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8月ジャーナリズム(黒田 理編) [varied experts]

ve09091.jpg8月を振り返る時、「8月ジャーナリズム」という言葉が黒田氏の頭に・・・。この言葉をご存じでしょうか。
8月は6日の広島原爆の日、9日は長崎原爆の日、15日は終戦の日。
新聞はこの時期、戦争を考える連載や特集を掲載します。テレビも同様にいっとき特別番組を流します。
「8月ジャーナリズム」という言葉には、8月だけで、他の時期には過去の戦争の報道はしないという揶揄が多分に
込められているそうです。「二度と戦争をしない、させない」というのは、戦後再スタートした新聞にとって
譲れない大原則。戦前、新聞が軍に荷担し、戦意発揚、開戦に向けて世論を誘導してきました。それへの反省があるそうです。ということで、北海道新聞は今年も「戦後77年」という特集を各面で展開。
特に今年は、ウクライナで戦火が続いていることもあり、釧路報道部でも力を入れて報道。
8月12日に掲載した記事は、戦地に行った白糠の100歳になった男性の話。
この方はこの様な話をするのは初めてだったそう。家族にすら話をしてこなかったそうです。
それでも「戦争なんてするべきではない。年を取り、薄れてしまった記憶もある。もっと早く、戦争の残虐さを
伝えるべきだった」と重い口を開いたそうです。
毎年、新聞はこういう体験談を紙面に掲載しています。戦後70年の時、75年の時、そのつど、戦争体験者も少なくなり・・・終戦直後はだめだったけれど、今だから、
戦後77年たったから話せるという人は少なくないとのこと。
そんな中、今年、特に力を入れたのは20~30代の若い記者に戦争体験者の話を聞いてもらうことでした。この世代の記者たちは親も戦争を知りません。
おじいちゃん、おばあちゃんが健在でなければ、戦争の話を聞く機会も普通はありません。体験者が少なくなり、高齢化も進んでいます。
取材は、若い記者がかつての戦争を知る絶好の機会になると考えたからなのです。
戦後77年、幸い、日本が再び戦場になる事態は避けられました。しかし、世界各地で戦争や紛争が絶えません。今年は特別な8月だったと黒田氏。
ウクライナへのロシアの侵攻は半年を超え、いまも被害が広がっています。ウクライナの戦火に自らの体験を重ねる戦争経験者が少なくなかったそうです。
北方領土の元島民は、旧ソ連軍の侵攻を受け故郷を奪われました。ウクライナで大勢の避難民が逃げる様子に当時の記憶が呼び覚まされると多くの人が話していたそう。
「私自身は、2003年に始まったイラク戦争の取材を思い出します。開戦から1ヶ月後に現地に入ると、道路や橋が空爆で無残に破壊されていました。略奪にあった政府機関の建物には火が放たれ、黒焦げになっていました。米軍機が落とした爆弾で家族を失い、呆然とする人、怒りをあらわにする人。病院の庭には、霊安所に入りきらなく
なった何百もの遺体が埋められていました。空き地が臨時の墓地になっていました。イラクではその後、米軍への泥沼の抵抗運動、それが引き起こした宗派対立が続き、
多くの人たちの命が奪われました。」
世界各地で今も戦争、紛争が繰り返されています。日本が戦場にならなかったのは、戦争体験者たちがつらい記憶を思い起こし、広く伝えてくれたからだと・・・。
3度目の原爆投下を防いだのは、被爆者のおかげとよく言われるそうです。多くの被爆者が二度と自分たちと同じ思いをさせたくないと、できれば胸の奥にしまっておきたい被爆の体験を語り続けてきたから。それが世界各地に伝えられました。国連で5年前に採択された核兵器禁止条約はまさに被爆者の体験が後押ししたものなのだそう。
「すでに60カ国以上が批准していますが、核兵器保有国とともに日本もこの列に加わっていません。唯一の戦争被爆国なのに、とても残念なことです。」

2022.0902 O.A 「パックラフト」 [varied stories]

上村知弘さん(フォトグラファー&ガイド)
http://www.tntnaturecon.com/

そろそろ秋めいた感じになってきたユーコン。夜も戻り、オーロラも見え始めたそうです。
上村氏は夏の終わりを謳歌しているみたいで、最近はパックラフトにはまっているみたい。。。
ご存知でしょうか?パックラフト。ここ10年くらいユーコンでも広まりつつあるそうで、簡単にいうとゴムボートを進化させた感じのものと。
実は彼は2年前に一人用のパックラフトを購入したそうですが、今回は奥様のタミーと愛犬のテンシを乗せることができる二人用を購入。
何が良いってとっても軽いそうです。バックパックに入るくらい。一度降りて畳んで移動して・・・と今まで行ったことのないところに行けるそう。
小さいカヌーみたいで、寝袋みたいな感じ。のり心地も良く、安定感もあるそうです。カヌーに比べると少し速度は落ちるそうですが、アウトドアを楽しむ方、
特に北海道に住んでいる方ならオススメしたい・・とおっしゃっていました。
重さとしては、一人用が3kg前後、二人用で7kgくらい。価格的もカヌーとさほど変わらないみたいです。
今回、テストでユーコン川を下った写真を送ってくださいました。楽しそうですね。テンシの気持ち良さそうな顔がなんとも言えない・・・。
そして、オーロラですが、白夜が終わり、星が見え始めるといよいよオーロラの季節です。今回の収録の3~4日前から出始めたとおっしゃっていました。
ガイドができないのが残念です。日本からの観光客はほとんどいないそう。
9月中旬から冬仕度が始まります。薪割りやハンティング。大きものはムース、カリブーなど。もちろん食料として。
最近は物価が高くなり、食料も自分たちの手で確保しなければと思っている方が多いそうで、去年もハンティングに行かれた彼ですが、「今年はライバルが増えそう」と。
ハンティングに関する色々は日本に比べると相当厳しそうです。詳しくは放送をチェックしてくださいね。
※写真は上村知弘氏からお借りしました。
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