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2021.0902 O.A 邦楽 [chord 5]

・ふたりの夏物語 / 杉山清貴&オメガトライブ
・踊ろよ、フィッシュ / 山下達郎
・Summer Connection / 大貫妙子
・Tシャツに口紅 / 大瀧詠一
・夏の恋人 / 竹内まりや
・旅姿六人衆 / サザンオールスターズ
~今回は邦楽一般。 今年最後の夏特集です。
セレクトは村田氏。出演 村田氏 & midoriでお送りします。

アフリカと日本は気象がつながっている!(中山 雅茂編) [fun science]

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偏西風が気になって仕方がない中山氏。この偏西風は中緯度地域で吹く西寄りの風ですが、ぐるっと一周頭にハチマキをする様に地球の中緯度地域を一周しています。
実は三重大学の立花美裕先生の研究グループが今年の5月に発表した論文のご紹介です。
アフリカのサヘル地域というところがあります。その地域で大雨が降ると日本は猛暑になるという関係を明らかにしたのです。
サヘル地域は北側がサハラ砂漠、南側は熱帯雨林、そこに挟まれた地域で雨季と乾季がはっきりしているサバナ気候。
これまでヨーロッパの研究者が中心になり、サヘル地域の雨の増減について、その原因を解明する研究がなされていたそうです。
日本の異常気象に関してはエルニーニョ現象などとの関係を調べる研究や熱帯の海洋との関係を調べる研究が盛んに行われています。
その様な中で日本から遠く離れた熱帯陸上の雨雲と日本の異常気象が関係していることを発見したということ。
簡単に教えていただいたのですが、サヘル地域の雨期に発生する雲が偏西風に影響を与え、その影響が日本まで伝搬してくるというものなのです。
サヘル地域では6~9月に雨季になり大量の雨が降ります。サヘル地域という広い地域の上空を雲が覆うわけです。
この広域で発生する雲がアフリカ北部上空の高気圧を強め、さらにこの高気圧がヨーロッパ上空に吹く偏西風を蛇行させ、
その蛇行がヨーロッパからの偏西風の流れの下流となる東アジアや日本まで続き、蛇行に伴い日本上空の高気圧を強め
日本の天候に影響を及ぼすということがわかったのです。
ですからサヘル地域で雨雲が発達すればするほど日本上空の高気圧が張り出し、猛暑になりやすいと結論づけているそうです。
過去39年分の観測値の分析と数値シミュレーションによって明らかにしたとのこと。どこに切り口を持っていくか・・・。その重要性を教えていただいた感じがします。
※なお、写真は中山雅茂氏にお借りした資料です。

錦沼とオンネトー湯の滝(尾山 洋一編) [nature treasure]

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オンネトー近くの錦沼ではなぜ鉄酸化物ができるのでしょう?
水中に鉄イオンが溶けている場合、空気中の酸素と化学反応を起こし、鉄の酸化物(いわゆる鉄サビ)ができて沈殿します。
この化学反応は水が中性やアルカリ性だと起こる現象で、水が酸性の場合、鉄イオンは水に溶けたまま。
錦沼は酸性の沼なので、普通は鉄酸化物のできない環境です。でも鉄酸化物が多量に沈殿・・・???
実は錦沼ではバクテリアが鉄イオンから鉄酸化物を作り出しているからなのだそう。
はるか大昔、海に鉄イオン等のいろいろな金属イオンが多量に溶けていて、生き物が棲むことのできない毒の海でした。
その金属イオンを今から28~21億年前に酸化物として湖底に沈殿させ、海から金属イオンを除去してくれたのが、様々な種類のバクテリア。
似たような現象がオンネトー湯の滝でも見ることができるそうです。湯の滝は鉄ではなく、マンガンの酸化物をバクテリアが作っているのです。
滝の斜面に黒っぽく付着しているのがマンガンの酸化物。
マンガンイオンは、水がアルカリ性の場合は化学反応で酸化物ができるのですが、湯の滝は弱酸性。ですから化学反応では酸化物ができません。
この様な現象は、現在、深い海の底の熱水が噴出するところでも起こっています。いわゆる熱水鉱床。
陸上で見ることができる場所は珍しく、湯の滝は世界でも最大規模ということで国の天然記念物にも指定されているのです。
オンネトー湯の滝や錦沼では今でも鉄やマンガンの生成が現在進行形で起きている場所なのです。
「鉱山で採掘されている鉄やマンガン鉱床は大昔に形成されたものですが、それと同じ現象を目の当たりにすることができるってすごいですよね。
つまり、オンネトー周辺は、地球の過去を知ることができるとても貴重な場所なのです。」
※写真は尾山洋一氏からお借りしました。