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scenery in art [close to you <art編>]

アートの中の風景1.JPG アートの中の風景2.JPG アートの中の風景3.JPGアートの中の風景4.JPG アートの中の風景5.JPG アートの中の風景6.JPG
「風景」に焦点をあてた作品群。風景画?だけではありません。
4つのコーナーに分けて観光ポスター、油彩、日本画、版画等、作家は60人、作品は90点ほどが展示されます。
1)さあ、旅に出よう・・・ここではポスターがメインに展示されています。
ご紹介いただいたのは、アルベール・ベルジュヴァンの「アヴランシューモン・サン・ミシェル湾」
赤い傘を持った女性の後ろ姿。片手には望遠鏡を持ち、遠くにモン・サン・ミシェルが見えます。まさに出かけたくなるようなワクワクする作品です。
2)旅人のまなざし・・・作家が旅行先で見たものが描かれているコーナーです。
例えば、六郎田天鈴の「朝霧はるるキリマンジャロ」
雄大さが目立つ日本画。キリマンジャロとその麓に佇む馬の群れが深い色合いで表現されています。日本画でキリマンジャロというのも面白い感覚です。
3)親みのある場所・・・作家がある場所に住んだり、何度も足を運んだ愛着のある場所で描かれたもの。
アレクサンドル・ドゥフォーの「農家の中庭」こちらは、牛や鶏たちがいるのどかな農家の庭先が描かれています。
同じコーナーで紹介されている竹山義雄の「早春山野」春先のトムラウシ山を望む風景が描かれています。明るい陽光に照らされて草木が芽吹く春の訪れを描いた作品です。
4)心で見る風景・・・作者が見た風景をそのままでなく表現した作品。現実ではなく心の中に思い描いたり、浮かんだり、刻み込まれている風景等を表現した心象風景。
ここでご紹介いただいたのは、出店久夫の「私風景、過去-2000-未来 No. II」
様々な写真のコラージュを上下左右対象につなぎ合わせ着色。現実と虚構が入り混じった世界を表現しています。
・・・この会場に入ったら思わず旅に出た気分になることができる・・・そして本当に旅に出たくなる・・・そんな展示になっていると思います。
まだ、自由に旅する気分になることは難しい日々が続いていると思いますが、一足先に旅気分を味わってみてはいかがでしょうか。
※尚、写真は北海道立帯広美術館 耳塚里沙氏からお借りしました。
(帯広美術館コレクション アートの中の風景は4/16〜6/26まで北海道立帯広美術館で開催になります。)

2022.0413 O.A 市立釧路総合病院 泌尿器科 森田研氏&医療技術部 検査科 塚本英範氏~1~ [close to you <dr.編>]

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市立釧路総合病院の検査科には医師1名、臨床検査技師34名、検査助手4名がいらっしゃいます。あまり知ることのできない仕事内容について伺いました。
検査技師の仕事は、医師が病気の診断・治療・予防・早期発見に必要な検査をしてそのデータを報告。主な業務は検体検査と生理学的検査の2つに分けられるそうです。
検体検査とは、採取した血液、尿、便、組織、細胞等の成分を検査すること。患者さんから採取したものを検体と呼びますが、
検体検査では、平日1日500人を超える数を扱っていらっしゃいます。例えば1人の患者さんから血液と尿を採取し検査した場合、2つの検査を行うことになるので、
500人とは言っても、それ以上のものすごい数の検査をなさっているということなのです。
生理学的検査は、直接患者さんの身体に触れ、検査機器を装着して行う検査のこと。例えば脳波検査、聴覚検査、心電図の検査等も含まれます。
この生理学的検査は平日1日100人を超える患者さんの検査をなさっているそうです。
血液・尿等の体液分析検査は、生化学検査、血液検査、一般検査部門で測定。生化学検査では血清を分析。血液中の酵素・脂質・糖質・無機質等を測定しています。
これは肝機能検査、腎機能検査、脂質検査、糖尿病検査など50を超える項目を測定しているそうです。
また、免疫血清検査は、血液中の抗原や抗体反応を利用して感染など免疫に関係する病気を診断する検査。腫瘍マーカーの検査ではガンの存在や治療効果をみることが
できるそうです。他には心筋マーカー、感染症、炎症マーカー、ホルモン等々約30項目を測定していると。
そのほかには、血液検査、一般検査等もあり多岐にわたる項目をチェックなさっているのです。
血液に関するもの以外にもまだまだチェック項目はたくさん。感染症に関わる培養・同定・薬剤感受性検査というものもあります。
細菌検査で喀痰・便・尿等を培養し、肺炎や下痢、膀胱炎等感染症の原因となっている微生物を見つけたり、感染症を起こしている原因菌にきく薬も調べるそうです。
この菌種を同定することに以前は1日以上かかっていたそうですが、4年前に導入された質量分析装置により数分でできるようになったとおっしゃっていました。
昨年から中央採血室の運用を始めたそうです。採血は看護師さんの仕事と思われている方が多いと思いますが、臨床検査技師も採血をすることができるそう。
検査科の技師が採血業務に加わり採血をなさっています。「今後チーム医療が進む中、検査をするだけではなく、検査を理解し、更なる技術や知識を習得して
専門性を高めていく必要があると思っています。それが検査が必要な患者さんに質の高い検査を行い、必要な治療・予防につながると思っています。」