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ゼラニウム(野村 香編) [fun science]

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今回は美容部門、アンチエイジングに関わるお話しです。
フウロソウ科のゼラニウム。抽出部位は葉になります。南アフリカが原産とのことですが他のゼラニウム種と交配させ、エジプト、北アフリカ、中国、レユニオン島で
栽培されているそう。ただ、場所によっての成分の違いは出ないそうです。
最近は観賞用のゼラニウムもありますが、それは使用できないので要注意とのこと。
ゼラニウムの成分はシトロネロール:防虫・鎮静・女性ホルモン調整・抗うつ・更年期症状の緩和・皮脂バランス。
ゲラニオール:保湿・皮膚の弾力回復・口臭や体臭を抑える。
リナロール:抗不安効果・血圧降下・更年期からくる睡眠障害。
成分を聞いているだけでも女性には嬉しいエッセンシャルオイルに感じます。
スキンケアでは、シミやシワ、毛穴、たるみ等に有用と。自身が持っているベースに数滴入れて・・・。
また、ボディケアでは、むくみやホルモンバランス、安眠に有用。こちらもキャリアオイルに数滴。あまり難しいことはないそうです。
「女性は1本、持っていると便利なエッセンシャルオイルだと思いますよ。特にレユニオン島産がおすすめ・・・。」
※音声はこちら・・・https://open.spotify.com/episode/36IWVweOSG9u2bKitjjh8U

真夏にオオワシ(齊藤 慶輔編) [nature treasure]

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オオワシといったら冬のイメージ。夏は日本にはいません。でも今回はあえて夏にオオワシの話題です。
実は予てから進めてきたオオワシプロジェクトが始動再開。
保全のためのプロジェクトです。飼育下のオオワシの卵から子供にして、自然界に復帰できる様にするという補強、補充の様な形。
以前にも幼鳥をサハリンに連れて行き、本来の繁殖地で人工の巣で過ごしてもらい・・・という事も考えていたそうですが、実はその当時も情勢が良くなく、
結果としてはできなかったそう。
それを日本の北海道、円山動物園でやってみようという内容です。動物園で生まれたオオワシの幼鳥をえさを食べることのできる様にゲージで育て、
それから北海道の北に移し、一冬北海道で暮らしてもらう・・・
「今の段階でやれることをやる!」と動き出したそうです。
※写真は齋藤慶輔氏からお借りしました。
※音声はこちら・・・https://open.spotify.com/episode/2aI3tpSBbuUzRw6rAZK5Ui

yoshinori arai works and his collection [close to you <art編>]

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荒井善則氏は、長野県生まれ。1970年から旭川を中心に活動なさっています。ジャンルは幅広く、メインは版画ですが、木の造形やインスタレーション等様々です。
道内の美術活動にも多数参加なさっています。帯広でも野外でのアートプロジェクトに参加なさっていました。
また、韓国の現代作家との交流にも尽力され、グループ展もなさっています。特にリ・ウファンに強く共感し、物質の存在感や空間の緊張感を意識した作品を制作。
もちろん、個展はさることながら、国内外で開催された多くの展覧会にも出品。版の概念を問いながら作品と向き合っていらっしゃる方です。
「荒井氏の作品は哲学的だと思います。作品に使われている色彩から軽やかな感じも受け取れます。」と耳塚氏。
今回は彼の作品と、彼がコレクションした作品が同じ空間で展示されています。
荒井氏が強く共感したリ・ウファンの作品もあり、また、木口木版の先駆者、日和崎尊夫に師事し、第一人者として活動した柄澤齊の「果実」。
星がまたたく夜空を背景に、壮年の男性がブドウを持って涙を流す。その頭部とそこから流れる体液は星空と一体化する。
死を連想させるモチーフが表現され、近世西洋絵画へのオマージュが見られる幻想的な作品で構成されているとのこと。
そして、文学的テーマの多い銅版画家 深沢幸雄の「天空を計る」。彼は、1950年代にはモノクロームの作品を制作していたのですが、
1963年のメキシコ訪問を機に作品に鮮やかな色彩が現れます。1970年代から詩を元にした銅版画集を制作開始。1980年代以降はメゾチントを用いた作品を手がけました。
展示作品は中南米の文化や歴史をテーマとしたもの。マヤ文明で高度に発展していた天文学を作品のモチーフにしています。
荒井善則氏がコレクションした作品からも彼がどんなことを考え、影響を受け、自身の作品にどう反映したのか・・・そんなことを感じることができるかもしれません。
また、版画といっても、様々な技法でいろいろな表現ができることを理解できる内容になっていると思います。
「逆に版画とは何?ということを感じることになるかもしれません・・・」と耳塚氏。
※尚、写真は北海道立帯広美術館 耳塚里沙氏からお借りしました。
(新収蔵品展 荒井善則作品と荒井コレクションは9/4まで北海道立帯広美術館で開催中です。)

