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2024.0307 O.A 洋楽  [chord 5]

・Rainy Days and Mondays / Paul Williams and Roger Nichols Songs
・I Won’t Last a Day Without You / Paul Williams and Roger Nichols Songs
・Rainbow Connection / Paul Williams & Kenny Ascher
・We’ve Only Just Begun / Paul Williams and Roger Nichols Songs
・We’ve Only Just Begun / Paul Williams and Roger Nichols Songs
~今回の洋楽編。Paul Williams and Roger Nichols Songs 特集です。
セレクトは洋楽担当のRyo氏。出演は、Ryo氏&midoriでお送りします。
なお、Ryo氏のギターレッスン、インスタアカウントはこちら・・・
https://www.instagram.com/kushiro_guitar_lesson?igshid=OGQ5ZDc2ODk2ZA%3D%3D

海氷タンク〜氷の底の世界(中山 雅茂編) [fun science]

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海氷の実験をするために作った海水を入れて冷やす「海氷タンク」を大学の屋上から地上に移設したのですが、気温が上がったり、雪が降ったり、気まぐれな天気の中でも、海氷の実験は続けているそう。「そんな中、自然からのプレゼントがあったんですよ」と嬉しそうに教えてくださいました。
新しく作り直した海氷タンクは、直径2.6m、深さ90cmの円形のビニールシートでできた子供用のプールみたいなイメージ。この中に、桂恋漁港から昨年12月7日に、海水をトラックで運び、満タンに。その後、プールの上に屋根をかけ、あまり凍らないようにしておいたそうですが、約2週間後の12月19日に屋根をあけてみると、すでに2~3㎝程度の厚さの海氷ができていたそう。
1月と2月の初旬は、結構、冷え込む日が多かったのを記憶している方も多いはず・・・。1月に最低気温が-10℃以下だった日は12日あり、そのうち3日間は-15℃より低くなったのです。「これは大変だ!ということで、意を決して2月1日の夜中に起きて、実験に向かったそう。「翌日の朝まで作業を行ったのですが、ものすごく寒かったです。日付が変わってからずっと−10℃よりも低く、朝方に-14℃まで冷え込んだ日でした。この日は、一人で作業を行っているので、この冷え込みもあって、結構辛かったのですが、最後にプレゼントがあったんです。」と。
実験の最後にノコギリを使って海氷のサンプルを切り出すと・・・・。実は氷の下、氷の底の面に樹枝状に成長する氷がびっしりとあったと満面の笑みで教えてくれました。空から降ってくる雪で、木の枝のように伸びる氷が6方向に伸びる雪がありますが、そんな感じ。雪の場合は、小さな小さな結晶の中心から6方向に向かい、それぞれ枝が伸びるように氷が成長します。今回、海氷の下では、海氷の底の面から下の方に向かって、たくさんの枝が伸びていたということなのです。海水は塩分を含むので、海氷が成長するときは海水の塩分を排出しながら、水だけが凍って成長します。「海氷の底の面で、綺麗に一面から塩分が排出されれば、氷の底は一面が平らなまま成長するかもしれません。海氷の底の海水が冷やされ、水は個体となり水の一部が奪われた海水は塩分を増します。この個体と液体の境界面でのやり取りのため、平面を維持できず凸凹ができます。時には、この凸凹から樹枝状成長が起こることが教科書に書かれているのですが、その現象に出会うことができたのです。とても寒い日でしたが、氷のブロックを引き上げた時の<お~~~>っと一人で驚いた感動が、忘れられません。」
※写真の一部は中山雅茂氏にお借りしました。

冬の阿寒湖調査(尾山 洋一編) [nature treasure]

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今年の冬は暖かく、阿寒湖でワカサギ釣りが始まったのは1月20日頃。5年ほど前までは元旦からワカサギ釣りができたとか・・。マリモへの影響については、湖が非常に冷たい時にマリモに強い光が当たるとダメージを受けて回復しにくくなることが最近の研究で分かっています。もし、温暖化の進行で湖が凍りそうで凍らないような日が長く続いた場合、マリモが受ける影響が心配されると以前にお話しなさっていたのですが、それが現実となりそうなほど最近の気候はおかしいと尾山氏。「将来、阿寒湖が凍らなくなる可能性もゼロではない気がしますね。」湖の研究者の間では、温暖化が湖に与える影響のうち、冬に凍るはずの湖が凍らなくなった場合、湖の生態系にどのような影響を与えるのかに関心が持たれているそうです。
冬の凍った湖は、凍っていない時期と比べて湖の環境が異なります。例えば水温は非常に低く、最大でも4℃。氷に閉ざされるので湖の中は暗く、風が水面を乱すことが無いので水が停滞しています。温暖化によって湖が凍らなくなると、このような冬の特徴が無くなってしまうことになるのです。
もしかしたら、こうした冬の厳しい環境の中で、ある種の生物は死んでしまうのかもしれないし、その種が死ぬことで、春になって新たな生物が繁栄するきっかけとなっているかもしれない。そのような事をこれから長期にわたって調べる場所の一つとして、阿寒湖が候補に挙がっているのです。マリモ研究室では、3年前から国の研究機関と共同で地球温暖化の調査を阿寒湖で行っているとおっしゃっていました。
今年は1月下旬に総勢8名で冬の阿寒湖調査を行ったそう。氷に穴を開けて、氷の厚さを測ったり、水温センサーを入れて深さ方向の水温分布を調査。さらに、環境DNAを想定するために湖水も採取。氷の下以外にも、湯壺と呼ばれる氷の張らない場所でも水をとったそうです。
湯壺のように湖の凍らない場所は、渡り鳥が羽を休める場所としても機能しています。
今回の調査では、鳥の専門家も同行。オオハクチョウ、マガモ、ヨシガモ、ヒドリガモ、カワアイサ、オオバン6種類の鳥類が水面を利用していて、主に河川の流入部に集まっていたそうです。「ボッケの周辺では、浅い場所でマガモが湖の底をつついていたんですね。石についた藻を食べているようでした。オオバンは冬の北海道ではあまりみられない鳥類、水中にもぐっては水草を水面に引き上げて食べている様子が見ることができました。」
湖が凍らなくなると、生態系に様々な変化が現れるのでしょうが、それは必ずしも悪いことだけではなく、水面を利用する渡り鳥のような生き物にとっては過ごしやすくなるのでしょう。「重要なのは、そうした生き物の細かい変化を見逃さないようモニタリングを続けて、未来の人たちに向けて記録を残すことだと思いました。」
※写真は尾山洋一氏からお借りしました。
※音声はこちら・・・https://open.spotify.com/episode/75ufrMYOYhVGhtdctm1btM