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2023.0105 O.A BAND [chord 5]

・Addicted to That Rush / Mr. BIG
・Merciless / Mr. BIG
・Had Enough / Mr. BIG
・Anything for You / Mr. BIG
・Rock & Roll Over / Mr. BIG
~今回はバンド編です。Mr. BIG 特集です。久しぶり?のロック(笑)・・・と河口氏。
出演は、河口氏&midoriでお送りします。

地球のかたちを科学する(中山 雅茂編) [fun science]

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IMG_6303.jpg「地球のかたちを哲学する」という仕掛け絵本を手にスタジオイン。地球の形といえば、「まる」とか「球体」と思っていますよね?
大昔の人間がどの様に地球の形を考えていたかという内容ですが、それを中山氏が科学の視点で切り込みます。
人類初の宇宙飛行士が、旧ソビエトのユーリ・ガガーリン。1961年4月、宇宙を初めて飛行し無事に戻ってきた人。「地球は青かった」という言葉が有名です。
その4年前の1957年10月、同じく旧ソビエトが世界で初めて人工衛星の打ち上げに成功しているそう。スプートニクという名前の
人工衛星。地球から高さ900㎞上空を周回しながら0.3秒の間隔で0.3秒ずつ電波を出し、地球から確認できるようにしていました。
スプートニクの飛行から3年後の1960年4月、気象衛星TIROS-1(タイロス1号)が米国から打ち上げられています。
この衛星にはテレビカメラが搭載されていて、初めて宇宙で撮影した地球の画像を送信し、宇宙から地球を見ることに成功。
その時の画像が残っているそうです。
YouTube「NASA | TIROS-1: The Forecast Revolution Begins (50th Anniversary)」
https://www.youtube.com/watch?v=Oe4jGbbXnvw
SRIの75年間のイノベーション:タイロス1号(TIROS 1)テレビカメラ搭載赤外線観測衛星 SRIインターナショナル(日本)
https://dish-japan.sri.com/n/n754cf21cdd24
人間が地球の外から地球を見ることができるようになったのは、約60年前なのです。
では、実際に地球を外から見ることはできないけれど、地球は球の様な形だと考えられていたのは、いつ頃なのでしょう?
少し時代をさかのぼると、ガリレオ・ガリレイという科学者が、1609年に望遠鏡で月の表面の凸凹を観測、その後、木星や金星等太陽系の惑星の様子を観察することで、
地動説を唱えた方。宗教裁判で終身刑となるなど大変な時代でした。「それでも地球は動いている」という名言を残しています。
この時代、地球は宇宙の中心で静止しているという天動説から、ガリレオが提唱してなかなか受け入れられなかった地動説、太陽を中心に地球が動いているという考えに
移行していく時期です。この状況は、宇宙から太陽系の状態を考えているので、すでに地球は球体だと気づいていることがわかります。
例えば、1522年にマゼランが太平洋を発見、初めて世界を一周しています。1569年、メルカトルが地図を書く新しい方法を発見しています。
いわゆる大航海時代。ヨーロッパの人々は、すでに地球儀をもって世界の海を航海している時代なので、地球は球体だとわかっているということ。
同じ時代、アジアやアフリカでは、球体ではなく平べったい円盤のような地球の姿を考えていたようです。
さらに時代をさかのぼり、地球が球形だと考えていた人を探すと、紀元前600年頃のピタゴラスの弟子たちが、「地球は球形」という考えを広めていたそうです。
紀元前400年頃のプラトンは、「大地は、球のかたちをしていて、世界の中心にある」という言葉を残しています。
今から2400~2500年前のギリシャの哲学者たちは、地球は球形だと考えていたのです。すごい!
それより前、紀元前700年頃のギリシャ神話には、平らな円盤のような地球が描かれているそうです。
「この紀元前700年から紀元前600、500年くらいが、地球の形が円盤から球形に考えるように変わった時代なのかもしれませんね。」
さらに面白いのが、ヨーロッパ以外の国々では、また違った歴史の流れがあるそうです。円盤でもなく、三角形や八角形の地球や正方形の地球など、世界の様々な民族が、様々な地球の形を考えていた歴史があるそうです。今の時代は、宇宙から見た地球の画像があるので、自分で地球の形を想像するのは難しいかもしれません。
「でも、今日ご紹介した本をめくると、まだ情報伝達技術がなかった時代に地球上の様々ところで、地球の形を想像していた時代を楽しむことができるのです。」

