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アンモナイトを震えながら探す(境 智洋編) [fun science]

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去年からいつかは行きたい!!と言い続けていた浜中の海岸。
実はアンモナイトを探しに出かけたのですが、波は高い、風は強い。
でもかけらくらいは・・・と鼻水をすすりながら探したのですが・・・
全くその痕跡すら見つかりませんでした。
かつてアンモナイトハンターがたくさんやってきて掘りつくしてしまったのでしょうか?
境氏が20年くらい前に見た地層とはだいぶ違っているとおっしゃっていました。
全てが崩れてそこにあったアンモナイトはもしかすると海にかえっていったのかもしれません。
でも面白い岩肌、地層がたくさんありました。
植物の化石みたいなものはあちらこちらに。
褶曲したものすごいウェイブが目の前に現れたり。方解石が固まってあったり。
歴史的には古い時代の地層です。釧路から根室にかけての海岸線には白亜紀から第三期にかけての地層が広く分布しています。
中でも白亜紀のアンモナイト化石の出るところは少なく浜中町に集中しているみたいです。
他にも見つかっているところはあるみたいですが・・・。
どこかに海の恐竜が眠り続けているかもしれません。
この人間たちの様子を彼らはどんな眼差しで見守っているのでしょうか。
最後の写真は別の場所ですが、あまりにも綺麗な地層が見えたので・・・パチリ。

ネズミイルカのこと(笹森 琴絵編) [nature treasure]

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ネズミイルカって・・・?北半球の温帯から亜寒帯域にのみ生息する寒いところが好きなイルカ。
体はやはりネズミ色。腹部は薄白色〜白色で、背部は濃い灰色。ネズミ色の濃淡。正面からみるとネズミにも似ている?
体長は1.5m前後で体重が80kg前後。あまり大きくないイルカなのですが、チョロチョロしていて警戒心が強く、見ることが難しいそうです。
それが彼らにとっての処世術なのかもしれません。群れサイズは1、2、3、5~10頭で、あまり密にならない様に生活しているみたい。
一般的にイルカのイメージといえば、元気とか、ジャンプするとか、遊び好きといったものが多いと思うのですが、ネズミイルカはそんなことは全くしないそう。
目立たずに密やかに行動するのが生き残り戦術。そもそも小さく目立たないので、いつの間にかいなくなったとしてもその異常事態に気づいてもらえない。
と言うのは、彼らは沿岸性で湾や河口、沿岸に近いところで暮らしているので、人間界の影響を強く受けるのです。
私たちに魚を与えてくれる自然環境は、ネズミイルカを含んだ生態系を生み出し、維持され成り立っていることを考えれば、
そこに存在して当然の大きなピース=ネズミイルカが欠落するのは、私たち人間には次に何が起きるかわからないと言う意味でとても怖いことなのです。
漁業や汚染等の影響を強くうけ、さらには温暖化による生息環境変化もあり、複数の理由で確実に数を減らしているのは事実の様です。この釧路沖でも。
※写真は笹森琴絵氏からお借りしました。

botanical kingdom [close to you <art編>]

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植物に囲まれて・・・森の中にいる様な、庭の花を見ている様な・・・約200点の植物をテーマにした日本画、油彩、水彩、版画、写真等が展示されています。
見ているだけで癒される不思議な力を持った植物たち。絵画の世界でも昔から様々な作家がモチーフとして表現してきました。
その中でも圧巻なのが、須崎忠助の作品たち。幻の画家とも言われているそうです。
主な作品は北海道主要樹木図譜(大正8年~昭和6年刊)。1913年から1931年まで19年の歳月をかけた日本における樹木図譜の最高峰といわれ、
世界有数の傑作とされているそうです。
描画・色彩の美しさ、そして何と言っても構図が素晴らしく、ポタニカル・アートとしても高い評価を受けているのです。
他には、安積徹の日本画の数々。道南の河畔林を描いた作品たち。春夏秋冬、そしてまためぐる季節。
足元にある自然を題材に制作し続けました。
作品の美に裏打ちされる生命の循環は生命の喜びと同時に糧となる死を内包しているもので、それは全作品を通じて描かれたテーマとのこと。
私たちもよく見たことのある植物がたくさん。作家によりどの様に表現されるのかを見るだけでも面白い内容となっています。
中には珍しいと感じる化石の展示も。植物の化石も時間というプレス機で刻印された版画と考えると、地球が生み出したアートと言えるのかもしれません。
植物の持つ優しさ、厳しさ、逞しさ、そしてそれらの力をあらゆる作品から感じることと思います。
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(花と樹の王国展は6/30まで北海道立釧路芸術館で開催中)
※5/17〜5/31まで臨時休館。
※追加情報:〜6/21まで臨時休館(2021.0529現在)

