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pascin crossing boundaries [close to you <art編>]

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北海道立近代美術館のエコール・ド・パリの核となる作家、ジュール・パスキン。収蔵作品は250点ほどあるそうですが、その中からの選りすぐり50点ほど、
そしてパスキンの妻、エルミーヌ・ダヴィッドの作品4点。さらに同じ時代に生きたエコール・ド・パリの作家、ユトリロ、マリー・ローランサン、
モーリス・ユトリロ、藤田 嗣治等の作品を合わせ64点ほどが展示されているそうです。
パスキンというとどんな作品をイメージしますか?
女性の人物を描く、色が緩やか、ふわっとした、揺れるイメージをお持ちの方が多いと思います。
当初 彼は挿絵画家からスタートしたそうで、初期の作品、素描等も展示されているそう。
油彩、水彩、版画で表現された作品の数々。女性ばかりを描いていたのではなく、風景画ものちに描くことに・・・。
タイトルに越境者とあるように、彼はブルガリアに生まれ、ルーマニアで育ち、ウィーン、ブダペスト、ミュンヘンで学び、パリに移住したそうです。その後アメリカ国籍を取得するなど、生涯越境を続けました。異国の地に自由を求め、貧しい者や社会の周縁に生きる者への共感を持って描いた作品が多いそうです。
「放蕩息子」というタイトルで何度も作品を作っています。聖書の中にある題材ですが、彼にとっては大きな意味をおそらく持っていたのだと思われます。
「彼はその作品の中に自分を投影していたのだと思うのですが、様々な深い意味が隠されていると思います。もちろん家族の影響も背景にはあるでしょうね。」
イメージとは違うパスキンの作品を鑑賞することができそうです。
初期から晩年までだいたい時系列に作品が展示されているそうですから、作品の変遷もわかりやすいと思います。
第一次世界大戦と第二次世界大戦の狭間、1920年代を中心に芸術の都パリに集まった主に外国人美術家のアーティストたち。祖国を離れ、貧しく悲惨な生活を送った作家も多く、モンパルナスの住宅兼アトリエ「蜂の巣」が活動拠点の1つだったそうです。
(越境者パスキン は5/12まで、次に5/18〜6/16まで北海道立近代美術館で開催中です。)
※尚、写真は北海道立近代美術館 薗部容子氏からお借りしました。

2024.0403 O.A 市立釧路総合病院 院長 森田研氏&薬剤師 大屋太郎氏&薬剤師 福田健吾氏 [close to you <dr.編>]

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以前にもご出演いただきました薬剤師の大屋太郎氏。「地域におけるCKDの重症化予防とリスク軽減に対する多種連携を通じた取り組み」という論文を発表なさいました。今回はそのことを伝えたいと森田氏から依頼があり、薬剤師界全体が協力してなさっていることなので、病院の薬剤師ということで福田氏、そして調剤薬局の薬剤師ということで大屋氏にお越しいただきました。
そもそも、慢性腎臓病(CKD)は全身各臓器の障害と深く関わり、一方では透析の医療費等、社会保障費高額化の要因ともなっているということで、全国各地でCKD対策が行われています。釧路市では、他の地域に比べて腎不全による死亡率が高いという課題もあり、釧路市の様々な団体が共同で「くしろCKDネットワーク」としてこの問題に取り組むことになったのが2018年。対象者のお薬手帳に貼る目的でCKDシールを作り、この貼付は薬剤師が中心となって行いました。
その取り組みの経過や考察等々が載っています。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/yakushi/144/2/144_23-00171/_html/-char/ja
この活動を始めて5年ほど。明らかに医療スタッフの意識がアップしたと感じるそうです。病院薬剤師も保険薬局薬剤師も連携しながらCKD患者に対する業務を進めてきたのです。もちろんこれからも。
目に見える結果はすぐ現れるものではないかもしれませんが、いかに長く継続するかの方が大事で、そこにモチベーションを保つためにも日々努力をなさっているのです。そのための一つとして、薬剤師を対象に4月12日(金)には講演会も開催します。そこで福田氏は「くしろCKDネットワークにおける薬剤師のこれまでとこれから〜5年間を振り返って〜」というお話しをなさるそうです。