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AIとどう付き合いますか?(黒田 理編)  [varied experts]

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「AIをテーマに話をするなんてとても無謀なんですが、やはり日々の新聞を見ていてもこの話題のない日はありません。ということで、あえてAIについて取り上げてみたいと思いました。」と黒田部長。実際にいま話題のチャットGPTを使うとどうなるか、試しにコンピューターに聞いてみたそう。
Q「釧路はどんなところですか」A「釧路市は北海道にある都市で、美しい自然景観が広がる場所です。特に釧路湿原が有名で、多くの湿地生物や野生動物が生息しています。釧路市内には温泉や観光施設もあり、自然愛好家や観光客にとって魅力的なエリアと言えるでしょう」
もうひとつ。Q「釧路は住みやすいですか」A「釧路は自然環境に恵まれた美しい場所ですが、住みやすさについては人による評価が分かれることがあります。気候は寒冷で、冬季は雪が降ることが多いです。また、交通の便があまり良くないこともあるかもしれません。一方で、自然豊かな環境やのどかな雰囲気を好む人には魅力的な場所かもしれません。住みやすいかどうかは個人のライフスタイルや好みによって変わるでしょう」だいたい合っているような気がしますよね。
チャットGPTはアメリカの会社のサービスで、ネット上のデータを学習して、利用者、つまりこの場合は私、と会話しているように文章で答えてくれます。でも間違いも多いので注意しなくてはなりません。
先日、AI研究の第一人者で、AIに小説を書かせるプロジェクトにも携わった東大の松原仁教授にお話しをお聞きする機会があったそうです。「大雑把にいうと、松原先生は規制しても意味がないとおっしゃっていました。良心的な研究者が開発を中断しても、その間に悪用したい国、金儲けをだけを考える企業が開発をしてしまうからです。もっとも、うまく利用すればさまざまな社会問題を解決できるツールになると言います。」松原先生はAIを使った配車システムの開発に携わり、会社も経営しているそうです。地方の公共機関は採算がとれずに維持が難しい、高齢化で車の運転が難しい人が増えている、路線バスよりも便利でタクシーよりも安い公共交通を実現したい。・・・どこの地方都市でも共通する悩み、願いでしょう。そこで、乗車要求をスマホのアプリに入れると、AIが走行距離や乗客の予想待ち時間を考え、最適な乗り合い配車を決める。すでに自治体が運営する公共交通機関として全国で実用化されているそうです。うまく活用すれば、交通に限らず、さまざまな社会問題の解決につながるのかもしれないという期待感を抱かせます。一方で、どこかAIに不安を持っている方もいらっしゃるはず。たとえば、自分たちの仕事を奪われてしまうのではないか等。確かに20年後には日本の労働人口の5割近くがAIに仕事を奪われる可能性があるという予測もあるそうです。
松原先生によると、チャットGPTは既にアメリカの司法試験に合格する能力を持っているそうです。範囲とルールが決まっている分野は人間よりもAIのほうが得意だそうです。でも手段が複雑で決まった答えのないような問題は人間でなければ対応できないと・・。そこである程度はAIに任せ、最終判断は人間が行うような役割分担ができればいいのでは?と。そもそも日本は人手不足なのですから、介護や看護をはじめ、その様な人手不足の分野で事務的な仕事はAIにどんどん任すとか。
さらにもう一つ、北海道新聞のインタビュー記事の中に松原先生の印象的な言葉があったと教えていただきました。「AIは戦争にも平和にも利用できる原子力と似ています。でも、それはすでに生まれてしまったのです。生まれた子どもを元には戻せないのだから、『よい子に育てる』以外に選択肢はない。」それが現実なのだとも思います。松原先生はAIにはなくて人間が持つものに、意志や目的を挙げたそうです。AIは命じられたことをするだけで意志は持ちません。その意味では根本的に人間とAIは異なり、比較することはできない。対決するのではなく、肯定的にAIを取り入れていくべきだと。それが理想であり、私たちの方がその様な意志を持ってAIと付き合って行ければ良いとのでは?と黒田氏もおっしゃっていました。

2023.0901 O.A 美濃焼と鮎 [varied stories]

菊田真寛さん(会社役員)

以前2年間名古屋勤務をしていた菊田氏。その時の部下のお父さんが、「佐藤公一郎」さんという岐阜県可児市で、美濃のやきものの伝統工芸士。何度か「陶芸ろくろ」を回す経験をさせて頂いたこともあるそうです。その方からお誘いを受け、陶芸・やきものに興味がある彼は、15年ぶりにお邪魔してきたというお話しです。
美濃のやきものは歴史が古く、主に岐阜県の美濃地方では、平安時代から作られて、室町時代の後期1500年頃には「大窯」と呼ばれる窯が築かれ、やきものが作られました。信長、秀吉、家康が生きた戦国時代に、美濃の国、現在の岐阜県美濃地方では、日本独自のやきもの「志野」が生まれ、ほぼ同時期に、「黄瀬戸」「織部」「瀬戸黒」など個性豊かな陶器が数多く焼かれました。そして、桃山時代になり、千利休や古田織部などによる茶の湯が流行し、茶器がおおいに用いられ、今でも当時の窯跡が岐阜県可児や土岐に山中に点在しているそうです。
伝統的工芸品産業の従事者のうち、優秀な伝統的技術を保持するものを一定の基準で試験検査を行い「伝統工芸士」の称号を贈っているそうです。国家資格。伝統工芸品産業の振興と後継者の育成を図る目的で、昭和50年から実施されているそう。美濃焼については、現在37名の方が認定されていて、全国では3,900名とのこと。
黄瀬戸焼は淡い黄色、志野焼は重要無形文化財にもしてされている技法で東京国立博物館所蔵の「志野茶碗」もあり、赤く焼きあがった「赤志野」、下地に文様を施し、淡い青色、鼠色の仕上がる「鼠志野」など、様々な焼き物があります。どの作品も、温かみがあり、手に取ると、とても「しっくり」する、フィットする感じがすると菊田氏。厚みや色合い、形、大きさがとても好きだそうです。「たくさんあって迷いましたが、「梅花皮鼠志野」のお茶碗と高台つきのビアグラスを買ってきましたよ。手にしっくりくる大きさと肌触り。一目で気に入ったので、ピーンときました。」
続いての話題は「鮎」。陶芸家である佐藤さんの趣味が鮎釣り。5月下旬から9月頃まで、シーズンになると30回も釣りに行かれるそうです。1回で30匹、1シーズンで700匹も釣るそうです。「私は社会人になって初めて鮎を食べたのですが、川魚はあまり好んで食べません。すこし土臭いというか、海の魚の方が美味しいですよね。でも、天然鮎は、全く臭くなくて、とてもうま味があって、美味しかったです。」
旬の味ですね。佐藤陶芸の工房の隣が、ご自宅。その自宅のリビングで、鮎のフルコースを頂いたそうです。まずは鮎の塩焼き。佐藤さん自身が、庭で炭火で焼いてくれたそうです。身がふっくらして、頭からバックっと。臭みは全くなく、とても美味だったそう。他には鮎のお刺身。当然、新鮮ではないと食べられない高級珍味。そのお刺身の後の骨はカリカリに焼いて頂いたそうです。「鮎の肝を塩だけで合えてそのまま頂いたのですが、これがまた美味でしたね。残念なことが、ひとつ。実は、佐藤さんはお酒を吞まない方でして、佐藤さん家にはお酒がないんですよ。日本酒には最高の鮎フルコースでした。」
※写真は菊田真寛氏からお借りしました。
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