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海の中での位置はどう決める?(満澤 巨彦編) [varied experts]

 ve0217満澤氏.JPG海の中での位置はどうやって決めるのでしょうか?深海調査で克服すべき課題としてまず思いつくのは、深海の圧力、低水温、
暗黒などの環境を克服するためのシステム開発。
このような課題の中で普段はあまり気にすることはない重要な事があるのですが、それは、何かわかりますか?
水の中では電波が使えないこととも関係しているそうです。例えば、新たに発見した熱水活動域で何度も調査したり、
「ディープトゥ」で発見したH2ロケットのエンジンを無人探査機で回収したり、深海調査で欠かせない重要なことがあります。
答えは「深海での位置決め」測位。
深海底はまっくらで、照明をつかっても数十mしか見えないので、潜水船で潜ると、目印のない砂漠、あるいは目標物のない
森林の中にいる様なのだとか。音響を使った探査用のソナーは数十mから200m位の範囲で地形や構造物などはわかるので、
その時の周囲の状況はわかるのですが、繰り返し調査をするためには、緯度経度で位置を決める必要があります。
このため、船の位置を基に。海底での位置決めをいかに正確に行うか、測位するためのシステムはとても重要なのです。
現在、陸上ではだれでも気軽に全地球測位システムGPSを使って正確な位置を知ることが当たり前になっているそうです。
陸上同様、船の測位でGPSが普及したのは90年代に入ってからで、特に湾岸戦争を機に精度が格段に良くなったと満澤氏。
さて、問題の海の中ですが、海の中は電波が使えないので、音波を使った音響測位システムと呼ばれる測位方式を使います。
船の底、船底に音波を発振したり受信したりする送受波器と、海底の例えば潜水船や無人探査機に取り付けられている
トランスポンダと呼ばれている音を発信したり受信したりする装置の間で距離を測り、音波の伝わってくる方位から位置を決めることができるとの事。この方式は、船と海底の潜水船などとの1ラインの音響のやりとりなので、船の揺れなどで大きな誤差が
発生。このため、より精度を高める為に、トランスポンダを海底に3台或いはそれ以上設置し、設置したトランスポンダの海底での位置を決めるそう。トランスポンダは
例えば潜水船の調査範囲を囲むように設置し、船と基準点となる複数のトランスポンダと潜水船や無人探査機との間で距離を測り、三角測量の原理を応用することで、
潜水船の位置を正確に決める事ができます。海底の位置決めができたとしても、どうしても誤差はあるので、海底で同じ場所に確実に行く為に、目印となるものを設置。
目視で有効なのは反射テープ。反射テープは100均でも売っている自転車に貼ってライトに反射するテープ。これは数10m離れた場所からライトに光るので目視で
ターゲットを確認することができます。
より広域では小型のトランスポンダ(JAMSTECでは通称ミニトランスポンダと呼んでいます)装置を音響の目印として設置。ミニトランスポンダは一定の間隔で音響の
パルス信号を発信するので、この音響信号を海底で受信することで、ミニトランスポンダの距離と方位がわかるのです。
例えば山での遭難時に遭難者が自分の位置を知らせるために電波を発信するビーコンという装置がありますが、このビーコンをイメージすると良いかもしれません。
音響信号が届く範囲は500m位なので、潜水船や無人探査機で500m位まで近づく必要があるそうですが、一旦受信できると確実に目標に行くことができると。
潜水船や無人探査機の調査では、緯度経度を決めるためのトランスポンダを使った測位システム、そして目標に確実に到達できるミニトランスポンダ、音響ビーコンを使うことで海底での調査を効率良く行うことができる様になるとおっしゃっていました。
「機械や装置に頼るだけではなく、現場での経験の積み重ねも必要なのではないかと思いつつ、深海での位置決め、その仕組みについてご紹介しました。」
※尚、写真は JAMSTEC 満澤巨彦氏からお借りしました。
・写真は潜水船や無人探査機の調査の必需品となっているミニトランスポンダ(音響ビーコン)

2023.0217 O.A 「日本滞在記」 [varied stories]

鈴木雅章さん(翻訳者・ライター)

6週間日本に滞在する間、充実した日々を送られたそうで、何より3年ぶりに様々な体験をしたみたいです。
初体験は東京の三鷹の森ジブリ美術館の前を通ったこと。以前近くに住んでいたこともあり、懐かしくもあり、綺麗な建物が増えたなと思ったそうです。
やはり観光客も多く、外国からの方も数多くいらしたそう。
その後鶴居で2週間ほどゆっくりし、札幌へ。札幌では藻岩山スキー場でスキーを楽しんだそうです。
あまり楽しすぎたからかどうかはわかりませんが、帰りのバスに乗り遅れ・・・
結局歩いて降りたそうですが、雪が降っていてそれはそれで幻想的で良かったと。
大阪は何度も行かれたそうですが、通天閣は初。思ったより楽しかったと教えてくれました。新世界で串カツやたこ焼きを堪能し、通天閣にも登ったそう。
射的にもチャレンジしたそうですが、彼はそこにあった「Bruno Mars がここにやってきた」という貼り紙が気になったそうで、
思わず「本当にいらしたんですか?」と店員さんに聞いたそうです。もちろん確かにいらしたそうで、証拠写真も送ってくれました。
そして広島 原爆ドームに行ってきたそうです。音声ガイドを聞いたり、資料を見たり、一緒にいらした息子さんも色々な思いを感じたそうで、
行って良かったとおっしゃっていました。
そして、今回のメインイベント大相撲。抽選に当たりやすくなるようにファンクラブに入ったそう。
椅子席でよく見える場所だったそうですが、生で見るのはやはり迫力があり、感動したみたいです。
「でも実況がないので、何をやっているのかわからない部分もあるんです。淡々と進んで行くので。そういう意味ではテレビの方がわかりやすいかもしれないですね。」
ということで、たくさんの思い出を胸にオーストラリアに戻られたのですが、収録の日はオーストラリアは28度。
やはり地球は広いな・・・と思わず思った私でした。
※写真は鈴木雅章氏からお借りしました。
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