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持ち物からわかるキャラクター ~1~(中西 紗織編) [varied experts]

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5.jpg能には流派、その能の家の方法、その時々の演出によっても少し異なる部分があるかもしれませんが、だいたいの決まりがあるので、
そこからのご紹介。登場人物シテと呼ばれる主人公が何を持っているかで、ある程度のキャラクターがわかるそうです。
一番多いと思われるのが。私たちが想像する扇は鎮折と呼ばれ、これは仕舞の扇。能で使われることもあるのですが、それよりも多く使われるのが中啓と呼ばれる扇。扇が閉じていても先が少し開いた形をしているので、色などが見えるそう。
勝修羅扇と呼ばれるものは松に朝日の絵が描かれていて、源義経の霊を意味し、負修羅扇は波に入日の模様、平清盛の霊を意味します。
扇の意味は諸説あるそうですが、刀の代わりとか、男性の象徴という意味もあるそう。
次に長刀。「船弁慶」という能では平知盛の怨霊、「巴」では巴御前の霊、「熊坂」では大盗賊の熊坂長範の亡霊とされています。
次に団扇。団扇にもいろいろな種類があるのですが、唐団扇は中国の物語が題材となった能に使われます。見た目は少し相撲の行司がもつあれに似ています。羽団扇。これはまさに想像通りの鞍馬天狗。団扇というより飾り物に見えてしまいます。
魔王団扇。「大般若」という能は昭和58年に復曲されたもの。使われている色がはっきりとしていて面白い模様です。
そして。笹は狂女のトレードマーク。もの苦しい、ミステリアスな感じの狂女。何かに取り憑かれた時に笹が登場しているといった感じでしょうか。
今回の写真は、上段左から、扇(鎮折)、勝修羅扇、羽団扇、魔王団扇。そして左の写真が笹。


2021.1008 O.A 「Autumn leaves spot 」 [varied stories]

逸見光寿さん(写真家)
https://coju.info/

道東のオススメ紅葉撮影スポットをご紹介いただきました。
まずは、皆さんご存知の阿寒湖の滝見橋。ここは様々な色の紅葉と水の白が素晴らしい。色の組み合わせやそのコントラストが絶妙。
「赤や黄色に色づく紅葉と川の流れをうまく組み合わせて・・。近くには阿寒湖自然探勝路もあるし、少し足をのばしてオンネトにー言っても良いですね。」
続いて・・・弟子屈です。弟子屈は道東随一の紅葉撮影スポットと逸見氏。
「川湯エコミュージアムセンター周辺の散策路はただ歩くだけでも楽しいですよ。そして屈斜路湖畔は紅葉の回廊。
直線の道路が続き、そこが紅葉しているのでなんとも異国情緒漂う雰囲気。
そして900草原は、まるでヨーロッパの丘陵風景を思わせてくれます。自分なりのアングルを探してみてくださいね。望遠レンズがあると良いかもしれません。」
続いて・・・標茶町や厚岸町のパイロットフォレスト。
「見渡す限りカラマツの森。どこまでも続く黄葉、黄葉、黄葉・・・。約7000ヘクタールの広大な国有林。森の真ん中には展望台があり、
紅葉時期に数日だけ一般開放されるんです。去年はコロナで一般開放は中止になりました。今年はどうかな?」
紅葉撮影のアドバイスもいただきました。この時期は日中は暖かくても朝晩は冷え込みます。防寒対策はしっかりと。
そして、場所や気温、木の種類などで紅葉時期は異なるので、下調べは念入りにした方が良いとのこと。
雨の日は葉の色が濃くなり、素敵な写真が撮れたりするので諦めないで!ということでした。
※写真は逸見光寿氏からお借りしました。
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2021.1007 O.A 洋楽 [chord 5]

・Cruising For Bruising / BASIA
・Drunk On Love / BASIA
・Third Time Lucky / BASIA
・Baby You're Mine / BASIA
・Copernicus / BASIA
~今回の洋楽編、BASIA 特集です。
セレクトはToshi氏。今回の出演は、Toshi氏&midoriでお送りします。

京都でもオーロラが見えていた?!(中山 雅茂編) [fun science]

