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2023.0223 O.A 邦楽(TVドラマ、番組テーマ特集) [chord 5]

・恋におちて-Fall in love- / 小林明子
・心乱れて-Say it with flowers- / 小林明子
・愛は眠らない / 椎名恵
・LOVE IS ALL-愛を聴かせて- / 椎名恵
・別れの予感 / テレサ・テン
・会いたい / 沢田知可子
~今回はTVドラマ、番組のテーマ特集です。
曲のセレクトはもちろん斎藤氏。出演は斎藤氏とmidoriでお送りします。

みんなで考えよう海洋ゴミ問題 〜2(黒田 寛編) [fun science]

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03.jpg前回に引き続き、海洋ごみ問題について。小さな「海洋プラスチックゴミ」の中で、特に5mmよりも小さな
プラスチックを「マイクロプラスチック」と呼んでいます。非常に小さいので、海の生き物が間違って食べたり、あるいは、食物連鎖や生物過程により海の生態系内に取り込まれていくことが懸念されています。
日本周辺で浮遊するこのマイクロプラスチックの密度は他の海域よりも高くなっているそうです。
このマイクロプラスチックは、「一次マイクロプラスチック」と「二次マイクロプラスチック」に大別されます。
一次マイクロプラスチックは、工業的に小さい状態で生産されるプラスチックで、もともと小さく生産された
プラスチックを意味します。例えば、化粧品、歯磨き粉や洗顔剤に入っているマイクロビーズと呼ばれる
小さなプラスチックなど。化粧品だと「ラメ」、歯磨き粉であれば「研磨剤」、洗顔剤であれば「スクラブ」
として製品に入っていることがあります。マイクロビーズはマイクロプラスチックの中でも、とても小さく、
大きさは数ミクロン~数百ミクロン(0.数ミリ)ほど、目に見えないくらい小さいのが特徴。
また、一本の洗顔剤に、33万粒のマイクロビーズが入っていたという報告もあり、数も大量。これが、洗面所やバスルームから下水に流れ込み、下水処理場で除去できなかったものが川から海に流れ込む事に・・。
また、人間が作ったものなので、スクラブの一次マイクロプラスチックは、極めて球形に近く、海でも、自然界では異質なくらい「球形のゴミ」として発見されます。
私達は悪意はなくても、知らず知らずのうちに「海洋ごみ」を増やしているのです。また、国によっては、法律でマイクロビーズの製造・販売を段階的に禁止している国もありますが、まだ、業界の自主規制という国もあるそう。
次に、二次マイクロプラスチックについて。こちらは工業的にはそれなりに大きく生産され、プラスチックゴミとして海の中や周辺に放置されると長い年月をかけて環境中で小さくなるプラスチックを意味します。紫外線による効果や、波などによる物理的な力を受け、プラスチックが砕けて、どんどん小さくなります。この二次プラスチックが海の中に大量にあることがわかっているそうです。また、海の中だけではなく、陸上でもマイクロプラスチックが生まれます。例えば、化学繊維の服を洗濯機で洗うと、マイクロプラスチックファイバーが下水に流出し、これが下水処理場で処理されずに川や海に流出するとう具合いに。
では、マイクロプラスチックは、海の中で砕けてどこまで小さくなるのか?そして、最終的にはどうなるのでしょうか?
実は、ここが未だ明らかにされていないポイント。というのは、通常、マイクロプラスチックを調査する際は、ある大きさの網目をもったネットを海面付近で引っ張り、
このネットに入ったプラスチックの大きさ・形状・材質・個数・重さなどを調べます。
一般的な網目の大きさは330µm(マイクロメーター)=0.33mmになり、これよりも小さなマイクロプラスチックは網目をすり抜けてしまうため採取できないと。
網目をもっと細かくすれば、より小さなマイクロプラスチックが採取できるんではないか?と思われるかもしれません。
でも、ネットの網目を細かくすればするほど、例えば、小さな植物プランクトン等も一緒にネットに入ることになり、そうするとこの植物プランクトンが網目の
目地をふさぎ、ネットから海水が排水されずらくなり、ネットを引っ張ると抵抗が大きくなり、ネットが破けたりもするそうです。
さらに、実は海底からもマイクロプラスチックはすでに発見されているのです。もともとプラスチックは海水よりも軽く、通常は海水に浮かんでいるはずなのですが、
何らかの要因で、重くなり、海底まで沈むマイクロプラスチックもある、ということを意味しています。ということは、マイクロプラスチックは、海面だけではなく、
海面下~海底での分布や振る舞いについても調査が必要であるということが想像して頂けると思いますと黒田氏。いずれにしても、一度人為的な異物が自然界に入って
しまうと、こんなにも分布や汚染過程を調べる事が大変なのかと改めて思い知らされてしまうお話しでした。
※写真は黒田寛氏にお借りした資料です。
※音声はこちら・・・https://open.spotify.com/episode/7zppuhCPSYM1iHjwSDRxuB