2021.0519 O.A 釧路泌尿器科クリニック 村雲雅志氏~1~ [close to you <dr.編>]

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村雲氏はほぼ25年、総合病院の泌尿器科医を勤め、住民の方々にとって、この地区に住んでいることが医療のハンディキャップにならない様に貢献したいと
いつも思われていました。その間、泌尿器科の診療内容も変化し、最先端を幅広くカバーすることが難しくなってきたと・・・。
今後この地で求められる事は何かを考え、そしてご自身ができる事は何かを自問し、還暦を機会に民間のクリニックへ。
ここで泌尿器科への入り口を充実させ、困っている方がなるべく早く、良い治療を受けられる様なお手伝いをしたいと思われたそうです。
クリニックでは血液透析と外来診療がメインですが、水曜日は市立釧路総合病院で外来を担当なさったり、手術も行われています。
また、この地で不足している小児泌尿器科、女性泌尿器科の相談も幅広く受けていらっしゃいます。
総合病院では担当することがなかった様な患者さんと多く接する機会を得て、色々と勉強なさっているとおっしゃっていました。
「患者さんとゆっくりお話しをすることができて、今まで見えなかった角度から考えることができると実感しています。
釧路泌尿器科クリニックは、この地域では老舗の泌尿器科。実は久島院長は私の学生時代の指導教官だったんです。」
さて、実はずっと念願だった「金継ぎ」を始めたと楽しそうに教えていただきました。今まで旅行先で気に入った陶磁器や骨董品を集めていたそう。
ところが引っ越しや地震で壊れてしまったものも多く、愛着のあるものは破片になっても捨てられず、いつか直しをしようと思い、少しずつ道具を集め、
本を読み、勉強なさってきたのです。ご自宅には猫が3匹いて、走り回る中での作業は不可能だったのです。
ところが職場に1室いただく事で、長年の念願叶い「つくろい」を始めたそうです。「漆を使う作業工程が多く、漆を乾燥させる時間が必要なんです。破片を削ったり、
接着したり、欠けた部分を埋めたり、漆を塗ったり、金粉や銀粉を蒔いたり等、診療終了後に少しずつ作業を進めるのですが、とても楽しく良い息抜きになっています。」
※なお、写真は村雲雅志氏からお借りしました。

能って何?(中西 紗織編) [varied experts]

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能って何?という問いに能の5つの特徴で説明いただきました。
・謡(うたい)、舞(まい)、囃子(はやし)が重要な役割をはたす音楽劇である。〜囃子は、笛・小鼓・大鼓・太鼓。
・観阿弥と世阿弥の親子によって室町時代に大成された。
・左右非対称の特別な舞台で演じられる。
・シテ(主人公)は面(おもて)をかけて演じる。
・ユネスコの無形文化遺産に登録されている。
能の演劇的手法の基礎となっているのが声による謡と身体による舞。謡と舞の関わりについては
「舞は声を根となす」という世阿弥の言葉にあるように、「声」が全ての演技に通じる舞の基盤をなしているということの様です。
歌の集合体によって劇全体が構成され、歌の積み重ねでストーリーが進んでいくという特徴に示されていると。
能という歌舞劇の根底を支える重要なものが能の「声」なのだそう。全て謡ありきということ。
文字にすると難しそうな感じがしますが、その時代のエンターテインメントとして息づいてきた、そして、
それが現代にも受け継がれているという素晴らしい日本の伝統芸能である能楽の一つの分野なのです。

2021.0514 O.A 「春だよ〜」 [varied stories]

上村知弘さん(フォトグラファー&ガイド)
http://www.tntnaturecon.com/

どうやら上村氏の住むユーコンにも春がやってきたみたいです。1日の最低気温も氷点下にはならず。
ユーコン川も開き、気の早い方はカヌーも始めたみたい。湖はまだ凍っているところもあるそうですが、それも時間の問題とのこと。
鳥たちも帰ってきているそうです。白鳥のほか、小さな小鳥たちも元気な声を聞かせてくれていると。
そんな中、上村氏を不眠症にしているのがキンメフクロウ。ここ数日、「さあ、寝ようかな」という10分くらい前からほほほほほほほほと鳴き出すそう。
私も収録の後、その鳴き声をネットで探して聞いてみたところ、結構な感じで耳に響いてきました。
夜中の0時から2時3時までそんな声で鳴かれたら・・・確かに睡眠不足になりそうです。
ただ、繁殖期だから・・とのことなので、いまだけ限定のほほほほほほほほ・・・。笑って耐えるしかないかもしれません。
オーロラは春と秋に絶好調になるそうですが、今年も4月は天気がよく、オーロラも素晴らしい景色を楽しませてくれたそう。
いつもの年は大型連休時にはオーロラツアーも実施していたのですが、今年もそれはなし。
ということで、YouTube用にオーロラをバックに湖で穴釣り!!とキャンプに出かけたそうです。
するとオーロラは踊り、バーボットは釣れ、まるでヤラセみたいな感じなんておっしゃっていました。
「いつもはそう簡単に釣れる魚ではないんですけどね〜」って。
上村さん作成のYouTube動画もグングンバージョンアップされていますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
※写真は上村知弘氏からお借りしました。
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2021.0513 O.A 邦楽 [chord 5]

