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La chalcographie du musée du Louvre [close to you <art編>]

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IMG_4526.jpgルーヴル美術館のカルコグラフィー室所蔵の版画の中から日本での特別公開のために刷られた版画を紹介する展覧会。
カルコグラフィーとは、ルーヴル美術館の銅版画の原版コレクション保管室、工房で印刷された版画のこと。
カルコグラフィー室は1797年に設立され、ルーヴル所蔵の名画の複製版画を刷り、広くいろいろな人に広めることが
その目的の一つでした。写真がない時代は、版画は複製したイメージを広める重要な手段だったと沼前氏。
現在も数多くの原版をコレクションしているほか、現代の作家にも原版制作を依頼し、版を収集しているそうです。
作品点数は130点ほど。実は原版の彫り師という意味での出品作家はわからないそうです。
その多くが無名の人物、ただ、その技術の高さには驚かれることと思います。
職人といった方が良いのかもしれません。
版画は黒で表現されているので、絵画と比べると版画独自の面白さもそこには見えてきます。
巧みな彫りの技術やインクの雰囲気、原作の絵画の雰囲気をどれだけ伝えることができているのか・・・。
原作の絵画と比べて、どう見えるのか?に注目しても面白いかもしれません。
あまりにも有名な作品を版画にするには相当な技術の高さが要求されたことは想像に難くないと思います。
作品をじっくり鑑賞しても面白いのですが、全体に版画の持つ複製の役割も体感できる内容です。
写真はもちろんのこと、現在では様々な技術が発展しイメージを複製する技術が色々とあります。
だからこそ、あらためて複製版画の特徴に目を凝らしてじっくりと味わうこともオススメです。
「版画の印刷の仕方がわかる映像がBギャラリーにあります。個人的にはとても面白くてこちらもぜひご覧ください。
カルコグラフィー室の一部がそこから見えてくると思いますよ。」と沼前学芸員のお話しでした。
(ルーヴル美術館の銅版画展は7/3まで釧路市立美術館で開催中。)

2022.0504 O.A 市立釧路総合病院 泌尿器科 森田研氏&北海道臓器移植コーディネーター 高橋美香氏 [close to you <dr.編>]

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今回は、札幌からいらした臓器移植コーディネーターの高橋氏とともにスタジオイン。
この臓器移植コーディネーターとは、ドナーコーディネーターとレシピエントコーディネーターがいて、彼女はドナーコーディネーターをなさっています。
その役割は、臓器提供時の対応(道内の施設での脳死下、心停止後の提供症例対応)の他、日常は、ドナー家族支援、提供施設の体制整備支援や臓器搬送のための関係各所との連携、院内COの育成等を行なっているそうです。北海道知事より院内COとして委嘱を受け、施設内で活動していて、一般市民への意思表示促進のための普及啓発や
看護学生などを対象に移植医療への知識普及教育等も行なっているとのことでした。
まず、脳死下臓器提供とは・・・? 施設要件、身体的条件に該当、同意を持って提供が可能で、その提供施設は5類型に限られるそうです。
院内合意がなされ、体制が整備されていることが条件のため、体制整備を支援していると。
提供可能な臓器は心臓、肺、肝臓、すい臓、腎臓、小腸、眼球。もちろん、感染症や今回の病気や受傷契機、現在の全身状態、病歴なども必要で、
法的脳死判定で脳死を判断できることが絶対条件です。
その同意条件とは・・・ご本人が意思表示し家族が承諾、あるいはご本人が拒否せず家族が承諾の場合。法改正後にご家族承諾で提供が可能になり、7割以上が家族承諾で提供にいたっているそうですが、ご本人の推定意思をご家族と十分に確認しながら承諾をとるそう。「ご家族は大切な方を亡くすことで悲しくつらい状況であり、
大変悩まれます。ご本人がどうしたいのか明示されていることでご家族は判断しやすいし、平常時から話し合っていることが重要なのです。」
心停止後臓器提供とは・・・? こちらも施設要件、身体的条件が該当し、同意を持って提供が可能。手術室が24時間使用可能な施設で提供可能、脳死下可能施設と区別し5類型外施設。院内合意がなされ、体制整備されていることが条件、体制整備を支援しているそうです。
提供可能な臓器は腎臓、膵臓、眼球。身体的条件は脳死下と同様とのことですが、脳死判定は不要、脳死診断が可能であれば実施し、
心臓停止後に手術室で摘出手術をおこなうそうです。もちろん、同意は脳死下臓器提供と同様、いずれもご本人の意思表示は重要です。
次に臓器提供の数ですが、脳死下臓器提供1997年〜2021年までに796例、北海道はこれまでに44例、2022年1月から全国的に症例数増加しているそうです。
また、心停止後の臓器提供は、1995年から2021年までに1479例。臓器移植法制定後も大半が心停止後提供で100例/年。法改正後は脳死下提供が増加し、
心停止後は減少しているそう。2013年からは全国で年間多い時で30例、最近は10例程度。北海道では2020年に1例、その前は不明と。
では、もし自分が臓器提供をしたいと思った場合は、どうしたら良いのでしょう? 保険証、運転免許証、マイナンバーカードの裏、臓器提供意思表示カード、紙面記載も有効。日本臓器移植ネットワークHPのインターネット意思登録システムがあるそう。もちろん、臓器提供したいという意思表示と、したくないという意思表示もあります。
関係ないから・・・と思いがちですが、知らないと困ることもあるという事を今回のお話しで知ることができました。