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sakamoto naoyuki retrospective [close to you <art編>]

坂本直行「十勝大平原と日高連峰」1960年 帯広百年記念館蔵.jpg1 「プラウイング」1954 広尾町海洋博物館.jpg「しらねあおいA」1964年頃 八雲総合病院.jpg
釧路出身で8歳まで過ごし、その後札幌へ。その後、広尾町で牧場生活をはじめ、約30年にわたり厳しい自然と向き合いながら農業を営みました。
農作業の合間にスケッチを重ねたり、農作業後に山に登ったり。自然が大好き、山が大好き、草花も大好き・・・そんな姿が思い浮かんできます。
今回の展示、作品数は122点。他にはスケッチブックを含む資料が40点。スケッチブックだけでも80冊になるそうです。
「直行・・・という名前の通り、とてもまっすぐで一途な方だった思います。また文章を読んでいると、お茶目でユーモアのある方だと感じます。お花を愛する繊細な心もお持ちでとにかく多才な方だったのでしょうね。」と齊藤氏。
小さい頃釧路に住んでいらした時に春採湖周辺でユキワリコザクラに感動なさったそう。サクラソウの仲間はたくさんあり、そのサクラソウをテーマに北海道大学では卒業論文を書かれたそうです。
展示では水彩画が多いそうですが、そこからは筆の力を感じることができると齊藤氏はおっしゃっていました。
北海道で一番美しい 日高山脈への思いはひときわ強く、その壮大な山容をおさめたパノラマ構図は、彼の代表作品となりました。
六花亭の包装紙でいつも目に触れている直行さんの作品ですが、草花以外の彼が愛した日高山脈もこの機会にじっくりとご覧になってはいかがでしょう。
齊藤氏オススメの「プラウイング」こちらも必見です。
※尚、写真は北海道立帯広美術館 齊藤千鶴子氏からお借りしました。
・坂本直行《十勝大平原と日高連峰》1960年 帯広百年記念館蔵
・坂本直行《プラウイング》1954年 広尾町海洋博物館
・坂本直行《しらねあおいA》1964年 八雲総合病院
(坂本直行展〜直行さんの足あと〜は3/10まで北海道立帯広美術館で開催中です。)

2024.0214 O.A 市立釧路総合病院 院長 森田研氏 [close to you <dr.編>]

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今回はいよいよ始まる新病院の建築予定についてのお話しです。
今年の夏以降に、現在の正面駐車場に病院が建築開始されます。完成予定は3年後。ですからその頃の医療受給を目指した細かな計画の修正が必要になる可能性があるとのこと。お話しはあくまで現時点での予定です。
・救急外来で全ての検査が完了出来るよう現在のCTだけでなく、MRIや血管造影も配備(重症患者に対するハイブリッドERの計画)
・入院が予定される方の外来手続きや薬の管理・事前準備や検査・事前説明・文書作成が1箇所で完結。(総合患者支援センターの設置)
・外来の診療科間の区別を無くし混雑する科に臨機応変にスタッフ移動を可能に。(外来フリーアドレス化)
・外来の点滴ベッドや観察室を全科共用とし安全性を確保(処置室・待機ベッドの共有化)
・救急外来からの体調不良者を随時診療科に関係なく入院管理する専用病棟を新設(救急科病棟:コロナ5類移行後に既に現病院で開始)
・臓器別入院病棟として診療科の垣根を低くする。
・感染病棟は患者数の増減に合わせて陰圧隔離壁を適宜変更できる仕組み(いつでもパンデミックに対応可能に。)
・売店やアメニティ、資料室などを充実させたアメニティスペースの確保(春採モールを設置)
さらに、手術室はかなり広くなるそう。部屋数も増え、新設されるハイブリッド手術室も設計されているそう。また、市民講演会やイベントが出来るような可変分割式の会議室・講堂も新設。
2027年の新病院完成後に古い建物を解体した跡地が広大な駐車場になる予定です。それまでの間、新築する建物を現在の正面患者駐車場の場所に建築するため、建築中は駐車場のエリアが狭くなるとのこと。ですから立体駐車場の利用がメインになるそうです。
一軒家を建てるのにも建築コストや燃料費の高騰が問題になっていますが・・・そのあたりはどうなのでしょう?最終的な建築費用の目標額は昨年の設計段階と変わらず、建築設計・実施会社と相談しつつ建築方法の効率化や建材の選択を行って価格高騰に対応していく予定と・・・。病床数を現在の643床から599床に減らして病院を運用。現時点では新築病院の病床数は535床に減らし、将来の地域医療に合わせていく計画とおっしゃっていました。また、より経済的な建築を目指し、調整を逐一行うとともに、ゼロカーボンに配慮した建築や使用開始後のライフサイクルコスト(40-50年と言われる新たな建築物の寿命を考慮した運用経費)も考慮してエネルギー供給を行うことを考えているそうです。
「実際に2027年の病院使用開始時には、今より人口が自然減少していく中で、安定した地域医療を供給するために計画を変更する可能性もあると思います。地域医療の維持ということを最低限実現するつもりで計画を進めていきます。」と教えていただきました。