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今回はオーロラです。最近見つけた面白い研究成果について教えていただきました。
国立極地研究所のホームページに2021年9月8日付けで公開されたもの。タイトルが「オーロラ帯の過去3000年間の変化を再現」です。
「3000年前に遡ってオーロラ帯を再現したってことですよね。すごいと思いません?」と中山氏。
オーロラ帯は南極や北極等寒い地域でオーロラが見えやすいのはご存知の方が多いはず。見えやすい地域がわかっていて、その地域をオーロラ帯と呼ぶのです。
オーロラは太陽風といって、太陽の活動が盛んな時に太陽から飛び出してくる電子や陽子が風の様に地球に向かってくる現象です。
この太陽風は、電子はマイナス、陽子はプラスの性質を持っているので、地球を取り巻く地磁気に沿って南極や北極上空に引き込まれ、
地球の大気中にある窒素や酸素などの原子とぶつかり、その刺激で光が出るのがオーロラです。
太陽風と地磁気の作用によって見ている場所が変化するオーロラですが、国立極地研究所の片岡龍峰准教授と統計数理研究所の中野慎也准教授は、実際のオーロラの観測データを用いて検証し、その手法を地磁気モデルに応用することで、過去3000年のオーロラ帯の変化を連続的に再現することに成功したそうです。
その中で面白いと感じたのが、鎌倉時代の歌人、藤原定家の明月記の中で、1204年2月に京都からオーロラが見えたと記していること。
この研究成果でも整合性のある結果が得られたと発表されているのが面白いと中山氏。
最新の観測データだけではなく、歴史の中に残された記録も活用して研究が行われているというのが着目すべき点ですね。
また、この研究成果として1200年のオーロラ帯の図が示されているのですが、この図を見ていると、定家が京都から見た様なオーロラは、北海道では連日の様に見えていたのでは?と想像はさらに膨らむのです。
国立極地研究所 https://www.nipr.ac.jp/info/notice/20210908.html
※なお、写真はイメージです。

温泉を科学する(尾山 洋一編) [nature treasure]

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私たちの生活と関係の深い湧き水と言えば温泉。今回はその温泉を科学する!
温泉の定義は地中から湧き出る温水や鉱水、水蒸気などで、水温が25℃以上のものか、
水中に溶けている特定の物質(19種類ある)のいずれかの濃度が規定値に達しているものと温泉法で決められています。
温泉の効能は、日本温泉協会が科学的根拠を紹介していて、最も分かりやすいのが温熱効果。体温上昇効果(体がすぐに温まる)や保温効果(なかなか冷めない)。
温泉は水道水と比べて炭酸イオンや塩化物イオンなど溶けている物質の濃度が高いので、
これらの物質が肌の表面に浸透することで、熱の吸収が早くなると言われているそうです。その他の効能としては、薬理作用があります。
では、温泉はどのようにしてできるのでしょう?温泉の起源となる水は大きく2つあり、一つは雨水、もう一つは海水とのこと。
まず雨水ですが、雨水が山に降ると、一部は地中深くに浸透して山の下にあるマグマや火山ガスに温められます。地中の深くで水が暖められたり、圧力がかかったり、
火山ガスが溶け込んだりすると、周辺の地質からイオンを溶かし出しやすくなり、最終的に暖かくて溶けている物質の濃度の高い水ができあがるのです。
この様な温泉は「火山性温泉」と呼ばれているそうです。日本は世界有数の火山地帯なので、火山性温泉が多いそう。
一方、海水が温泉になるケースはいくつかあり、一つは大昔に大陸や島ができる際に、地中深くに海水が閉じ込められたもの。
もう一つは、現在の海水が陸側に浸透したもの。海水は冷たいけど、一般的に地中を100m掘ると温度は2~3度上昇するので、例えば15℃程度の海水であれば、
500m位深い場所に潜れば25℃になるので「温泉」と定義されるそうです。もう一つは、海底のプレートが陸側に引きずり込まれる際に、
水も一緒に引きずりこまれてマントルに温められる。これが地上に出たもの。
海水を起源とする温泉は火山地帯以外でも見られ、この様な温泉を「非火山性温泉」と呼ぶそうです。「温泉は、水が地中を旅する事でできあがるんです。
ということは、温泉の成分を調べることで、地中がどの様な環境にあるのかを知ることができるのです。面白いでしょう・・・。」
※写真は尾山洋一氏からお借りしました。

soul cartoon [close to you <art編>]

