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ストーリーからおう〜8月の楊貴妃(中西 紗織編) [varied experts]

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今回は「楊貴妃」という能について。
能では幽霊がよく登場しますが、幽霊が登場する多くの能では、現世である舞台上に幽霊が現れるというストーリー展開ですが、能《楊貴妃》では、方士が異世界へ
出かけていって霊に出会う、つまり、舞台は異世界ということ。それが能《楊貴妃》の大きな特徴と言えるそうです。
能《土蜘蛛》・・・金春禅竹(1405~1471) 世阿弥の娘むこ
登場人物・・・・・シテ:楊貴妃(楊貴妃の霊魂)
         ワキ:方士 道教の方術を使う道士 つまり魔法使いのような人 アイ:宝来国の者
場所・・・・・・・蓬莱国
季節・・・・・・・八月
曲柄・・・・・・・三番目 鬘物
●作り物が運ばれます:囃子方が出てきて座ると、布をかけた小宮が舞台上に運ばれてきます。四本の柱の上に屋根のついた構造で、それに布がかぶせられています。
この中に実はすでにシテが入っています。ワキが登場し「これは唐土玄宗皇帝い仕え申す方士にて候」と名乗り、「上碧落下黄泉までたずね申せども、さらに魂魄の在処を知らず候」つまり、上は空のずっと上の天上界から、下は地下深い黄泉の国まで探したけれど見つからない。
それで、はるか東の海に浮かぶ仙境である蓬莱国を探してみようと言います。
●蓬莱国に到着:蓬莱国に到着した方士は、蓬莱国の住人であるアイ狂言と会話。話を聞くと、ここには、「玉妃」玉のような妃、美しい高貴な女性がいて、唐土にいた頃の昔のことを懐かしそうに語っているという。あ、これはもしかして楊貴妃ではないか、となるのです。
●シテの登場:蓬莱宮の様子は、「荘厳巍々としてさながら七宝をちりばめたり」つまり、宮殿の装飾が輝くように素晴らしく宝石をちりばめたようだというのです。方士はそのスケールの大きさや美しさに圧倒されてたたずんでいると、シテが作り物の中で謡い出します。「むかし驪山の春の園に共に眺めし花の色 色移れば変わる習ひとて今は蓬莱の秋の洞に独り眺むる月影も」つまり、その昔玄宗皇帝と一緒に眺めた春の花の色も移り変わり、今はこうして蓬莱で一人秋の月を眺めているのです」と。
この言葉で、今話しているのは楊貴妃の霊だと気づいた方士は、私こそ玄宗皇帝の使いの者です。どうぞお姿を現してくださいと呼びかけます。
すると、楊貴妃が現れます。舞台上の動きとしては、後見が作り物の布を取り払い、美しい装束をつけた楊貴妃が作り物の中に座った形でついに姿を現します。
●シテとワキのやりとり:方士が玄宗皇帝が未だ悲嘆にくれていると告げ、それで訪ねてきましたと語ると、楊貴妃も涙し、二度と戻る事のできない人間界を偲ぶのです。
方士は、楊貴妃と会えた形見の品、証拠の品を玄宗皇帝に持ち帰りたいと言うと、楊貴妃は玉のかんざしを方士に渡します。しかし、これは世の中によくある物なので、
あなたと玄宗皇帝が秘密に交わした言葉があればそれをしるしとして教えてほしいと言うのでした。
●玄宗皇帝と交わした愛の言葉:七夕の夜のこと。「天にあらば願わくは比翼の鳥とならん。地にあらば連理の枝とならんと誓いしことを。」と、かつて交わした愛の言葉を明かします。「比翼連理」という言葉もありますが、相思相愛の大変深い愛情によって結ばれた、仲睦まじいことをあらわす言葉です。
●かんざしを身に付けて舞う楊貴妃:方士が帰ろうとすると、楊貴妃は呼び止めます。昔を思い出し、思いが尽きない楊貴妃は、玄宗皇帝との思い出の曲「霓裳羽衣の曲」を舞いましょうと・・。先ほど方士に渡したかんざしは、実は、その舞を舞った時に付けていたものでした。そのかんざしを方士から受け取り、頭にかざり、舞い始めます。
「霓裳羽衣の曲」は、かつて玄宗皇帝が作曲し楊貴妃が舞ったという舞の曲です。楊貴妃は、「実は私は、天上界の仙女でしたが、縁あって、仮に人間界に生まれ楊家に
生まれて大事に育てられました」と語ります。やはり、楊貴妃は天上界の存在、天女のような存在だったのです。
●シテの序ノ舞 最後の見どころ:シテは最後に〈序ノ舞〉を舞います。霓裳羽衣の曲をしみじみと舞っているという場面。
舞い終わった楊貴妃は、再び方士にかんざしを渡し、方士を見送るのでした。「恋しや昔。はかなや別れの蓬莱の臺に伏し沈みてぞ留まりける」と、能《楊貴妃》の最後はこの様な詞章で終わります。蓬莱宮に独り、昔を振り返り、悲しみのどん底に伏し沈んでいくというエンディング。
中西氏曰く・・・「美しい言葉がたくさんちりばめられ、しっとりとした趣きの、目にも美しい、視覚的にも美しさにあふれた能です。旧暦の八月、物寂しいような、
人恋しいような、物思いにふける秋に相応しい能ともいえるかもしれません。」

2022.0812 O.A 「暑い!夏」 [varied stories]

田伏伸次さん(レコーディングスタジオクーパー代表)
https://studio-cooper.jp/

暑い!毎日。エアコンのきいた室内と外気温の差にやられてしまいそうな日々を送っているそうです。
そのエアコンの設定温度もいつもの年よりも低くしているとか。やはりだんだん暑くなっているのを実感しますよね。食欲も落ちてしまいますよね。
popo氏は夏の定番として、毎年ひやむぎ、そうめん、そば、冷麺は常に準備しているそうで、しっかり食べていらっしゃるとおっしゃっていました。
どうしてもかき氷とかところてんといった食べ物が浮かぶのですが、彼はあまり食べないそう。ただ、かき氷やさんは人気があるみたいです。
特にフルーツ屋さんがやっているかき氷はとっても美味しいそうで、行列ができているみたいですね。
さて、今月末も石垣島でイベントがあり、またまた行かれるそうですが・・・。
石垣島の方が木陰に入ると涼しく、大阪よりも過ごしやすいみたいです。
その石垣島にはコミュニティラジオ局、いしがきサンサンラジオがあります。
リッスンラジオでどこでも聞くことができるのですが、そこにNARAOマンという方がいらしてパーソナリティとして活躍中とか。
popo氏は10年ほど前にお会いして、DJとばかり思っていたそうですが、実は本業は別にあり・・・。
今までお話ししていただいたジャイアンのうちのお一人。
とってもユニークな方の様です。popo氏が所縁のある54エンタープライズという会社が番組を提供してトークバラエティ番組をやっているそうです。
林田健司氏も石垣島にいらっしゃる時には出演なさったりもしています。現在は毎週木曜日の20:00から「石垣島の夜空の下から」という番組を放送中。
FMくしろと同じ76.1MHzです。チャンスがあったら聞いてみてくださいね。https://www.fmishigaki.jp/program/2722
今回のお写真はそのスタジオの雰囲気とpopo氏の素敵なお写真を送っていただきました!
※写真は田伏伸次氏からお借りしました。
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