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野犬について考える(黒田 理編) [varied experts]

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いま新聞の記事は朝刊、夕刊の紙の新聞だけではなく、話題性のある記事はネットでも流しています。ご覧になっていらっしゃる方も多いことと思います。
朝刊に載る前に「どうしん電子版」に先に記事が出ることも少なくなく、また、電子版専用に出す記事もあるそう。そして、電子版に送った記事はどの記事がどの位の時間かけて読まれているか、刻々とわかるそうで、その様な記事の中で最近よく読まれたのが「野犬」の記事。
第一報は8月25日の朝刊の記事「野犬のシカ襲撃 釧路市で相次ぐ、群れで行動か」。前日の24日早朝、市内広里の釧路大規模運動公園で野犬3頭がシカを襲っていたのが目撃され、子鹿1頭の死骸も発見されました。電子版には読者提供の動画も・・・。3頭は中型犬ほどの大きさで1頭は黒色、他は茶色。撮影した女性は「やせ細っている
かと思っていたが、毛並みはモフモフとしていて野犬のイメージと違った」と話していたそうです。実は少し前から野犬の出没は確認されていたそう。
最初に野犬の報告があったのは8月9日午後8時頃、釧路市昭和の病院敷地内。野犬5頭が子鹿1頭を襲う様子が防犯カメラに収められていたのです。
釧路市の条例によると、飼い犬以外は野犬とみなし、人や家畜への被害防止のため、緊急を要する場合に駆除できると定めています。また、鳥獣保護法では、山林などで
野生化した犬を「ノイヌ」と呼び、駆除の対象にしているとのこと。釧路市は箱わなを3カ所に設置。しかし捕まったという知らせは届きませんでした。そして、9月2日にはまた、広里の釧路大規模運動公園内に野犬3頭がいると、公園を散歩していた市民から警察に通報が。警察や市が調べたところ、野犬に襲われたとみられる体長約70cmの
シカ1頭の死骸も見つかったのです。その後、市は大型の箱わなをこの近くの2カ所に設置。奥行き2m、幅1m、高さ1m。前に設置した箱わなはキツネ用。
ところが、この大型のわなにもまだかかっていないそうです。
さて、市内の男性が自分の土地に設置した箱わなに、犬が1頭入ったというニュースも飛び込んできたと。この男性は8月頃から家庭菜園に野犬が出入りし、飼い犬のえさをあさっていたため、自作のわなを設置。ただ市は一連の野犬と「特徴は似ているが、同じ個体か断定はできない」と話しているそうです。
とはいえ、個人のわなにかかるのでしたら、もっとたくさんわなを置けば良いじゃないかという考えも浮かびます。ただそこには問題が・・。
わなを使った動物の捕獲には許可が必要なのだそう。野犬は怖いけれど、捕まえるのは難しいということの様です。
厚岸町では野生化して家畜などに被害を与える野犬の駆除に銃を使っていました。厚岸町では町内の酪農地帯の野山に潜み、家畜に被害を及ぼしたり、下校途中の児童や
サイクリストを威嚇したりしたため、条例に基づいて地元ハンターに駆除を依頼。2020年度にはわなで5頭、銃で11頭の野犬を駆除したそうです。
そんなにたくさん野犬がいたのにも驚きますが、銃を使えば効率的に駆除できるのです。しかし昨年、わなによる捕獲だけにしたそうです。
銃による駆除の記事が道内の月刊誌に掲載され、ネット上に拡散すると、町役場には道内外の動物愛護団体から「犬を銃で撃つのは許せない」「殺さず、わなで捕獲しろ」などの電子メールが50件以上、電話による抗議が30件近く寄せられたそうです。法律や条例に違反しなくても、犬はペットとしてかわいがられているだけに、銃を使うことには割り切れないものがあるのでしょう。一方で、犬は群れで生活し、ときに人間に牙をむきます。
「エジプト カイロに3年間住んでいましたが、路上には群れをつくって行動する犬が沢山。前任者は外出時は長い棒を持ち、犬の群れを蹴散らしながら歩いていました。
犬を恐れながら生活するのは、噛まれるのも嫌ですが狂犬病が怖いから。狂犬病の犬に噛まれると、効果的な治療法がなく致死率が極めて高い。
カイロの時も、また狂犬病の流行地域であるアフリカや中東に取材に行く時には狂犬病の予防注射は欠かせませんでした。」
ここで考えたいのがどうして野犬が生まれるのかということ。その理由はよくわかりません。犬を飼っていたけれど、手に余り、捨ててしまったのか。飼い犬が逃げたり、迷い犬になったりしたのか。それが野山で繁殖したりするのでしょうか。
《あなたはこの命 最期まで見届けられますか?》とラッピングされた路線バスが釧路市内を走っています。動物愛護団体が発案し、有志の募金や寄付金で実現させた
「動物愛護啓発バス」。ペットブームの裏で動物を捨てる飼い主や、劣悪な環境で無理にペットを繁殖させる業者が存在していると聞きます。
バスには「飼うのなら愛と責任を!最期の一瞬まで!」というメッセージも記されていたそうです。人間の好きで飼われ、人間の身勝手で捨てられる。不幸なのは飼われた動物。その言葉をあらためてかみしめたいと・・・。私たち人間が原因を作っている事を忘れてはいけないと思います。