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水木しげる・・というと思い浮かぶのは?
代表格は「ゲゲゲの鬼太郎」「悪魔くん」などですよね。今回は帯広に水木しげるの作品が300点以上展示される予定です。
その構成はブロローグ、エピローグ含めて10の章に分かれています。
水木しげるの少年時代から青年時代の作品にはスケッチや水彩画、絵本、油彩などが。。まさに天才画家あらわるといった感じです。
また、作品がどの様に生まれるのか?その資料なども展示。もちろん人気三大漫画の作品もたっぷり。こちらは屏風に設置されているとか・・。
人物伝も描かれた水木氏の作品もあり、短編漫画あり。水木ワールド全開です。
耳塚氏が一番感動したのは、第4章の「総員玉砕せよ」こちらは戦争体験記になります。20代はじめに出征した水木氏のリアルな場面も登場するそう。
妖怪図鑑の様な立体作品もあるそうです。ファンならずとも気になる内容がたくさんあります。
原画の線や点。描写の細かさをじっくりと眺めることができそうです。漫画以外のスケッチや水彩等は色使いが面白いとおっしゃっていました、カラフルでも繊細。
淡い様でいてはっきりしている・・・。水木しげるを様々な角度から知ることができる内容です。
他には晩年に描かれた未完成の「虫の絵本」も展示されるそうです。
※尚、写真は北海道立帯広美術館 耳塚里沙氏からお借りしました。
(水木しげる 魂の漫画展は10/9から12/19まで北海道立帯広美術館で開催。)

2021.1006 O.A 杉元内科医院 院長 杉元重治氏~2~ [close to you <dr.編>]

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医療・介護・福祉の連携で「くくる」を展開しています。この活動を続けて10年以上。法人化して3年が経ちました。ただ、ここ1~2年はコロナ禍で対面の研修や講演会ができないこともあり、表立った活動はできていないと。専門職種の中では情報を皆で共有し、いかに役立ていくのかを常にやっているので、それを地域の皆さんに還元していかなければと一所懸命な姿が想像に難くありません。 コロナ感染者が釧路でも確認され、介護施設でのクラスターの事が報道された後には、web上で当事者の先生や介護の方々のお話しをお聞きし、対処の仕方等の情報を皆で共有したそうです。webでの会議等では遠方からも参加していただく事ができるので、様々な情報を教えていただき、それを実践に生かしたということもあるそうです。「医療と介護の壁の中で、特に感染の考え方等に違いがあったんですね。清潔域と不清潔域の区域分けや基本的知識がなかなか無い状況から始まっていたと思いますが、手・指の消毒の仕方、ゾーニング等を少しずつ学んでいただき、それを現在は実践できてきている感じがします。」杉元氏曰く、今までは対面で直接顔を見ながらの相談窓口があったのですが、それがコロナ禍でできにくくなり、それで相談を躊躇される方もいらしたと。そんなこともあり、電話や手紙だけではない、オンラインでの相談窓口を開設し、スタートしたそうです。画面上で顔を見ながら表情をみることで理解できることもあるのでは?と思います。「その相談も多岐に渡ると思うんですよ。在宅医療に関する部分、在宅での生活を支えるにはどの様なものが考えられるかを聞いていただけたりもすると思います。オンラインの良いところは遠く離れていてもコンタクトが取れること。コロナ禍からスタートする我々の新しい取り組みが広がっていけば良いなと思っています。」基本的には全ての方が対象です。医療介護福祉に関わっていない方ももちろん大丈夫。ただ最初は少しハードルが高い可能性もあるので、最初は対面ではなくメールなどから始まり、その後「くくる」内で揉み、やりながら検討していく感じとおっしゃっていました。今後はオンライン診療等も視野に入れ、様々な広がりを見せていく事になりそうです。
※CCL「くくる」は、 Cooperate【連携する】・Create【創造する】・Live【人生を楽しむ】の頭文字をとり、地域住民、専門職、機関等と協働して、
「自分らしく生きる」を支える医療・ケア体制の構築等を図り、誰もが安心して暮らせる地域を創造することを目的に活動する法人。
https://ccl.jp.net/ (相談受付から入ることができます。)

