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hayashi toru eyes and mind [close to you <art編>]

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憧れの美術部の先輩が釧路で個展を開催!!
以前から北翔大学で教鞭をとられているのは存じ上げていたのですが・・・こんな機会が訪れるなんて。。。
ということでインタビューさせていただきました。
小学1年生の時に絵画に目覚め、具象の世界を描いていたのですが、大学で抽象の世界に目覚め、そこからはずっと抽象絵画を制作されています。
大きなテーマがあり、そこにサブタイトルをつけて発表されています。
通常は大きな作品を制作することが多いそうですが、今回の会場にあわせて小さめの作品をそれぞれ展示。
作品の中には様々な隠しアイテムがあったり、深いイメージが閉じ込められています。それを探しながら作品を鑑賞するのも面白いと思います。
もちろん作品から心に感じるものを自身で感じ取ることも・・・。それぞれ鑑賞者にとっての見え方は違い、感じるものも違うと思います。
そこから彼が伝えたいもの、感じて欲しいものを想像してみるのも良いかもしれません。
時代によっての作品の変遷も感じ取れる展示です。何を感じ、どう実験し、どういう形に昇華したのか・・・。
常に絵画とともに生きてきた林氏のいままでの一端を覗かせていただきました。生まれ故郷の釧路での作品展開催は初です。
多くの皆さんにご覧いただきたい作品たちです。
(林 享 絵画展〜眼と心〜は7/9まで釧路港文館で開催中です。)

2023.0621 O.A 市立釧路総合病院 院長 森田研氏 [close to you <dr.編>]

IMG_7106.jpg 2.jpg(Dave Whamond/CagleCartoons.com)
「COVID-19に世界は・日本はどう対応したのか?どう対応するのか?」森田氏のレポートから〜2
日進月歩の技術革新をはじめとする国境を越えた協力のお蔭で人類はCovid-19を生き延びていますが、コロナウイルスだけが危険なのではありません。同じ1本鎖RNAウイルスでもインフルエンザは別のオルソミクソウイルス科に属するそう。エボラ出血熱はフィロウイルス科に属します。ウエストナイル熱、デング熱などのフラビウイルス科やその他のウイルスが今後、新たなパンデミックを起こすかもしれないと警告されているそうです。
2010年の新型インフルエンザの流行時、各国・各地域で感染数や年代分布に差異がみられましたが、カナダでは20歳前後の若年層に高い死亡率が認められたそう。
ウイルスの突然変異が起こる場が人畜共通感染症の坩堝となる動物マーケットや鶏の集中飼育などに関係しているそうです。
武漢の海産物や食用動物の市場が発端になったのは周知のこと。
食物連鎖の頂点に君臨する人類がタンパク源として他の動植物を摂取しなければならないという宿命があり、今後も新型コロナウイルスは蔓延し続け、克服ではなく共存することが模索されています。「その環境の中で我々は日常診療を考えて行く必要があるのです。社会政策上の新型コロナウイルスの扱いは5類になりましたが、何も症状のない人から感染を起こす能力は全く変わっておらず、ウイルスの変異が今後、高い死亡率を起こす血管・呼吸器親和性を獲得しないとは言い切れない様です。」環境に適応できる種が生き延びるというダーウインの法則は人類だけではなくウイルスにも当てはまるのです。
最大の謎でいまだ解けていないのは日本の累積死亡者数の低さ。諸外国で報道されたような埋葬場所にも困るほどの大量の土葬の映像は国内では見当たりませんでした。なぜ日本では大災害にならなかったのか?予測のつかない展開をする疾病に対して、移動制限や換気・接触制限・基本的感染防御策を集団として取れたからでしょうか。国民のほぼ全員が字を読むことが出来、指示に従順に従う人の割合が高く、三密防止などの基本的感染対策に意識が高い日本人が惨禍を免れていることが、今回、海外から改めて評価されていたと森田氏。Richard Hatchettはこの点、日本人はもっと胸を張るべきだ、とおっしゃっていたそうです。諸外国では類を見ない公衆衛生・健康管理システムである保健所という組織の存在、パンデミック時に直ちに支給される公的医療補助や検査・治療薬の無料化、国民皆保険が基本的に功を奏したことは否めない事実。科学論文数・デジタル化やワクチン・治療薬製造など、日本が世界に遅れを取った要因もありながら、最終的に感染被害を最小限にしているという事実と、今後の課題を行政に求めていたそうです。
そして、感染制御に必要な項目は、非科学的ではあると言いながら岡部信彦先生が「ウイルスが嫌うのは人のやさしさであり、他人への思いやりがウイルスをやっつけます」と語っていたそうです。
最後に、東京医科歯科大出身の小児科医である相良裕子医師が感染症科専門医として活躍し、JICAへの国際協力や感染症行政に尽力され、亡くなられる前に残した以下の言葉が引用されていたとの事でここでもご紹介させていただきます。「みんな忘れているけれど、感染症は本当は怖いのよ。でも知っていれば怖さを抑えることはできる、ということも忘れているの。」