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2022.1103 O.A BAND [chord 5]

・Full Circle / The Jeff Healley Band
・I Can't Get My Hands On You / The Jeff Healley Band
・How Long Can A Man Be Strong / The Jeff Healley Band
・While My Guitar Gently Weeps / The Jeff Healley Band
・Something To Hold On To / The Jeff Healley Band
~今回はバンド編です。The Jeff Healley Band 特集です。
今回は・・・「珍しくブルースバンドです。盲目のギターリスト。」と河口氏。
出演は、河口氏&midoriでお送りします。

南極観測隊〜その歴史1(中山 雅茂編) [fun science]

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10月10日お昼に、「南極観測の先遣隊が出発」というニュースを耳にして、今年も南極観測隊の方々が出発する季節だな〜と思った中山氏。
そこで日本の南極観測のルーツについてのお話し。日本の南極観測のはじまりは、1912年(明治45年)に白瀬矗が率いる南極探検隊が行った学術探検と言われています。
秋田県に生まれた白瀬矗という人が、子どもの頃に寺子屋の先生から「北極」の話を聞いたのをきっかけに探検家を志したそうです。
お寺の長男として生まれ、僧職については探検ができないと考え、矗と改名し、陸軍に入り、30代の時に北極探検に備えて千島探検に加わり、千島列島の最北東端にある
占守島で穴居生活を。ただ、当時他の島で越冬したグループが全員死亡するなど過酷な生活だったそう。それでも極地の探検を目指していたのです。
彼は、1909年にアメリカの探検家ピアリーが北極点の踏破に成功したことを新聞で知りショック受けます。そこで、今度は目標を南極探検にし、翌年1910年1月に帝国議会に南極探検のための経費として10万円を請願し、議会では3万円が議決されたそうです。
結局、政府は援助金を支給しなかったようですが、大隈重信が会長となり後援会を設立し、日本各地で寄付金の募集や応援講演会を行って支援しているそうです。
その年の11月には海南丸と命名された船で東京芝浦を出航し、翌年2月にニュージーランドのウェリントン港に入港し食料を補給、3月に南緯74度まで達し、
氷塊に阻まれる等、一度オーストラリアに引き返し、南極の夏を待ち、11月にシドニーを再出航。年が明けた1912年1月に開南丸は南極ロス海ホエールベイに到着。
この頃、南極点踏破を目的に他の国からも探検隊が向かっていて、開南丸が南極に到着するひと月前に、ノルウェーのアムンセン隊が先に南極点を踏破。
開南丸が南極に到着した翌日には、イギリスのスコット隊が南極点を踏破。しかしその帰りに、スコット隊は全員が遭難して亡くなっているとのこと。
白瀬隊は南極点を目指していますが、厳しい寒気とブリザードの中、2台の犬ぞりが離れ離れになるなどし、南緯80度05分というところで、南極点に向かう走行を中止した
そう。しかし、6月に芝浦に開南丸が戻った時は、多くの市民が集まり、帰国を祝ったそうです。この様な1912年に白瀬隊が南極を探検した記録が日本の南極観測のルーツと紹介されています。その後、44年の月日が経ち、1956年11月に第1次南極観測として「宗谷」という船が日本を出航することに・・・。
「南極に行きたい先生はいませんか?小中高や特別支援学校で働いている先生を対象として、南極から授業をしてくれる先生を募集しています。
12月5日応募書類の締切です。詳細は国立極地研究所の南極観測ホームページで確認してくださいね〜。」とは中山氏からのお知らせでした。

湖を研究する〜植物プランクトン〜(尾山 洋一編) [nature treasure]

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今回は、湖の生き物としてのプランクトンのお話し。プランクトンは、植物プランクトンと動物プランクトンの2種類に大きく分けることができます。
植物プランクトンは、サイズが1 µmから100µm程度と非常に小さいものがほとんど。顕微鏡を使わないと見れないのですが、非常に多くの種類がいるそう。
例えば緑藻、珪藻、藍藻、渦鞭毛層といった様々な種が海や湖には暮らしているのです。それぞれ形や大きさが様々ですが、最も特徴的なのは、それぞれの色。
緑藻は、その名の通り緑色をした植物プランクトン。陸上植物の葉っぱと同じくクロロフィルという色素を持っているため。
珪藻は、茶色っぽい色、その理由はクロロフィルの他にフコキサンチンという色素を持っているから。
また、珪藻はガラス製品の素材であるケイ素でできた殻で表面が覆われていて、珪藻の「珪」はケイ素を意味します。
他の植物プランクトンと比べて硬くて、死んでも殻だけが化石として形に残ることがあるそうです。
藍藻は、緑藻と比べてやや青っぽいのですが、これはクロロフィルのほかにフィコシアニンという色素を持っているから。
そして何より、藍藻は人間が地球上で生活できるようにしてくれた生き物なのです。地球が誕生したのが今から46億年前、この時は大気の90%以上が二酸化炭素でした。
そして35億年前に地球上に酸素が増えたのですが、これは同時期に藍藻が誕生し、海の中に溶けた二酸化炭素と太陽の光から酸素を生み出してくれたからなのです。
あとは渦鞭毛藻。昨年に沿岸域で魚介類が大量に死んだと問題になりました。これは渦鞭毛藻が大量に増えたためと考えられています。
渦鞭毛藻は珪藻を同じくフコキサンチンを持っているので黄色っぽいをしているのですが、面白い所は鞭毛という細長いひげのようなものが数本生えているそう。
しかもこの鞭毛を使って自由に泳ぎ回ることができるのです。
では、なぜ色の異なる種がいるのでしょう?その理由は、光合成に必要な光をできるだけ多く獲得するための生存戦略から来た進化の過程を意味しているそうです。
クロロフィルという色素は、ほぼ全ての植物プランクトンが持つ色素。この色素は、青色と赤色の光を吸収することができ、その他の色の光はあまり吸収できないのです。
一方で、珪藻や渦鞭毛藻が持つフコキサンチンという色素は、緑色の光を吸収してくれます。青や赤の光以外に緑も吸収できるのですから、クロロフィルしか持たない緑藻
よりも有利ですよね。また、藍藻が持つフィコシアニンという色素は、赤色の光をクロロフィルよりも多く吸収します。
海や湖のような水域では、浅い所だと青や緑、赤など様々な光を浴びることができますが、深い所には青い光しか届かないので、藍藻はガス胞という浮き輪のような器官をもっていて、浮いて水面上に留まることができて、赤い光を独占してしまうそう。
渦鞭毛層は珪藻とほぼ同じ色素を持っていますが、泳いで動き回れる分、他の植物プランクトンが少ない所まで行って光を吸収できるといった長所があるのです。
植物プランクトン、それぞれが様々な色素を持っていたり、中には鞭毛を使って泳げる生き物もいるのですが、これは光合成して成長するために、他の種よりもできるだけ多くの光を吸収しようとして進化した結果を表しているという事なのです。
※写真は尾山洋一氏が所属するマリモ研究室提供。
※音声はこちら・・・https://open.spotify.com/episode/6qxxnivSQxyjo8K4A8PvZ2