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マリモのこと(坂本 和之編) [varied experts]

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北海道新聞報道部長のお話し。今回はマ・リ・モ。以前阿寒湖のマリモが湖岸に大量に打ち上げげられたという記事が新聞にも載っていました。
低気圧の影響で強い南風が吹いて、その波に煽られたのが原因と見られています。このマリモ、打ち上げられるのは5年から9年のサイクルと言われています。
マリモは植物ですから光合成をして大きくなります。大きくなればなるほど波の影響を受けるようになるのです。
大きく育ったマリモが打ち上げられると、残るのはあまり波の影響を受けない小さなマリモ。
そこに太陽がたくさん当たるようになるので、これが少しずつ大きくなり群生していきます。
それを繰り返すというわけ。ですから一定のサイクルで大量打ち上げが発生するのはマリモが順調に生育している証拠でもあるのです。
打ち上げられたマリモは表面は乾いていますが、中心部のあたりや、積み重なって下の方でつぶされているマリモはまだ水で濡れていきています。
それを湖に戻すと、また再び成長することができます。湖底の水流でゆらゆら転がって丸いマリモに成長するというわけです。
マリモは日本国内はもとより世界中に現在も生育しています。ただそれは本当に藻のような状態で、糸くずのように水の中を浮遊したり、岩に張り付いている状態。
阿寒湖のマリモのように大きな球状のマリモが生育しているのは、世界中で阿寒湖だけなのです。
かつてはアイルランドのミーバトン湖にも直径10センチを超える様な大型の球状マリモが生育していました。阿寒湖の3倍近い湖に推定約2千万個も生息していたとか。
阿寒湖のマリモは約20万個くらいと言われているので、どれだけたくさんのマリモがあったか想像できますよね。
ただ、世界三大のマリモの群生地が2014年に壊滅しました。泥が大量に流入したことが原因とされているそう。
マリモは水流の強さ、水深、日の当たり具合に加え、湖の形や砂や泥の状況など色々な条件が重なって奇跡的に出来上がったものなのです。
極めて珍しい貴重な存在のマリモ。阿寒湖でマリモが発見されたのが1897年。国の特別天然記念物に指定されて来年で70周年を迎えます。
※今回がラストの収録ということで記念撮影!!(笑)

2021.0702 O.A 「コーヒーの事、その1」 [varied stories]

達川慶輔さん(ゲストハウスオーナー)
https://thegeek.jp/

コーヒーにはまり、世界各国のコーヒーを嗜む達川氏にそのこだわりをお聞きしたのですが、とどまるところなく、2回に分けてお送りすることに。
まずはスペシャリティコーヒーとは?「seeds to cup」と表現されるのですが、重要なのは生産地からいっぱいのカップまでを辿ることのできる透明性。
スペシャリティコーヒーは農園単位、あるいは同じ農園でも畑単位で出荷される様になりました。
品種・栽培方法から、果肉を取り除く精製方法に至るまで、グリーンシードと呼ばれる焙煎映えの生豆こそが最も重要と考える考え方のことを言うそうです。
ファーストウェーブは、ネスカフェ等の大手メーカーが世界中にコーヒーを届ける時代です。
たくさんのコーヒーを安価に提供し、味は均一化され、品質はさほど重視されていなかった時代の事。
そこから大量生産に対するカウンターとして現れたのが小さな規模で自ら焙煎を行うコーヒーショップ。
スターバックスの創設にも影響を与えたセカンドウェーブのピーツコーヒー&ティー等が開店した時代です。
そして、サードウェーブのルーツにもなったのがBIG3。
・ノースカロライナ州 ダーラムにあるカウンターカルチャーコーヒー(Counter Culture Coffee)
・イリノイ州シカゴにあるインテリジェンシアコーヒー(Intelligentsia Coffee)
・オレゴン州ポートランドにあるスタンプタウン・コーヒー・ロースターズ(Stumptown Coffee Roasters)。
日本でサードウェーブコーヒーと聞くとブルーボトルコーヒーがその代表格の様に感じますが、そのルーツにはこれらの存在があるのを忘れてはならないのです。
その中で、スタンプタウン・コーヒー・ロースターズはポートランドの街中から外れた場所に1号店を出し、今ではシアトル、ロサンゼルス等にも進出しています。
現在流行っているサードウェーブコーヒーの波も、このポートランドという街がなければこれほど浸透しなかったのかもしれないと言う方がいらっしゃるほど。
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