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能の台詞〜今は何をかつつむべき(中西 紗織編) [varied experts]

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今はもう何を隠すことがありましょうか。何も隠すことはありませんという意味。相手に訴えている。ようやく本心を包み隠さず言える相手にめぐり会えたという思いと、この台詞を言う人物の強い思いが感じられる台詞。
●《高砂》
 前ジテ:尉 後ジテ:住吉明神 ツレ:姥 ワキ:阿蘇神社の神主 阿蘇友成 ワキツレ:従者(二人)アイ:高砂の浦人
能《高砂》は、神様が登場する、晴れ晴れとしたおめでたい内容。ひと昔前は、結婚式やお正月などおめでたい席で「高砂やこの浦船に帆を上げて」と謡われたものです。九州阿蘇神社の神主、阿蘇友成(ワキ)の一行が、はるばる高砂の浦(現在の兵庫県高砂市)に立ち寄ると、シテの尉、ツレの姥、おじいさんとおばあさんの夫婦が現れます。老夫婦は、仲良く、ご神木の松の木陰を掃き清めています。そして、友成に歌の道の徳を説きつつ、いつまでも常緑のめでたい高砂の松のいわれを語ります。地謡の謡に「げに名を得たる松が枝の老木の昔あらわして その名を名のり給へや」とあります。「まこと名高い松の枝のようにお歳をめした、その名前を名のっていただけないか」というわけです。これは、友成一行の台詞を地謡がなりかわって言っている感じ。そしてこの台詞、「今は何をかつつむべき」と、老夫婦が正体を明かす。「これは高砂住吉の相生の松の精」老夫婦は、自分たちこそ相生の松の精だと告げ、姿を消します。「相生の松」とは、お雄まつ松とめ雌まつ松が寄り添い合わさって一本の松になっている松の木のことで、縁結びとか長寿の象徴と言われています。老夫婦の姿の松の精は住吉明神の化身、神様。後場では、住吉明神(後ジテ)が現れ、清らかに颯爽と舞い、天下太平をことほぎ、めでたいエンディング。
●《頼政》
 前ジテ:尉 後ジテ:源三位頼政 ワキ:旅の僧 アイ:里の男
主人公の源頼政は鵺という化け物を退治したことでも知られ、歌人としても有名で、文武両道の風流な人物として知られています。「源三位」「源三位頼政」と称されていて、「従三位」という高い位を授けられた人。舞台は京都、宇治の平等院の辺り。ワキの旅の僧、お坊さんが宇治の里にやって来ると、そこに一人の尉、おじいさんが現れます。これが前ジテ。おじいさんは旅のお坊さんを名所に案内し、二人は平等院にたどり着きます。おじいさんは昔語りを始め、源平の合戦に敗れた源頼政がまさにこの場所で自害して果てた。その日がまさに今日なのだと言います。そして、その頼政が私なのですと名乗ったかと思うと、消えてしまう・・これが前場。お坊さんが頼政の霊を弔っていると、頼政の幽霊(後ジテ)が昔の姿で現れます。後ジテの装束に特徴的なのが頼政頭巾という独特の頭巾で、この能にだけ使われます。面も「頼政」という名前の面を使う特別な能。頼政はお坊さんの弔いに感謝し、この台詞。「今は何をかつつむべき」と後ジテが謡い「これは源三位頼政」とはっきり名乗るのでした。正体を明かした今こそ語れるという勢いで、宇治川の激しい合戦の様子と自ら命を絶った時のことを詳しく伝えます。頼政の幽霊は、お坊さんに、こうして出会えたご縁なのだから、さらに私の亡き跡を供養してくださいと言い、消え去るのでした。
●《桜川》
 前ジテ:女(桜子の母) 後ジテ:狂女 子方:桜子 ワキ:磯部寺の僧 ワキツレ:従僧 ワキツレ:里人 ワキツレ:人商人 (アイ狂言:無し)
人商人の男が、日向国に住む女(前ジテ)に手紙とお金を届けに来たと言います。人商人が言うには、母親の困窮を助けようと、息子の桜子が自分の身を売ったと。母親は大変嘆き悲しみ、我が子を探す旅に出ます。桜川のような「狂女物」の能には悲劇的な筋立てが共通してみられる。さらわれたり売られたりして、行方不明になった我が子を探して旅する母親が狂女となり道中で謡ったり舞ったりする芸尽くしを見せ、ついに我が子に再会するという様な内容。狂女・物狂いという存在は趣き深いものとして捉えられ、謡や舞の見せ場がその能の特徴となっている。桜の時期、日向国から常陸国、現在の宮崎県から茨城県まではるばる旅路を経て母親がやってくる。彼女の子供の桜子という少年は、磯部寺のお坊さんの弟子になっていた。そうとは知らずに母親は、桜川というこの場所は、私の息子の桜子を思い出させると言いながら、我が子への思いを語る。趣き深い狂女が来ていることを聞きつけ、磯部寺のお坊さんたちは桜子を伴い、桜川に花見にやってくる。女は桜を愛でながら面白おかしく謡い舞う。語りを聞くうちに、お坊さんが狂女に「もしやあなたは筑紫の人、九州の人ではないですか」と問いかける。すると狂女は「筑紫人かとのたもふは何のおために問い給ふ」と。ここで地謡が「何をか今はつつむべき。親子の契り朽ちもせぬ。」親子の縁は朽ち果てることはないのですと。母親だけでなく、その場にいる人々の思いを代弁するように。「顔つきは間違いなく私の子」と母親は嬉し涙を流す。仏様のお導きのご縁に感謝し二人仲良く帰っていくというハッピー・エンド。