2022.0810 O.A 市立釧路総合病院 院長 泌尿器科 森田研氏 [close to you <dr.編>]

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今年に入り、関西・四国地方の公的病院で、突然電子カルテが使用不能となり、その原因としてランサムウエア(脅迫者の意味)の感染に基づく全てのカルテ情報が
閲覧不能とされ、その解読パスワードを知るためには多額の金銭を要求するような脅迫状が病院の端末から印刷されてくるという事件が起こりました。
この様な脅迫型の感染(実際にウイルスが電子カルテネットワークに感染して何かを破壊するのではなく、パスワードを要する形式で解読不能にされて、
その解読パスワードを条件に脅迫を行うパターンのウイルス感染)は、一般的なマルウエア感染や、端末中の個人情報を盗まれたり拡散されたりするようなコンピューターウイルスとは異なる形態であり、新たな対策が必要とされる時代になってきたという事なのです。
本来、電子カルテはイントラネットという閉鎖された有線ネットワークでインターネットとは切り離された閉鎖ネットで運営されていて、病院外へ情報が行き来することは原則的に無いとされていました。ただ、様々なルートで意外とウイルスが入り込む余地があると言われているそうです。
例えば、一部に無線LANやWi-Fiを使用した部分がある。リモートワークや在宅通信で一部にインターネットとの接点がある。オンライン診療がコロナ対策で拡大。
医療機器の整備や点検、定期検査などで定期的に外部からアクセスする。他の医療機関との情報交換ルートがある(無線・有線)。オンラインで健康保険や診療報酬の資格確認をする場合がある。電子カルテ自体が膨大なデータ量があり、病院内のデータ格納場所が狭い。クラウドという外部記憶装置が病院外にあり、そこにデータがある。
USBメモリやディスクなどの読み込みがされてしまう端末がある。等々・・・。
これらを全てチェックすることは困難で、感染のリスクが上がると言われています。VPN: Virtual private networkルートから、ウイルスが入り込む余地があり、
実際に何件も感染事故・脅迫事件が起こっている現状を踏まえ、管理者が気づかない感染が一定数あるものと考えられているそうです。
電子カルテシステム自体を破壊されてしまうと過去のデータの紛失や悪用が懸念されるため、異常を検知した段階で全てのパソコンを切り離し、データのバックアップを
取ることが必要です。しかし、感染が発覚してしまってからでは端末が使用不能にされていたりデータサーバーへのアクセスが止まってしまったりといった事が起こる事も。
例え、何も起こっていなくても、大学の情報ネットワークでその様なウイルス感染攻撃をどの程度受けているかを調べた研究によると、過去に攻撃を受けた事のある端末は
全体の40%前後にのぼっているそうで、少なくとも自動的に既知のコンピュータウイルスをチェックできる監視ソフトの導入は必須条件となるとのこと。
費用がなくてこれらの監視ソフトを導入することが難しい場合は感染を完全に防ぐことは不可能です。
また、ランサムウエアの感染が起こると蓄積された電子カルテ情報に一瞬にして閲覧不能・紛失の危険が出てくるため、感染が起こってからでは既存カルテデータの保存・保守は難しくなるのです。ですから、随時のバックアップで、全データを逐次保存しておくというシステムを導入することが推奨されているそうです。
経費もかかり、膨大な大きさのバックアップサーバ(電子カルテと同じサイズ)が必要で、バックアップ作業自体が電子カルテの動く速度に負担をかけてしまいます。
サイバーセキュリティの対応策は、病院組織においては一定の規模の病院では配備を行う義務が規定されていて、現在では400床以上の医療機関では必須と。また、
コンピュータや危機管理についての規定も強化され、製造元の基準でこの様なセキュリティ安全対策が施された製品を販売するという規定も入ってきているそうです。