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2021.0512 O.A 杉元内科医院 院長 杉元重治氏 [close to you <dr.編>]

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前回から新型コロナウイルスワクチンに関する情報に進展があったのかどうか伺いました。結論から言うとあまり変化はなさそうです。
4月下旬にワクチンに関する接種券(クーポン券)などの書類が65歳以上の方の元に届き、電話でかかりつけ医に相談したりということがあり、通常の診療に支障をきたすこともあったそうです。またさらに、肺炎球菌ワクチンの書類も65歳以上の5歳刻みで対象の方のところに届き、混乱を招いた感じもあったとおっしゃっていました。
新型コロナウイルスのワクチンはどのような効果が見込めるのでしょう?現在はファイザー社のワクチンですが、2回接種した場合、発症予防効果が95%と言われています。100人中95人に効くという意味ではなく、接種した人の発症率が接種しなかった人の発症率より95%少ないという意味です。接種してからすぐにワクチンの効果はあらわれるのでしょうか?1回目を接種して2週間経ってから効果が出始めるそう。2回目を接種して7日目以降から十分な免疫ができるとされているそうです。ただ、接種した後も感染対策はした方がよさそうです。どれだけ効果が持続するのかはまだ不明ですし、多くの人がワクチンを接種完了するまでには時間がかかるからです。ワクチンの副反応に関して。副反応とはワクチン摂取が原因で起こる反応のことです。1回目より2回目接種後により強く起こりやすいそうですが、十分な免疫をつけるには2回摂取が望ましいとされています。接種した1〜2日後に副反応が現れることがあるそうですが、ほとんどは3日以内に回復するそう。現在言われている主な副反応は、
接種時の痛み・だるさ・頭痛・筋肉痛・寒気・発熱・接種部位の腫れ・関節痛・吐き気等。
ただ、接種後2日以上経っても解熱しない、症状が重いという時には医療機関に相談した方が良いそうです。
どちらにしましてもまだ医療従事者の方々も全員完了とはなっていませんし、65歳以上の方の予約のスケジュールも現段階(5/6現在)では決まっていないそうですので、今しばらくお待ちください・・・とのことでした。
※今回は追加メッセージがあります。

ヒグマのこと(坂本 和之編) [varied experts]

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北海道新聞報道部長のお話し。今回はヒグマ問題。4月10日、厚岸町の山林で山菜採りをしていた釧路市内の男性がヒグマに襲われ亡くなった事故がありました。
この男性はギョウジャニンニクを採りに行っていたそうですがクマ避けのために鈴やラジオを持っていたそうですが、それでも襲われてしまいました。
基本的にはクマは臆病な動物なので、そこに人間がいるとわかるとクマの方が逃げるもの。
なぜ今回はクマは逃げずに人間を襲ったのか?事故の現場はもともとヒグマが多く生息していて、地元では「クマの通り道」と呼ばれていたそうです。
後でわかったそうですが、近くにはクマの巣とみられる穴があり、子グマの死骸が残っていたそう。つまり襲ってきたのは母グマで、死んだ子グマを守ろうとして人間を襲ったのでは?と専門家は見ているとのこと。その場合、鈴やラジオ等ではクマ避けの効果はなかなか期待できないこともあるそうです。
ギョウジャニンニクに限らず山菜採りをする方たちは、見つけると夢中になるので、近くにクマがいてもなかなか気づかないということも。
道内でクマに襲われて人が亡くなった事故は2017年10月に白糠町でキノコ採りをしていた男性が襲われて以来。
道の自然環境課によると1989年から2021年1月までクマに襲われて人が被害を受けた事故は43件。そのうち4割にあたる17件が春の4~5月に発生しているそうです。
問題は、クマの側が「人間は怖い」という意識を持たなくなってきている場合。
クマが市街地に出てゴミをあさったり、人間が餌を与えたりすると、クマが人間に執着を持ってしまう。怖い存在ではなくなるということ。
キャンプに行ってゴミを散らかしてきたり、狩猟で撃った動物の死体を処理しなかったりすると、人間のそばに行くと食べ物があると思ってしまうのです。
これは決してクマが悪い訳ではないですよね。人間側がしっかりと対応していないからこういうことが起きてしまうのです。
ヒグマに限らず全ての野生生物と共生・共存できるように、私たち人間が細心の注意を払って行かなくてはならない問題だと思います。

