SSブログ

2023.0427 O.A 邦楽 [chord 5]

・月の裏で会いましょう / Original Love
・スキャンダル (ブランニューヘヴィーズ Remix) / Original Love
・サンシャインロマンス / Original Love
・プライマル / Original Love
・接吻 / Original Love
・I WISH / Original Love
~今回は邦楽一般。Original Love(オリジナル・ラブ) 特集です。
セレクトは村田氏。今回の出演は、村田氏onlyでお送りします。

海の環境を調査〜厚岸沖Aライン(黒田 寛編) [fun science]

00CTD.jpg 01CTD_船上モニター.jpg 02プランクトンネット_VMPS.jpg03船内研究室.jpg04キタオットセイ♂.jpg05イルカ.jpg
黒田氏は船に乗る事があります。海の環境調査が目的で、1回あたり10日から2週間ほど、年に数回。「船は、人との深い関わりや、未知との遭遇、人間ではどうすることもできない自然の力を実感したり、あるいは、自然の中で、突然の閃きがあったりするので止められません。」と。
彼が乗船する船は、長さが65m程、900トン程の船。通常の漁船と比べると圧倒的に大きな船です。
この船を使い、北海道の周辺、オホーツク海と太平洋が調査の対象とした調査を実施しているそうです。太平洋では、厚岸湾から南東沖に伸びる約500kmの
「Aライン」という直線、調査線上に、観測点を30点ほど設けて調査を実施していると。1987年から開始なので、現在35歳。親潮の状態を定期的にモニタリング
しているそうです。「モニタリング」とは「海の健康診断」。かなり地味な調査の様です。
①船から各種センサーを降ろす②海水をとる③各種ネットを曳いて動物プランクトンを採取する、3点セットで観測点を変えながら、同じ様な調査を
ひたすら繰り返す。そして、海の水温や塩分、海流などの物理環境、海の栄養状態(化学環境)を調べ、さらに、そこで生息する植物や動物プランクトンの種類や
密度を調べます。調査を行うことで、今年の海は、通常よりも親潮が弱いであるとか、栄養状態が良くないとか、魚の餌が足りていない可能性があるということを
把握できるのです。さらに35年という長い年月調査を続けてきたことで、例えば、温暖化や気候変動で、親潮周辺の環境は長期的にどのように変化してきたのか?
あるいは、今後、どのように海が変化していく可能性があるのか?等を調べ、社会に提供することができるようになるということ。
親潮を調査するための基本的なセンサーは、水温・塩分・圧力センサーと、蛍光センサー、溶存酸素センサー。親潮の流れはゆっくりですが、根の深い流れなので、
Aラインでは、海底直上か、水深3100mまでセンサーを降ろすそう。各種センサーは船上のパソコンとオンラインでつながれていて、パソコンのモニターで得られた情報をリアルタイムに表示させることができるそうです。さらに、センサーを最深部まで降ろして、引き揚げてくる時に海水を採取。
海水を目的別に分けた後は、その海水を濾過したり、薬品を入れて生き物が腐らないように暗所で保存したり、化学薬品で滴定したり、冷蔵・冷凍したりと、船内での作業が続くのです。さらに、動物プランクトンの種類や密度を調べるネット観測も行うそうで、次々に、サンプルが上がってきて、それらを処理する必要があるとおっしゃっていました。調査項目にもよるそうですが、一つの観測点で数時間~8時間くらい船を止めて調査。そして、調査が終わると1時間ほど移動し、
また、次の調査点で調査をするということを繰り返します。
「様々な生き物との遭遇もあります。魚が跳ねたり、珍しい海鳥や渡り鳥をみたり、イルカやクジラ、オットセイなどは船の近くに寄ってきて、踊ってくれたりすることもあります。さらに、夜の大海原は人工的な光がないので、月の明るさを実感したり、満天の星空はとにかく壮大。移動中に流れ星をみることもありますよ。」
※写真は黒田寛氏にお借りしました。
※音声はこちら・・・https://open.spotify.com/episode/5L88ZaStPf6MYkU8sICVGA

太陽光発電施設の乱立・・・その後(照井 滋晴編) [nature treasure]

IMG_6878.jpg IMG_6879.jpg
最近は太陽光発電施設の乱立問題、一気に問題意識が世間に広がったように思います。
ただ釧路市はなかなかガイドラインの作製や条例の制定に向けた動きを見せず、2023年2月28日の北海道新聞の記事では「規制に向けた具体的な検討はしていない」というコメントが出ていました。 ところが、3月7日の釧路市議会の際に、事態は急変。定例議会の一般質問で、大越市議の質問に答える形で蝦名市長が、釧路湿原や希少な動植物の保護のため、条例化を視野にガイドラインを策定する方針を表明したのです。
「たった一週間前に規制に向けた検討はしていないと言っていたにも関わらず、180度方向転換したコメントが出て本当に驚きました。釧路湿原の環境や動植物を守っていく上では非常によい方向転換なので、良かったの一言です。といっても、現段階では具体的な方針や内容は全く決まっていない様なので、急いで方向性を
示し策定作業を進めていただきたいと感じています。」ガイドラインの作製や条例の制定をすると公の場で宣言したので、そう遠くないうちに太陽光発電施設の建設に何らかの規制がかかると誰もが考えること。
「私が業者なら、そんな規制が出来上がる前に建ててしまおうと考えますし、それが普通の考え方と思います。では、それまでの間はどうするのかですが、駆け込みの建設ラッシュが起こっても行政として環境への影響調査や保全対策をした方が良いとコメントはできても強制はできないのは仕方がないと思います。」
照井氏は行政にすべてを任せるのではなく、彼のような立場の人や市民の皆がしっかりと現状を知り、問題意識を持ち、地域全体で釧路湿原やそこに住む動植物を守っていこうという雰囲気作りが必要とおっしゃいます。そうすることにより、湿原やその周辺域への建設を躊躇する業者もでてくるのではないかと・・・。
また、3月17日に彼の所属団体を含む9つの団体の連名で釧路市に対して要望書も提出。齋藤慶輔氏が代表をつとめる猛禽類医学研究所や湿原周辺の土地の買取り等の活動をしているトラストサルン釧路、タンチョウの保護・研究活動を行っているタンチョウ保護研究グループなどの団体が名前を連ねたそう。
要望書には、提出団体以外にも趣旨賛同団体の名前も記載され、日本野鳥の会や日本自然保護協会、WWFジャパン(世界自然保護基金)にも加わったそうです。
さらに、要望書の他にも3月10日に開催された釧路湿原自然再生協議会では「今後ガイドラインの策定作業に協議会が関われる様、釧路市に要望書を提出する」と
協議会の会長であり北海道大学 中村太士教授が発表。本当に多くの方々が関わり動いていることを実感することに。
「3月は非常に大きな動きが続きました。でも、現時点では実際に実効性の高い条例が制定されたわけでもなく、キタサンショウウオの生息地がつぶされることが
なくなったわけでもありません。事実、先日キタサンショウウオの生息地へ行ったところ、また新たな太陽光発電所の建設が始まっていました。
今後も、現状のまま時間だけが経過してしまう可能性も十分に考えられます。」太陽光発電施設の建設自体がダメというわけではなく、再生可能エネルギーの導入は大切なことなのは間違いないので、人間と動植物がうまく共生できるようになれば・・・と照井氏はおっしゃっていました。
※写真は照井滋晴氏からお借りしました。
※音声はこちら・・・https://open.spotify.com/episode/04RY5TGPquyLYn5jQiZup9