ニホンザリガニに関する記事(照井 滋晴編) [nature treasure]

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ニホンザリガニに関する記事のこと。 「ニホンザリガニ売買禁止 特定第二種動植物指定 釧路地域にも生息」というタイトルです。
内容は記事のタイトルそのままで、ニホンザリガニの売買が法的に禁止されたというもの。 この記事は、照井氏が釧路新聞の記者にお願いして取材してもらったそうです。
近年はインターネットを介して野生生物の売買が盛んに行われています。本当にいろいろな生き物が売買されていて、環境省の出している絶滅の危機に瀕した生き物の
リストであるレッドリストに選定されているような生き物も多数確認されているそう。 話題に挙がったニホンザリガニもレッドリストで絶滅危惧Ⅱ類に選定されている種。
日本の中でも北海道や東北地方の一部にしか生息しないという事もあり、全国的に人気の種となりインターネット上で販売されているのをよく見かける様になっていたと。
そんな現状を何とかしたいと思い、数年前から知人の研究者と一緒にインターネットを介した取引の一事例としてインターネットオークションにおけるニホンザリガニの2010年1月〜2021年12月までの12年間の販売記録を収集・整理し、販売実態の把握及び保全に向けた課題の整理に取り組んでいたそうです。
その結果、12年間で12,000個体を超えるニホンザリガニがネットオークションで取引されていて、その90%以上が野外から採集された野生個体であることが判明。
さらに、北海道で採集された個体がほとんどだということもわかったのです。 もちろん釧路を含む北海道東部から出品されているものもあったそうです。
また、野生個体を扱う市場は年々拡大していることも明らかになり、色彩変異のあるニホンザリガニは通常の体色の個体と比べて高値が付き取引されていたのです。
1個体あたりの価格は、通常個体で1個体あたり1000円位。中には、昨年ヤフオクで取引されたニホンザリガニの中で最も高かった取引は1個体で約70万円というものも。
それは、色彩変異で体色が真っ白になった個体。ですからニホンザリガニを野外で捕獲して売ろうという人も年々増加する傾向が確認されていたとおっしゃっていました。
ニホンザリガニは、開発や外来生物との競争等の影響で生息環境が減少・喪失し、既に絶滅の危険性が増大している野生動物であるにも関わらず野生個体が多数販売
されている現実。 そのまま販売目的のむやみな乱獲が続いた場合、個体群単位の絶滅や生息環境の破壊も生じる可能性があり、既にその様な理由で激減してしまった生息地もあったかもしれません。更に、飼育放棄による放流により遺伝的攪乱や在来種との競争、寄生虫・ウィルスの媒介などの悪影響が生じる可能性も考えられ、環境省では2023年1月11日から種の保存法に基づく「特定第二種国内希少野生動植物種」に指定。「特定第二種」というカテゴリーでは、販売・頒布を目的とした個体等の捕獲等、
譲渡し等、陳列・広告が原則禁止。指定種の売買をした場合、個人では5年以下の懲役や500万円以下の罰金、法人では1億円以下の罰金が科されることになりました。
ちなみに、この特定第二種には、釧路湿原に生息するキタサンショウウオや道内の河川に生息するカワシンジュガイ類なども2021年に指定されています。
販売目的の捕獲を禁止したことで、これらの種類の生き物たちのむやみな乱獲の危険性はなくなりましたが、それで万事解決というわけではありません。
「そもそも特定第二種に指定されるということは、たくさん販売されているという事の前に、絶滅の危険性があるくらい数が減っているという事。
絶滅を回避するためには、野外の生息環境を守っていのが一番大事なことなのです。 一つ課題が解決しても、太陽光発電所の問題のように、まだまだ解決しなければ
ならない課題がたくさんあるのが現状です。」
※写真は照井滋晴氏からお借りしました。
※音声はこちら・・・https://open.spotify.com/episode/4uLNcv5tyPDcSyXbGySyKl