2021.0507 O.A 「初めまして!北海道が、道東が好き過ぎて・・・」 [varied stories]

逸見光寿さん(写真家)
https://coju.info/

今回初登場!!ファイン・アート・フォトグラフィというジャンルの写真を撮っている東京出身、現在根室在住の逸見氏。
カメラは鉄道写真がそもそもの始まり。旅が好きだったこともあり、鉄道に興味を持ちました。大人になり車を運転できる様になると車の旅が好きに・・。
海外へも今まで25ヶ国に出かけ、そのうち17ヶ国は車で撮影。中でもヨーロッパの風景に引かれ、旅写真の様な感じで撮影なさったそう。
北海道への憧れは以前から漠然とあったそうです。もちろん会社員を東京でなさっていたので、2004年に札幌で暮らすという機会に恵まれ、
その時には道内をくまなく回って撮影なさったとか。行かなかったのは天売島と焼尻島くらいとおっしゃっていました。
そこですっかり北海道に魅了され、道外にいても年に数回は北海道に撮影で訪れていたそうです。
最終的には東京の会社を辞めて2018年に現在の根室に。北海道の中で最もお気に入りだったのが理由です。
北海道の魅力は何と言ってもはっきりとした四季があること、自然の多様性。
「北海道の冬が素晴らしいのは雪が降ることだと思っています。雪は見たくないものを覆って、真っ白な世界になって、ミニマルな表現に適しているんですよ。」
また冬の寒さも様々な自然現象を見せてくれます。霧氷、サンピラー、けあらし、アイスバブル等々。
「スラーピーウェイブってご存知ですか?」??????ですよね。スラーピーとはシャーベット状のフローズンドリンクのようなもの。
気象条件によってはフローズンドリンクさながらな波がブレイクする事から付けられた名前だそうです。
海水がシャーベット状態になる非常に珍しい光景です。これが根室方面で見ることができる・・・。
道東の中でも特にお好きなのは、根室とその周辺地域。釧路町から北太平洋シーサイドライン沿いに根室を通って、野付半島あたりまで。
日本離れしたスコットランドやフランスのブルターニュ地方の様な独特の景観が広がるとおっしゃっていました。
※写真は逸見光寿氏から一部お借りしました。
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お借りした写真ですが、イタリア、スペイン、
フランス、ポルトガルで
撮影されたものです。

2021.0506 O.A BAND [chord 5]

・Walk This Way / AEROSMITH
・Sweet Emotion / AEROSMITH
・Back In The Saddle / AEROSMITH
・Home Tonight / AEROSMITH
・Kings And Queens / AEROSMITH
~今回のバンド編、お久しぶりの・・・AEROSMITH 特集です。
セレクトはもちろん河口氏。今回の出演は、河口氏&midoriでお送りします。

エルニーニョ・ラニーニャ現象って?(中山 雅茂編) [fun science]

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エルニーニョとかラニーニャとか一度はお聞きになった方が多い単語。一体これは何?というお話しです。
太平洋の赤道域の海面水温が、平年よりも高くなったり、低くなったりする現象のこと。
そもそもは南米ペルーの中でも北部の漁民が、クリスマスの頃に現れる小規模な暖流のことをエルニーニョと呼んでいたそうです。
この季節現象として起きるペルー沖の海面水温が上がることをエルニーニョというのですが、日本でニュースなどで報道されているのは「エルニーニョ現象」これは?
こちらは、数年に一度、熱帯大平洋規模で発生する現象のことを言うのです。
日本の気象庁では、エルニーニョ監視海域というのを決めて、過去30年間の各月の海面水温平均値を比べて、
6ヶ月以上続けて+0.5℃以上となった場合をエルニーニョ現象。逆に−0.5℃以下となった場合をラニーニャ現象としているのです。
エルニーニョ現象が起きると、日本付近では夏:冷夏、冬:暖冬になる傾向があり、ラニーニャ現象が起きると、日本付近では夏:暑夏、冬:寒冬になる傾向があるそう。
毎月、気象庁ではエルニーニョ監視速報を公開しています。それによると、昨年夏から続いているラニーニャ現象は弱まりつつあり、春の間に終息する可能性が高いそう。
さらに今年の夏は、平常の状態である可能性が高いそうです。今年の夏は落ち着いた夏になるかな?
※なお、一部の写真は中山雅茂氏にお持ちいただいた資料です。

オンネトー湯の滝ってすごい!(尾山 洋一編) [nature treasure]

