞を見つけることができず、捕獲した個体が糞をしたとしてもほとんど消化されていて種の特定は非常に困難。
では、どうしたらいいのでしょうか?まだ胃の中にある未消化の餌を調べるという方法があるそうです。
解剖して胃の中身を取り出し調査する場合もあるそうですが、そうではなく、胃の中に残った餌を吐き出させて中身を確認。
スポイトに水を入れ、それをサンショウウオの口にくわえさせ、一気に水を流し込むことで、胃の中身を逆流させて吐き出させる・・・。
これがサンショウウオ自体を傷つけずに胃の中身を得る方法なのだそうです。
実際にサンショウウオの胃の中身を吐かせると、消化されにくい小さな巻貝や甲虫の欠片だけではなく、ダニやクモ、消化されやすいミミズ等も出てくるそう。
「その種類や割合、重量等を調査し、サンショウウオがどの時期に、どの様な餌を、どれ位食べているかを調べ保全対策に生かしていける様にデータを取集しています。」
この胃洗浄法と呼ばれる方法はサンショウウオに限った話ではなく、魚等でも使われていて、調査研究をする人間でなくても実施していたりもするそうです。
※写真は照井滋晴氏からお借りしました。
※音声はこちら・・・https://open.spotify.com/episode/3pZ8VAueOm4Ek8xhvQPlF1