2023.0908 O.A 「今年初の石垣島に行ってきます!!」 [varied stories]

田伏伸次さん(レコーディングスタジオクーパー代表)
https://studio-cooper.jp/

やはりまだまだ暑い大阪。35度前後の気温が続き、いつもの年とは違う感じとpopo氏。さらにゲリラ豪雨的な夕立が今年は多いと。
確かに今までにも夕立はあったそうですが、今年は毎日2~3回はそんな状態になるそうで、おかしい感じとおっしゃっていました。
日本各地どこもそんな感じなのでしょう。大阪は観光客、インバウンドが復活。以前もそんなお話しでしたが、中国からも観光客が増えてきたそうです。
「近所のスーパーで鍋用の冷凍のカニが売っていたんですよ。通常はカニって冬のものじゃないですか。どうやら外国からいらした方たちが民泊してそこで使うみたいです。今までは夏にスーパーで冷凍のカニをみることはなかったですよ・・・」
神戸牛の串焼きが1本2000円とか、タラバガニの脚が1本4500円とか。もうインバウンド価格だそうです。
地元価格があったら良いのに・・って。本当にそう思いますよね。
さて、あれだけ通っていた石垣島に今年は行けてない〜とおっしゃっていたpopo氏ですが、やっと今年初の石垣島に行かれるそうです。
popo氏が関わっている54エンタープライズが毎年開催している「日本最南端の盆踊り大会」が9月10日に開催されるので、行かれるとのこと。
地元のアーティストのライブやダンス、高校生の部活等々年齢層幅広く、発表の場になっているそうです。
その日は朝の8:00から夜の20:00までお仕事のpopo氏。そして一番のお楽しみ?もちろん打ち上げまで。きっと一日中楽しい日になるのでしょうね。
石垣島は周りが海なので、風も心地よく、たとえ太陽がギラギラしていても気持ちは良いのでしょう。
盆踊りがない沖縄石垣島で盆踊りをみんなで楽しもうという企画。その日は琉球太鼓が盆踊りの太鼓に早変わりをして演奏されるとか・・・。
※写真は田伏伸次氏からお借りしました。
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