・よろしく哀愁 / 郷ひろみ
・哀愁のカサブランカ / 郷ひろみ
・言えないよ / 郷ひろみ
・僕がどんなに君を好きか、君は知らない / 郷ひろみ
・逢いたくてしかたない / 郷ひろみ
~今回は邦楽一般。 郷ひろみ・・・バラード特集です。
セレクトは村田氏。出演 村田氏 & midoriでお送りします。

カラマツ(野村 香編) [fun science]

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カラマツは道東に住む私たちにとって、とても身近な存在。どうやらその香りがとても今の時代にピッタリらしい・・・。
森林浴をすると気分がリフレッシュするとか、何と無く気持ちが良いといった事を聞きますよね。
そこには目に見えない何かがありその影響があることは何と無くご存知という方も多いと思います。
フィトンチッドという言葉も結構有名なので、それが何か関係しているとは想像がつきます。
このフィトンとはロシア語で植物のこと、チッドとは他の生物を殺す能力(殺菌)のことをいうそう。つまり植物は外敵がやってきても逃げることはできません。
木に傷がついてもそれを自分で治すことしかできないのです。そこで自ら殺菌している。その自然の恩恵の一部を人間が分けてもらっているという事なのです。
森林浴でストレス軽減、リフレッシュ、リラックスというのは嗅覚との関わりももちろんあります。五感の中で唯一脳にダイレクトに伝わるのが嗅覚ですから。
このカラマツ、トドマツに比べると精油の取れる量が格段に少ないのです。8時間で2mmほどと。その含有成分ですが・・・・・。
αテルピネオール(抗ウイルス・抗菌)、テルピネン4オール(血流促進・抗炎症)、ヘキセン1オール(抗アレルギー・抗菌・抗ウイルス)
1.8シネオール(アルツハイマー予防・呼吸器系向上)、リナロール(鎮静・抗菌・抗ウイルス・抗不安)というように。
少し郊外に出るとカラマツはたくさん生えています。マスクを外して深呼吸!!森の恵みをいただくにはとっておきの季節です。

窓ガラスの衝突事故が増える!(齋藤 慶輔編) [nature treasure]

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このシーズンは小鳥たちが活発に動き回る季節。それに伴いお家の窓ガラスに衝突して脳震盪や脳挫傷を起こしてしまうそう。
その主なる原因は、
1:ガラスに周りの景色が写り込んで向こうがあると思ってしまう。
2:窓から入って向こう側等の窓から出ようとする、くぐり抜けようとする。
いずれも部屋の中が暗くて、外が明るい場合が多いのです。
ほかには
3:小鳥を追って猛禽類が注意力散漫になり、周りが見えていないというケース。
もちろんお家だけではなく、高速道路の防音壁などにもぶつかって命を落とすケースも多いそうです。
お家に関しては気持ちさえあれば、私達にも防ぐことができそうなことばかりです。
例えば、白い系のレースのカーテンを取り付ける。(茶系などの黒っぽい遮光カーテンなどは良くないそう。)
ほかにはブラインドをつける等。とにかく家の中は暗くしない方が良いのです。
今日からでもできそうなことばかりです。小さな命がちょっとしたことで救われるのです。
「皆さんのご協力をよろしくお願いします!!」と慶輔獣医からのお願いでした。

fighting with paper [close to you <art編>]

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高校2年の夏にメルボルンに留学し、そこで出会った先生の影響が非常に大きく、この世界へ入りました。
幼少時折り紙が好きだったこともあったそうですが、紙を使った造形、インスタレーションの制作をなさっています。
表現したいものはまだ模索中と・・・・・「フォルムは複雑。でも山折り、谷折りという単純作業なんですよ。紙と格闘している感じです。」
そこから見えてくるもの、見たいものを追い求めている感じと。ただ、「これだ!!」というものにはだんだん近づいている感じがするともおっしゃっていました。
紙はもともと平面、それが立体になっていく変化。さらに直線だけど曲線に見えていく変化。それが紙ならではの特徴なのかもしれません。
「アートって平和の象徴の様な感じがします。アートのあるところに平和があると思いますし、心も豊かになるなと思っています。
ですから、その様なことで少しでも広まればと・・・。その気持ちはいつも心の底にあって制作活動は続けています。」
最初に私が出会った加藤氏の作品はとても大きくインパクトがあり、圧倒されたことを思い出します。
紙という媒体で自らを表現する。紙の多様性、不思議さをあらためて教えていただいた感じです。
紙以外の素材にも興味があり、現在もプラスティックを使ったりということもあるそう。ただ、紙の魅力はやるほどに感じてくるのかもしれません。
次々と生まれるアイディアをどんな形で表現していくのか・・・まだまだこれからが楽しみな作家さんだと思いました。
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※尚、写真は加藤かおり氏からお借りしました。(写真撮影:塩原真氏)
(加藤かおり〜進〜展は5/16まで帯広 六花亭本店3階 弘文堂画廊で開催中)