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2022.0623 O.A 邦楽 [chord 5]

・SHOW / SUGAR BABE
・DOWN TOWN / SUGAR BABE
・パレード / SUGAR BABE
・4:00A.M. / 大貫妙子
・夏に恋する女たち / 大貫妙子
・突然の贈りもの / 大貫妙子
~今回は邦楽一般。SUGAR BABE&大貫妙子歌特集です。
セレクトは村田氏。今回の出演は、村田氏&midoriでお送りします。

日本系サケ稚魚の大冒険(黒田 寛編) [fun science]

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春に放流されたサケ稚魚達、今、どこで?何をしているのでしょう?
夏も始まろうかというこの時期、今年の春に本州や北海道の川を下って海に入ったサケの稚魚は、今、オホーツク海を目指して頑張って泳いでいると考えられています。
サケ稚魚が川に放流されると、これに加えて、自然産卵した卵から生まれた自然魚の稚魚が加わり、川を下り、海に入ります。まずは、海と陸の境界付近の極沿岸いわゆる「なぎさ帯」で生活するようになります。その後、海に慣れてくると沿岸近くを泳ぎ始めるようです。沿岸で見つかる稚魚は海面水温が5~13℃に分布することが多いので、これがサケ稚魚の適水温と考えられています。海面水温が13℃を越えるタイミングが、サケ稚魚が沿岸を離れるタイミングと考えられています。
さて、日本系の全てのサケ稚魚はオホーツク海を目指して泳ぐと考えられていますが、オホーツク海方面に「一方向に」泳ぎ続けるわけではないそうです。
興味深いのは、例えば、釧路川などから放流されたサケ稚魚は、一旦、襟裳岬の西側に移動する稚魚もいて、その後、再び道東周辺に戻ってくる稚魚もいるようです。
さて、海面水温が13℃を越える初夏には、サケ稚魚が北海道沿岸から一斉にいなくなります。オホーツク海を目指して泳いでいると考えられているわけですが、
なぜそのように考えられているのでしょう?9~10月にオホーツク海の真ん中付近で調査をすると、日本とロシアの川を下ったサケが集合していることがわかっています。
しかも、北海道だけではなく本州の様々な川を下ったサケ稚魚が夏のオホーツク海に集合します。
では、なぜ、オホーツク海に色々な出生をもったサケ稚魚が集合していることがわかったのでしょうか?
当然、サケ稚魚は、どの川出身という名札は付けていません。しかし、サケ孵化場では、耳石温度標識をつかい、サケ稚魚の耳石にバーコードをつけています。
短期間に水温を変えて稚魚を飼うと、それが耳石に輪紋として刻まれ、孵化場毎に異なる耳石温度標識をつけると、どこの川で放流した稚魚であるかが同定できるそう。
ということで、サケ稚魚は、今、まさにオホーツク海を目指して頑張っているのです。まさにオホーツク海に全員集合!!の状態ですね。
※写真は黒田寛氏にお借りした資料です。
※音声はこちら・・・https://open.spotify.com/episode/66KsPaC9Kre1XRf33ps6sD

釧路湿原に生息する両生類にとっての大きな脅威(照井 滋晴編) [nature treasure]

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4.jpg釧路湿原周辺には4種類の両棲類が生息しています。
キタサンショウウオ、エゾサンショウウオの2種類のサンショウウオと、エゾアカガエル、ニホンアマガエルの
2種類のカエル。 これらはすべてが在来種。
実は4月末に外来カエル類のうちの1種と思われるアズマヒキガエルの卵が釧路湿原で見つかってしまったのです。
見つけたのは、釧路市が実施する環境調査を請け負っていた調査会社の方。照井氏は連絡を受け、一大事だということで
現地に行きその卵を見せてもらい愕然としたのです。
ヒキガエルの卵は、エゾアカガエルのように無数の卵が集まった塊ではなく、一本のひものような袋に多数の卵が入っていて簡単に見分ける事ができるそう。鳴き声も異なり繁殖期のみ「クックッ・・・」と小さい声で鳴くそうです。
このヒキガエルの1番の特徴は身を守るために毒を持っていること。毒を持っていることで捕食者が少なく、
もともとヒキガエルのような毒をもったカエルがいない北海道では捕食者がいないのです。
さらに、幼生の頃から毒を持っているのもやっかいなのです。 ヒキガエルというカエルは非常に泳ぐ能力がほとんどない未熟な状態で卵から孵化します。
殆ど泳がない幼生は、他の水生生物にするとよい獲物。 当然、サンショウウオの幼生やカエルのおたまじゃくしは食いつきます。すると食べた側が死んでしまうのです。
エゾサンショウウオやエゾアカガエルの幼生がヒキガエルのおたまじゃくしを食べるとどうなるのかという実験が北大の研究者によって実施されているそうです。
それによると両方とも高確率で死亡することがわかっていると。 つまり同じ池でこれらの幼生が一緒にいると、在来種であるエゾサンショウウオやエゾアカガエルが
絶滅してしまう危険性があるという事。 ヒキガエルはたべられる側としても食べる側としても非常にやっかいなカエルなのです。
「もし釧路湿原で見慣れないカエルを見つけたという方がいましたら、私のところでも、釧路市等の自治体、北海道、環境省でも構いませんのですぐにご一報いただければと思います。 外来種の対策は、いち早く実施しないと手遅れになることが非常に多いのです。まだ目立たないうちに対策をしないと釧路湿原の生態系がめちゃくちゃに
なってしまいかねません。今年の春に卵が見つかりさらに受精していたという事は少なくとも雌雄が揃っているという事。来年も産卵に現れる可能性が高いと思います。
早いうちに駆除をしてキタサンショウウオなどを守っていければと思っています。」
※写真は照井滋晴氏からお借りしました。
※音声はこちら・・・https://open.spotify.com/episode/4KzV2XXp1uJLQzj9TzbfLu