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exposure singing of the needle [close to you <art編>]

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会場に足を踏み入れた時、静かにそこに佇む様に存在した作品。
藤戸氏からお話しをお聞きすると、さらに別の顔がそこから見えてきました。
外から見る中の世界、中から見る外の世界。
そこに使われる鉄の二面性。阿寒湖畔に確かに存在したシカの頭骨。
モレウという文様を鉄板で4枚1組として120組480枚を台座の上に組み立てた作品です。
複雑な様で、シンプルな様で・・・。なんともユニークな作品です。
「文様の意味とかはあまり意識していないんです。見る方の視点で如何様にも見える。様々な楽しみ方をしていただければと思います。」
作品を上から見ると星の形にも見えるのです。作品の影も作品みたい。場所によって光の当て方によっても違って見えてきそうです。
「鉄は面白いと思いますが、これだけの鉄の錆はもう良いかも・・・」なんて。
彼自身の中でもこれだけ大きく、これだけ鉄を使った作品は初めてとのこと。
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そこにあるとなぜか覗き込みたくなる衝動に駆られます。
「この作品は約半年かかって完成しました。
最初は10年前の東日本大震災の3.11の恐怖が出発点でした。
風で放射性物質が運ばれることの恐怖。
でも見る方にとっては錆が海の津波を連想させたという声もありました。
それぞれで良いと思います。
これでなければというものはないので・・・。」
見る方の経験、感情、その時の気分などで
作品自体もいろいろな顔を見せてくれると思います。
「現地に行くことができたら、やはり向こうの方の反応がとても楽しみですね。」

※なお、写真は2021年3月8日、釧路工業技術センターで藤戸康平氏の新作が一般公開された時の模様です。
(EXPOSURE 国際展は2021年8月13日〜2022年1月23日までIAIAネイティブアート現代美術館で展示を終えた後、
アメリカ国内で2会場巡回予定)

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