2022.1007 O.A 「ブルーベリーいっぱい!!」 [varied stories]

上村知弘さん(フォトグラファー&ガイド)
http://www.tntnaturecon.com/

秋を超えて・・・冬の気配がするユーコン。数日前には氷点下3〜4度くらいになったそう。黄色い葉も落ち、木々からは寂しさも感じると・・・。
アラスカ国境近くの山岳地帯にキャンプを兼ねてブルーベリー摘みに行かれた上村氏。今まではガイドの仕事があり、あるとは知ってても行くチャンスがなかったそうです。
今回はブルーベリーが豊作との噂を聞いていたので、出かけたそうですが、車を降りて間も無くたくさんのブルーベリーに出会えたそう。
今年は当たり年らしく半日でクーラーボックスいっぱいにブルーベリーが。最初は一つ一つ丁寧に積んでいたのですが、そのうち、何やら便利なグッズを使い始めました。
小さな熊手みたいなものの様です。「とる時は良いんですよね。楽しいし、嬉しいし。でも処理が大変。葉も混じっているのでそれを取り除いたり水で洗ったり。。。」
確かにそうですね。なんでもそうかもしれません(笑)生で食べるのが一番美味しく栄養価も高そうですが、それを全部は食べれないのでもちろん加工。
大体はジャムにしたり、冷凍してスムージーにしたり。まだ試していないそうですが、ドライにも良いかもと。保存性は高いですし、
なんといってもキャンプ等には持ち運びも軽くて便利です。
クマもベリー類は大好き。この季節は彼らにとっても蓄える時期です。会うことはなかったそうですが、帰りの道路で見かけたとおっしゃっていました。
そして、彼にとってはハンティングをする短いチャンスの到来でもあります。この時は3泊4日で出かけたそうですが、出会うことができなかったそうです。
霜が降りたり、気温が下がるとムースは動き出すそう。今回はボートが多くその音で彼らも避けたのかもしれません。
ムースは世界最大のシカ。大きいオスだと500kgにもあるオス。担いで持って帰ることができないので、モーターボートや4輪バギーを使うそうです。
彼らは湿地を好み、川や湖のそばにいることが多いそうです。10月中旬になると川が凍ったり、食べ物がなくなるので、ムースも山へ移動するそうで、
今がチャンス!とのことでした。
「あと1回くらいチャンスがあるかな?」ということでしたが、貴重な冬の間の食料になるので、今後ハンティングが成功することを祈りたいと思いました。
※写真は上村知弘氏からお借りしました。
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