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2021.1125 O.A 邦楽 [chord 5]

・冬がはじまるよ/ 槇原敬之
・PIECE OF MY WISH / 今井美樹
・Cry On Your Smile / 久保田利伸
・あなた / 小坂明子
・シャ・ラ・ラ / サザンオールスターズ
・恋におちて-Fall in Love- / 小林明子
~今回は邦楽一般。 冬にしっとりラブソング特集です。
セレクトは村田氏。出演 村田氏 & midoriでお送りします。

道東沿岸〜沖で発生した赤潮(黒田 寛編) [fun science]

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「釧路に赴任して10年。海を見て毎日悲しい思いになったのは今回が初めて。水産関係者の悲痛な思いを背中に感じながらこの2ヶ月フルパワーで原因の解明に取り組んでいます。」今回の赤潮はカレニア・ミキモトイとカレニア・セリフォルミスを含む複数種の赤潮プランクトンが検出・報告されています。赤潮と言いますが、道東の場合は海が赤く染まるよりも濃い緑色に染まるという特徴が・・・。一般的に赤潮は海の富栄養化といい、人間活動等が影響して沿岸水が汚れる事で生じる場合も多々あるそうですが、道東はこれには当てはまらないそう。道東の海が親潮のおかげで栄養豊かな海である事が災いし赤潮の悪態に繋がっていると推察しているそうです。
カレニア・ミキモトイは、西日本や中国沿岸など北緯40度以南でしばしば漁業被害を引き起こす赤潮プランクトン。北海道では2015年秋に函館湾で初めて検出。日本海に起源があり津軽海峡を通って函館湾まで輸送されたのでは?と考えられているそうです。カレニア・セリフォルミスは日本で初めて道東赤潮から検出されました。国内ではセリフォルミスに関する知見が殆どない事が事態の把握を遅らせているそう。また、2020年9〜10月にカムチャッカ半島の東側で、カレニア・セリフォルミスが甚大な海への被害を生じた事があるそうです。道東と同じ様に様々な海の生き物が死んだことが報告され、赤潮プランクトンの様子を衛星画像を見るかぎり道東で生じた赤潮よりも大規模に赤潮が生じたことが推察されていると・・・。黒田氏は海のシミュレーションを用いて、赤潮プランクトンがどこから流れてきたかを調べました。まだバーチャルな推定なので、この結果が正しいかどうかの証拠は今後、収集・集約されるデータが鍵となる事は間違いないでしょう。もう一つ重要なポイントは、今回の道東赤潮の起源推定を難しくしているのは、道東~北方四島周辺で限定的に赤潮が生じている事。人知れず、赤潮プランクトンの種が道東~四島周辺に流されてきてそこで爆発的に増えるので、赤潮プランクトンが増える前の状態や経路が衛星画像から追跡することができないのです。さらに、今回の赤潮の引き金となっていると考えている現象が、7月中旬~8月中旬に生じた海洋熱波(海面水温の高水温化)。この海洋熱波は、データのある過去40年の中で最も大規模で、強烈な高水温化であったことを報告していて、それが終息した約1ヶ月後に赤潮プランクトンが爆発したのです。昨年、東カムチャッカで生じた赤潮でもその1〜2ヶ月前に強烈な海洋熱波が生じているそう。ただ、海洋熱波と赤潮発生までの因果関係がわかっていないと・・。海洋熱波も赤潮の大発生も、両方とも稀にしか起こらない変動。大規模な発生要因を調べることが非常に難しいという側面があるのです。「世界各地で起こった事例と道東の事例を徹底的に比較して、その要因解明に努めることが今後必要になります。まだまだ想定外の被害(二次被害)は生じるという仮定の下で今回の激甚災害と向き合う必要がありそうです。」

キタサンショウウオの絶滅を避けるには(照井 滋晴編) [nature treasure]

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環境省のレッドリストの中で、キタサンショウウオは2019年までは「準絶滅危惧」という比較的絶滅の危険性が少ないと考えられるランクでした。2020年、絶滅危惧ⅠB類という2ランクも上のランクに選定され「近い将来野生での絶滅の危険性が高い」と判断され、本気で保全活動をしないと危ないという状況が現在です。
生息地は、釧路湿原国立公園の特別保護地区指定や天然記念物指定によって保護されているのでは?とよく言われるそう。でも、キタサンショウウオの生息・繁殖地の2/3以上が保護区外。そして、天然記念物指定がなされていても、文化財の現状変更申請が出されれば、生息地の分断化や消失が発生する開発行為であったとしても、不許可とすることはできないのが現状、法的拘束力はないに等しいと。さらに、キタサンショウウオの特徴として、非常に隠棲的なのでその場に生息しているかどうか確認が困難。生息が確認できない場所の場合、生息していないものとみなされ開発が進められてしまうのが現状。その為生息地がいきなり更地になっているという状況が起こるという訳です。 ただ、キタサンショウウオの保全対策が全くとられていない訳ではないそうです。 一般的に開発事業が実施される場合は、両生類に対する環境保全措置として、事業影響の回避・低減・代償のいずれかを目的とした対策が行われているそう。釧路湿原域でも、釧路市や北海道開発局による開発事業に伴うキタサンショウウオの保全措置として移転事業を実施。1980年代中頃〜1990年代初めに行われた国営農地開発事業の時は、開発事業地に生息するキタサンショウウオの卵嚢や成体を採集・捕獲し、離れた土地に人工的に繁殖水域を掘って移転させました。その後の道路事業でも同じ様な事が行われ、合計2000対を超える卵嚢と250個体以上の成体が移転されました。その移転先、現在は、わずかにキタサンショウウオが定着している可能性があるものの、ほぼ絶滅寸前の状況になっていると。おそらく移転先はキタサンショウウオにとって本当に住みやすい環境ではなかったのだと思われます。キタサンショウウオについての色々な知見が集まってきた現在でも、移転によって保全する為には膨大な時間と労力が必要になるのでとても現実的ではないとおっしゃっていました。 その様な意味では、そもそも開発しないのが一番の保全対策なのは間違いありません。それも難しいお話しですが・・・。「特に現在の状況ではゲリラ的に太陽光発電施設の建設が始まるので気づいた頃には時すでに遅しといった状況なのです。
まずはどこにいるのかをできる限り詳細に把握する為の調査に力をいれなければと思っています。そして、新たな生息地が見つかり、もしそこが私有地であれば、土地の所有者さんに理解を求め開発をせず守ってもらえれば御の字です。その管理が難しいという場合は、環境保護活動をされている団体と協力し、土地の受入れや買取等も進めていきたいと考えています。」
※写真は照井滋晴氏からお借りしました。