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works with a human theme [close to you <art編>]

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IMG_4126.jpg 今回は人がテーマです。
美術の中でも「ひと」をテーマにした作品はとても多く、身の回りにも実はたくさんの作品があり、
知らずに目にしているものも多いと思います。
例えば、銅像や肖像画など・・・。今回の展示は絵画・版画・立体含めて11作家、14作品が展示されます。
展示作品の中から沼前氏に数点ご紹介いただきました。
●川瀬敏夫「人たち」・・・画面前景に並べられた魚、それを売るひと、買うひと。
人たちは川瀬が1960年代から取り組んだテーマ。決して明るいとは言えない色彩と、そこに描かれた人たちの表情。
逞しさと厳しさを感じる作品。
●アンドレ・ドラン「婦人の肖像」・・・アンリ・マティス等とともにフォーヴィスムを創設したメンバーの一人。
大胆で鮮やかな色彩と構図で描いたことで知られるのですが、この作品は全く違ったもの。
●木路毛五郎「画一化された人間にもドラマはある」・・・大きな抽象画。一見すると人に見えない不思議な画面が広がる。モチーフは埴輪。
●中江紀洋「二人」・・・非常に抽象的な作品。これは人体なのか?ただ、そこに現れた曲線はとても美しい。時をテーマにしたその出発点と言えるかも?と沼前氏。
自然と同様身近な存在である人。その「人」をテーマにした様々な表現方法のバラエティの豊かさに触れることができると思います。
「人を対象に描いたものなのか?何かの象徴として理想的な人が表現されているのか?切り口は様々です。点数は少ないのですが、じっくりご覧いただけると思います。」
初出演の沼前学芸員からのメッセージでした。
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(ヒトのかたち展は2/19〜3/20まで釧路市立美術館で開催)

2022.0216 O.A 市立釧路総合病院 泌尿器科 森田研氏&釧路市こども保健部 国民健康保険課 特定健診担当 岡田五月氏~2~ [close to you <dr.編>]

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今回はまず、岡田保健師の仕事について伺いました。岡田氏は国民健康保険に加入している人の検診と、検診結果をつかい保健指導をする事がメインの仕事。
保健師という仕事は、乳幼児健診、新生児訪問、思春期保健、介護高齢等多岐に渡り、生まれてから亡くなるまで、人生にわたる長いスパンの仕事になるそう。
検診を受けることである程度のことは見えてくるのですが、CKDに関して、ある一つの項目だけがCKDに繋がるわけではありません。
保健師の方は、糖尿病に関する値や血圧、コレステロールの値が高めの方、腎機能が低下気味の方、蛋白尿が2+以上の方を対象に、訪問・電話・手紙等で
それらの意味を伝える保健指導を行っているそうです。釧路市国保で特定健診を受けた方のうち、eGFRを見ても蛋白尿を見ても、腎臓が心配な方が結構いらっしゃると。
そのうちのお一方の経過をご紹介いただきました。その方は、飛び飛びに特定健診を何度か受けていたそう。
最初の頃、糖尿病に関する値が少し高めで、痩せると下がり、太ると上がるを繰り返していました。その頃の蛋白尿は-から±程度。
徐々に痩せても糖尿病に関する値が下がらなくなり、蛋白尿は++から+++。eGFRは80~90代を維持していました。
この後、一気にeGFRが下がるのではないかと心配な方とおっしゃっていました。ずっと肥満なのでインスリン抵抗性の可能性があるそうです。
肥満の場合、内臓脂肪が溜まっている可能性が高く、血圧を上げたり、血糖値をコントロールしにくくしたり等 内臓脂肪が色々な悪さをするのです。
血糖値をコントロールしにくくする事をインスリン抵抗性といいます。インスリンは、血液中の糖を筋肉や臓器に取り込んでくれるホルモン。
血液中の糖を筋肉や臓器に取り込むことで、私達が動く時などのエネルギーとして使い、食べたり飲んだりした後に上昇した血糖値が下がるのです。
でも、内臓脂肪が溜まっていると、このインスリンというホルモンの働きが悪くなってしまうのです。そのため1個では血糖値を下げられず、血糖値が下がらないので、
もう1個、まだ下がらないのでもう1個とインスリンを無駄使いすることになってしまう。血糖値はスっと下がらないので、高い状態が長く続くことになってしまう。
インスリン抵抗性は、腎臓の中の糸球体の入り口の血管をダルンと緩め、出口の血管をキュっと狭めてしまいます。
繊細な糸の様な血管がグルグル糸巻き状になっている糸球体。血液の入り口が緩み、出口が狭まったら 糸球体がパンパンになり高い圧がかかり、蛋白質が漏れ出ることに。
蛋白尿が出るだけでなく、糸球体の形が崩れ、長く続くと消滅してしまうと・・・。
この様に、肥満や、高血糖、高血圧など様々な要因から血液をろ過してくれていた糸球体が消滅してしまい、ろ過能力が下がってしまうのです。
eGFRとタンパク尿はCKDの数値を調べる基準。「予防や早めの時期からのCKD対策にどう繋げていくかを考えると、幅広い知識の普及ももちろん必要ですが、
私達は、健診結果と向き合いながら一人一人にお伝えしていくことを積み重ねています。」と岡田氏はおっしゃっていました。