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wishes and prayers [close to you <art編>]

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IMG_3764.jpg制作している作品は、日本画の技法である「まき潰し」を応用して絵具を塗布したり、銀箔を用いるような表現方法。
「私にとって日本画制作が表現の土台となっています。 」と日本画からスタートし、現在は軸足が半立体にある上野秀実氏。
「日本画は具象と捉えることができますが、より洗練された美を追求するため、緊張感のある線描を行うなど、
その表現にも抽象性を伴っていると考えています。私の作品も、その捉え方の延長にあると考えていて、
日本画を制作した経験がその出発点と言えます。 」
近年、表現している世界は・・・小樽の出身の彼にとって、北海道の冬、太陽光や街灯の光が反射する光る雪のキラキラした様子が最も美しい光景で現在も変わらない光景。
目には見えない心の様や人と人との繋がりといった社会的な課題をテーマに制作しているのですが、
それらを自身が最も美しいと思える雪の衣を纏わせることで、願いや祈りに転化しようとしているそうです。
現在制作なさっている世界の魅力は、「自由」であるということに尽きると。
作品制作の発端はあるのですが、ゴールを決めずに造り始め、途中、迷ったり躓いたりする事でご自身でも気付かない表現に巡り合うことも少なくないそう。
最終的には日本画の世界と融合されていくのでしょうか? 「日本画は私の表現の一部なので影響はあるはずですが、先のことは自分でも分からないというのが
正直な思いです。むしろどのように自分自身が舵を切って行き、どこにたどり着くのかを楽しみたいと考えています。」
新作では、半立体以外にも自立した立体作品を制作。表現したいという思いがあればこれからも様々な展開があるとおっしゃいます。
実は今、北海道立釧路芸術館で開催されている「道東アートファイル2022+道東新世代展」に作品が展示されています。
「今回の展覧会では10作品を展示しています。その内、大小5点が新作。
ここでは、これまでの表現が新たな展開となるものをご覧いただけますので、私の作品がどのように変化してゆくのかをご覧いただけると幸いです。」
これから上野氏がどの方向へ進んで行くのか?また現段階でどちらを向いているのか?ぜひ実物をご覧になって感じていただければと思います。
(上野氏が出品している道東アートファイル2022+道東新世代は3/13まで北海道立帯広美術館で開催中。)

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