10月はマンモサンデー(西山 由佳子編) [varied experts]

ve1001 西山氏.jpg乳ガンは国立がん研究センターの最新がん統計によると、日本人女性の9人に1人が罹患するとされています。
全国の数字ですが、北海道の罹患率は全国平均を上回っている年もあるそうです。
ただ、この乳ガンは早期に見るかると高い生存率が見込める病気です。
実際に欧米では死亡率が年々低下しているそうです。
ところが、日本ではこの病気で亡くなる方が増える傾向にある・・・それはどうしてでしょう?
一因に考えられるのは乳ガン検診の受診率の低さ。
2019年度の厚生労働省の統計で、過去2年間に乳ガン検診を受けた女性の割合は全国で47.4%。
米国では8割、英国やオランダ等の7割台と比べるとその差は大きいことがよくわかります。
釧路市では、40歳以上の女性に2年に1度の検診を推奨し、検診を無料で受けられるクーポンを交付しています。
ただこの年代の女性は育児、介護、仕事等々で忙しく平日に病院に行く時間がない方も多いと思います。
そこで日曜日に乳ガン検診を受けられる様にしようという協力の輪が広がっています。
それが10月の第3日曜日にマンモグラフィーを受けられる様にしようという
「ジャパン・マンモグラフィー・サンデー」という運動。
10月が「乳ガン月間」、乳ガンの早期発見を訴える「ピンクリボン運動月間」であることに合わせているそうです。
ジャパン・マンモグラフィー・サンデーの運動は2009年からスタート。
現在では全国で440の医療機関で賛同され、今年は釧路の3箇所、道内の37箇所を含む370以上の医療機関が
休日検診に当たる予定とのこと。今年は10月17日になりますが、実施日が違う病院もあります。
釧路では、釧路の釧路協立病院、市立釧路総合病院、釧路労災病院で実施されますが、いずれも事前予約が必要です。詳細は各病院にお問い合わせください。

2021.1001 O.A 「オーストラリアのラジオ事情」 [varied stories]

鈴木雅章さん(翻訳者・ライター)

オーストラリアはラジオ好きの国民の様です。民間のラジオ局はFMとAM合わせて約300局。日本はその1/3くらい。
コミュニティーラジオは約450。日本は約330。オーストラリアの人口は約2500万人で日本の約1/5。ですが、国土の広さは約769万平方kmで日本の約20倍。
人口が少ない割には国土が広く、街が点在しているのであちこちにラジオ局が必要になるのだと思います。これは鈴木氏も私も同意見でした。
ラジオの歴史としてはほぼ日本と同じ位でしょうか。オーストラリアのアマチュア放送の開始は1921年。今年100周年です。初の公共ラジオ局の開設は1923年の11月。
日本は1925年。(社団法人東京放送局JOAK、現NHK)今から96年前のことです。
一体どれだけの方がラジオを聞いているのでしょう?昨年は1100万人のオーストラリア人が民放ラジオ局に1度はチャンネルを合わせたそうです。
人口が2500万人として、その数は44%。結構な数字ですね。コロナ禍で家に居る時間が多かったことから前の年よりも約2%増加したそう。
また、車の中で音楽を聴く方法としてはラジオがダントツ。オーストラリアのドライバーの80%がラジオを選んでいるそうです。
ほかにはCDが12%、ストリーミングが3%、ポッドキャスト等が5%。この80%という数字は米国の69%、欧州の75%よりも高いのです。
人気のあるラジオ番組は、シドニーではAMの2GBの「Ben Fordham Live」。ベン・フォーダムというジャーナリストが月曜日から金曜日まで、
朝5時半から9時まで放送。いわゆる「breakfast show」と呼ばれる朝の番組。
また、「drive time show」というのがあり、オーストラリアでは通常夕方から夜にかけての帰宅時間(16:00~19:00)の番組を指すそうです。
FMはどちらかというと音が中心の様ですが、掛け合いものも人気の様。KIISの「Kyle & Jackie O – Breakfast」は男性のカイルと女性のジャッキーのコンビ。
カイルは毒舌が有名で、人気が出てテレビ番組や映画にも出演。ただ、毒舌が過ぎて問題になり、番組を休まなければならなかったことも度々あるそうです。
人気のある番組のパターンは「talk back radio」。パーソナリティーが聴取者と電話で会話するパターンで、オーストラリアでは1967年から始まったそうです。
コロナのロックダウンが始まると「talk back radio」が人気になり、終わると音楽の放送が好まれる傾向があるそう。わかる気もしますね。
※写真は鈴木雅章氏からお借りしました。
1シドニーのAMナンバーワン番組.jpg2人気FM番組.jpg3カーステレオに表示されたコーストFMの画像.jpg4コーストFMの放送局(一般の民家にFMラジオのアンテナが設置されていた).jpg