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東海大時代に教授の部屋にオンネトーの湯の滝のポスターがあり、そこから研究者への道を考えることになったのですが・・・。
マンガンが作られるのは通常は海底。ところが、オンネトー湯の滝は陸上でそれを見ることができるのです。世界的にも珍しいそうです。
なぜならマンガンを作るバクテリアがそこにいるから。実は、雌阿寒岳や阿寒富士の斜面での降水が地下に浸透し,十数年かけ溶岩の末端から湧出したもの。
泉源と滝の斜面には,光合成によって酸素を放出するシアノバクテリア。この酸素と温泉水中のマンガンイオンを結合するマンガン酸化細菌等の微生物が生息するそうです。
こうした微生物の複合作用により、滝斜面に二酸化マンガンが形成され、年間1トン以上の沈殿物が生成されるのです。(文化財オンラインHPから引用)
この様な場所は日本各地にあるそうですが、オンネトー湯の滝ほどの規模の大きさはここだけ。それだけ貴重で珍しい場所なのだそう。
さて、筑波大の研究員の時には海外の湖沼を研究していました。中国・インドネシア・カンボジアで調査をなさったそうです。
その地域の湖は日本の湖とは違い、魚の量が多く、その色はどちらかというと濁っていたそう。いわゆる植物プランクトンが豊富という事。
日本の湖は透明で美しいというイメージだったので、そこでまずはカルチャーショックを受けたそうです。
湖の価値というのは、その周りの人たちによって違うものと感じたそうです。

maestros & palletes [close to you <art編>]

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パレットといっても、形も素材も様々。
そこから見えてくる作家の個性。性格までも垣間見ることのできるそんなパレット。
そこから生まれた作品。「まずはパレットを見ていただいて、次に作品をご覧いただくと良いと思います。」と武束学芸員。
パレット自体が作品になっていると感じるものもたくさんあります。
いわゆる見せるパレット。でもそこから見えるたくさんの事柄に想像を膨らませてしまいます。
ダリのパレットには使っていた日本の筆。探究心豊かな一面が伺えます。
ピカソのパレットは展示されているのは想像よりも小さく、また筆は擦り切れるほど毛の部分がなくなっています。
ユトリロのパレットは白が目立ち・・・作風がイメージできたり。
パレット自体が硯だったり、大理石だったり。そのパレットに少しずつ絵の具をのせる作家あり、こってりのせる作家あり。
興味深い展覧会だと思います。お腹いっぱいになる見応え抜群の内容です。
それから・・・・・武束氏作成の作家の相関図もぜひお見逃しなく。
画家たちがそれぞれ影響しあっていた様子もそこから理解でき、それからパレットを見ると、パレットの使い方がなんとなく似ていると感じる画家も。
海外作家のみならず梅原龍三郎、安井曽太郎、林武等、近代・現代の日本の巨匠のものもたっぷりと堪能できます。
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(巨匠とパレット展は6/13まで釧路市立美術館で開催中)

2021.0505 O.A 釧路労災病院 内科 横山達也氏 [close to you <dr.編>]

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もともと人を助けたい!人の役にたつ仕事をしたいと考えていて、医師は人の命にかかわる仕事をする上ではやりがいがある仕事だと思ったそう。中学生くらいから医師になりたいと思い、ものすごく勉強をなさったそうです。医師以外の仕事は考えなかったといった方が良いのかもしれません。外科の道も考えたそうですが、研修していく中で知り合った先生方に大きな影響を受け、また、教わった先生の中で内科で尊敬できる先生に出会い、その先生と同じ道を進みたいと思い内科への道を決めたそう。「結構厳しい先生で、患者さんのこと第一で考え、医療を行っている先生。さらに、内視鏡やほかの検査・治療の腕もすごい先生と言われていました。」患者さんには親身になり、患者さんの様々な事情を聞いたり、ある程度融通をきかせたり、人間としても尊敬でき、その先生の様になりたいと思ったとおっしゃっていました。もちろん理想像はその先生。消化器内科に所属しているのですが、今考えているのは抗がん剤等を扱う道に進みたいと。最先端の施設で学んできて釧路に帰ってきた先生がいらして、そういう先生と触れ合っていく中で、とても興味深いと思ったと。また、現在ガンの患者さんを実際に診ている中で少しでも薬でよくしてあげることができたらと思われたから。徐々にその様な気持ちが培われてきたそうですが、様々な医療の関係者の先生と知り合うとともに自分の中に興味が湧いてきたとおっしゃっていました。抗がん剤の分野は、めまぐるしいスピードで進歩していて、新しいお薬等もどんどん出ているそう。海外の新薬の臨床試験等も新しい情報が出てきて、国内でも導入され・・・その発展には目を見張るものがあるそう。「自分もその様な抗がん剤の治療の進歩に少しでも関わることができたらと考えました。そんな訳で今が一番勉強しているかもしれませんね。毎日学ぶことは尽きないです。」釧路は初めてだったので、周辺はだいたい行ってみたそうです。釧路湿原を実際にみて圧倒されたと。知床にも行かれたそうですが、雄大な自然に圧倒されたみたいです。道東は本当に自然がすごいですねとも。
横山氏のポリシーは、「患者さん第一で医療を行うこと。患者さんそれぞれ色々事情があり、病気だけではなくその方の全てを医者としてみていきたいですね。」