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grind a line〜saisen no yukue [close to you <art編>]

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1.jpg今回は旭川在住の現代美術家の荒井善則氏のインタビューをお送りします。
最近は、モノタイプという、一点だけの版画に焦点をあてていらっしゃいます。
「僕のモノタイプは角材の角にインクをつけて、それを紙に擦るという感じなんです。
毎日の日々の行為、インクを紙に擦るという行為を通して、日々変わっていくものを、自分の体を通して写し取りたい、
そんなことを考えています。」
最初の頃は、人物を通して人間の感情表現をずっと現してきたそうですが、その様なものを一切なくし、
平面構成的なことで均衡を保つとか、また逆に不安定だとか、その様に制作の内容が変化してきました。
それは版画、シルクスクリーンでの表現。それがモノタイプという技法に変化したのです。
とにかく一点ずつ作るということは版がないのです。非常に緊張感がある制作方法。
自分の人生観等のいろいろな要素が重なり、1本の線に出てくると。
「天候が悪いときにはインクが出なかったり、朝起きて少し機嫌が悪いときには思った線にならなかったり、何か哀しいことがあったら、綺麗な線が出るとか・・・
その様なことも含めて、何か自分の作品に表現できれば良いなと思っています。」
ほとんどが版画の制作をなさっています。ものを集めて構成するというスタイル。ベースは版画ですが、その場の雰囲気や空間の意味を考えながら制作するので、
インスタレーション的な立体を作ることもあるのです。
昔からの大きなコンセプトは痕跡。「基本的には版を使いながら作品を作っていくという事でいけば、形があるものから、ないものへいったということが言えるかな?」
使われている色は荒井三原色、実はこれ黄色が太陽、赤色が豊穣、そして緑色が自然。そこに黒が入りその色は空気感や大地をイメージしているそうです。
「作品と対峙していただいた時に、その作品と会話ができる、そんな空間を作りたいと思っています。
しばらくはこの線にこだわって制作して行きたいと思っていますね。線って本当にいろいろな方が制作なさっているのですが、シンプルなだけに難しく面白いんです。」
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※尚、写真は荒井善則氏からお借りしました。

2022.0622 O.A 市立釧路総合病院 泌尿器科 院長 森田研氏& 地域医療連携室 看護師 佐藤とよ子氏 [close to you <dr.編>]

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今回は地域医療連携室についてのお話しです。あまり馴染みのない方も多いと思うのですが、市立釧路総合病院の1階の会計のすぐ隣に地域医療連携室はあります。
そこには、看護師6名、社会福祉士6名、精神保健福祉士4名、事務員3名、合計で19名の方がいらっしゃいます。
釧路管内の医療機関からの受診受付や患者・家族の相談、退院される患者さんの退院支援・調整の仕事をなさっています。
要は入口と出口、さらに相談という3つの柱が大きくあるとのこと。
中でも退院支援・調整の仕事は、患者さんが入院前の生活に戻れるように多職種(医師・看護師・社会福祉士・薬剤師・理学療法士・栄養士)等様々な専門職との地域の
介護職の方々とともに話し合い、支援をなさっているので、何より「つなぐ」ことが連携になるとおっしゃっていました。
連携室がすべきこととは、社会連携で院内連携・病院×診療所連携・病院×病院連携、看護師×看護師連携。全ては人とのつながりで成り立っているということなのです。
「看護師の仕事は38年。手術室で10年、救急で4年、そしてこの今の仕事は4年。看護師の仕事というのがベースにあり、ただ、ここは院内だけではなく様々な地域、
職種と連嶺するので、とても世界が広がりましたし、やりがいも感じています。」
市立釧路総合病院は、釧路管内8市町村30万人以上の方々が対象で、さらに高度急性期病院、ドクターヘリを配置し、急性期医療に特化した病院としての役割があります。
急性期の医療を維持するためには、急性期症状が落ち着いた時点で、地域のクリニックやかかりつけ医へ紹介し、地域で医療の継続をお願いしている状態です。
ただ、症状が悪化した場合には再度紹介していただき、症状が安定した後で、また地域のクリニックにお戻りいただく様な流れになっているそうです。
そのためには、そこに住む方々の理解と地域の医療機関・クリニックの医師との顔の見える連携と信頼関係を築くことが非常に大切になってくるとおっしゃっていました。
市立釧路総合病院は昨年度、北海道地域医療支援病院(道内22施設)の承認を受けました。
地域で必要な医療を確保し、地域の医療機関の連携を図り、かかりつけ医を支援することを目的に、市立釧路総合病院のMRI機器、CT機器を地域のクリニックに開放し、
使用していただいているそう。今回は、地域の中の医療の流れの一端を教えていただいた収録になりました。
先月、医療と介護の連携をテーマにした動画を制作なさいました。医師やケアマネジャー等が、患者の退院後の生活について打ち合わせる場面をドラマ仕立てにし、
関係者が連携して患者の意思を尊重する大切さを発信しました。ぜひこちらもチェックしていただければと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=qIpT5FXbZJg