湖を研究する〜植物プランクトン3〜(尾山 洋一編) [nature treasure]

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数ある植物プランクトンのうち、今回は珪藻という植物プランクトンのことについて。
多くの植物プランクトンは緑っぽい色をしているのですが、これはクロロフィルという色素を持っているから。
クロロフィルは、光合成に必要な太陽の光から青い色と赤い色を強く吸収します。ですから吸収されにくい緑色の光が反射するので、緑色に見えるのです。
珪藻は茶色っぽい色をした植物プランクトン。その理由は、クロロフィルのほかにフコキサンチンという色素を持っているから。ちなみフコキサンチンというのは
カロチノイドという色素の一種で、野菜で言うとニンジンなど赤い野菜に含まれているカロチンという色素の一種。
フコキサンチンは太陽の光から青い色を強く吸収します。緑から赤色までの光が反射されるので、結果として黄色や茶色っぽく見えるそうです。
色のほかに珪藻が持つ大きな特徴は、表面がガラス質の殻で覆われていること。私たちが使うガラスは主にケイ素という物質からできています。
珪藻の「ケイ」というのは表面のガラス質をつくるケイ素の「ケイ」から。また、様々な形を持つことも珪藻の大きな特徴と。
珪藻の仲間には、ホシガタケイソウ、クチビルケイソウと呼ばれるものも。顕微鏡で見ると名前の通り星やクチビルのような形をしているそう。
珪藻には様々な形をした種類がいて、現在では地球上に1000を超える種類がいると言われているそうです。ただ、一つの湖に1000種類がいるわけでなく、
その湖の環境や季節に適応した種類だけがいるのです。湖の場合はだいたい数10から多い場合は100を超えることがあり、湖によっても種類が異なるそう。
ですから湖の中にどの様な種類の珪藻がいるのかを顕微鏡で調べることで、その湖に水質を理解することができるということ。
「珪藻の研究のすごいところは、環境によって珪藻の種類が変わることを利用し、大昔の湖の環境を調べることができるんです。珪藻はガラス質の殻を持つので、
死んでも殻が形を保ったまま化石の様になって湖底の泥に残るんですね。泥が深くなるほど昔に堆積した珪藻の死骸が残っていることになるので、
例えば湖底の泥を円筒状に採取して深い場所の泥の中に残っている珪藻の化石からどんな珪藻がいたのかを調べる事で、昔の湖の環境を推定することができるのです。」
約2億年前、ジュラ紀と呼ばれる時代の地層にも珪藻の化石が残されていたという記録があるそうです。
珪藻を使った研究は、現在の湖の水質評価だけでなく大昔の湖の状態を推定することにも役立つということなのです。
最後に、珪藻を使ったとても面白い取り組みついてご紹介いただきました。珪藻がガラス質の殻を持つことや、様々な形をしている特徴を利用して19世紀ごろから
ガラスアートの様な作品を作っている人が世界各地で現れ始めましたそう。珪藻の殻の中に色々な色の液体を閉じ込め、それを一つずつ顕微鏡を覗きながらプレパラートに並べる。それで人の顔、家、クリスマスツリー等を描いているそう。非常に根気のいる作業でびっくりなのですが、とても美しいそう。
「日本でも、奥修さんという方が珪藻を使ったガラスアートの写真を出版しているので、ぜひ一度ご覧になってほしいです。」書籍情報:珪藻美術館(発行:福音館書店) 
※写真は尾山洋一氏からお借りしました。
※音声はこちら・・・https://open.spotify.com/episode/7B5JURJQnbyvRgVKaGAvFD