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2022.0511 O.A 釧路労災病院 緩和ケア内科 小田浩之氏 [close to you <dr.編>]

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釧路労災病院に緩和ケア病棟(れぽふる)が誕生して1ヶ月ほど。動き出した今について伺いました。4月26日現在で11室満床。院内外で待機する患者さんも多いそう。
緩和ケア病棟といえば・・・キッチンであるとおっしゃった小田氏。正確には奥様から言われてハッと思ったそうです。
実は緩和ケア病棟には必ず患者・家族用のキッチンがあるそうです。
労災病院では大型冷凍冷蔵庫、IHヒーター、電子レンジのほか、アラジンのトースター、たこ焼きも作れるホットプレート、
さらにコーヒーメーカーがあるので、舟木コーヒーのコーヒー豆を常備しているとか。特に人気があるのがかき氷器。
なぜキッチンなのかは、患者さんの家族が能動的にケアに携わることができるからとおっしゃいます。
ただベッドのそばにいるだけではなく、ケアに参画してもらうことで自分で考えて動いていただくことができるから。
さて、今回の緩和ケア病棟の整備で力を入れたのは、「コロナ対策」。その中でもさらに頑張ったのは「オンライン面会」。病院の面会制限はどこでも大問題。
緩和ケア病棟なのだから基準を緩めて・・という声もあり、実際にそうしているところもあるそうです。
ですが、緩和ケア病棟こそ免疫の下がった患者さんの集まるところ。絶対にコロナが広がってはいけないのです。
そこで、れぽふるでは、苦渋の判断で面会の制限は厳格に実施しているそうです。その代わり、病棟にWiFiを整備し、iPadを購入し、オンライン面会の環境を整えたそう。
毎日、多くの患者さんのご家族から連絡が入り、家族のスマホと患者さんを映すiPadのテレビ通話が行われているそうです。やはり顔が見えるのと見えないのでは大違い。
リアルタイムで患者さんの状況を家族に理解していただくことの大切さを実感しているとおっしゃっていました。
「リアルタイムでコンタクトを少しでもとってもらい、同じ時間を共有していただけたら嬉しいです。」
今後、緩和ケア病棟でホスピタルアートに力を入れていきたいとおっしゃっていました。以前からお聞きしていましたが、その思いはより強くなっていると感じました。
インドの詩人の「人間は自らの創造の中に生きることができる」という言葉の通り、アートは自分らしく生きる杖。
「一人ひとりがそれぞれにその人らしく感じたり、考えたり、行動したりして、もしその人がその気になれば何かを創造することもできる。
その時、その時、何が起こるかわからない毎日を過ごしてほしいのです。」
たまに小さな歓びがあったら、皆で一緒に喜ぶ、そういうきっかけをアート活動を通じて提供できたら・・・と熱い想いを語っていただきました。

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