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movement in the midst of stillness - 10 years in the making. [close to you <art編>]

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世界中の子供のアート作品がこの10年間、入れ替えながら展示されている十勝芽室の巨大じゃがいもアート。
十勝平野のじゃがいも畑を守っているカラマツの防風林の端材を三角に組み、6個で6角形のパーツを作りそれを大きなイモの形にして、その中にアート作品を展示。
世界の子供のアート作品はイモの中に内包され、さらに面白い空間が誕生する。
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2022年、10年を経た今、一番多く展示されたのはウクライナとロシアの作品。
戦争前と戦争後に描く作品はこんなにも違うのかと思うほど・・・。
中間色で綺麗なウクライナの街の風景を描いていた子供は、太い黒い線で一見コミカル風に描く傷つく人たちを描き、
市場で果物や野菜を売っている女性を描いた子供は、戦争で傷ついた人を描いたと思いきや、これは人造人間みたいに長い寿命を持つ想像上の人を描いたそう。
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ウクライナの現在の戦争が起こる前に描いた作品の中に、すでに戦争のことが描かれている作品が数点以上ありました。
ウクライナとロシアの人が握手している手だけを表現した作品。その背景に描かれた戦争に使われる武器と悲しむ人々。
子供たちにこのようなものを描かせてはいけないと私個人的には感じました。
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じゃがいもが表現するもの、
そこに内包される浅野修氏の現代アートと、そこに使われる昔からの歴史を感じる道具たち。
そして、世界各地から集められた個性豊かな表現をこれでもかと見せてくれる子供たちの作品。
時代は移り変わっても、同じ地球に生きる人の気持ちは一緒であってほしい。
共鳴するアートが芽室から世界へ向けて伝えるメッセージをより多くの人たちに受け取ってほしいと願わずにはいられない・・・これほど強いアートはないと思います。
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(巨大じゃがいもアート館は9/25まで十勝めむろ 赤レンガ倉庫で開催中。)

2022.0907 O.A 釧路赤十字病院 内科 古川真氏 ~3~ [close to you <dr.編>]

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今回はウイルスって何?というお話しです。その前に生き物、生物って何?というお話しから。生物・・・動物、植物、細菌、ウイルスもそうですね。
実はウイルスは生物ではないという先生もいらっしゃるそうです。生物の一つの大きな定義は外界と隔てるなんらかのカラダを持っていること。
もう一つの生物の大きな特徴は子孫を残すこと。だから、ウイルスはそこにあるだけでは生物ではないということの様です。
ウイルスが空気中に漂って感染しないで浮いている時は、その状態で増えることができないので生命ではない。それが人間の体の中に入ると生命になるということ。
だからウイルスにとっては感染をするということは自分が生きる上では絶対条件。自分で独立して増殖することができないから、これは生命・生物ではないという
言い方をする先生もいらっしゃると。ですからコロナも我々に感染して喉や肺に入って増えることができるようになって、はじめて生命になれるということなのです。
「感染が怖いという気持ちはわかるのですが、ウイルスにとっては生きるためには絶対必要な行為。向こうも必死なんですよ。」ウイルスにもいろいろな種類があり、
今はコロナに目を取られているのですが、今まで散々様々なウイルスが体の中に入ってきて、現在も無数のウイルスが体の中に住みついているわけです。
私たちが多分知らないものが無数にいると思いますと。悪さをしていないどころか、多分我々が生きる上で絶対必要な役割を担っていると思うとおっしゃっていました。
多分人間が進化していく上で、感染をしないとウイルスも生き残れないし、動物も・・・ミトコンドリアは細胞内に存在する細胞内小器官、発電所。
ミトコンドリアに酸素とブドウ糖を入れるとそこで発電します。その発電機は、外からきた細菌が別の細胞の中に入ってきて進化したのでは?と言われているそうです。
その細菌と細菌の合体がなければ、おそらく人間のカラダ、哺乳類まで進化する事はなかっただろうと言われているそう。
長い人類を含めた生物の進化の中ではウイルスの方が先輩なのです。我々が生き物として成り立つ基本単位。それが進化していったのが、人間という大きなカラダを持った生物。「こんな大きなカラダを持っているにも関わらずウイルスなんて人間の細胞の1/1000位。電子顕微鏡でないと見えない位の小さな生命か生命でないのかもわからない様な小さな微生物にビビっているわけですよ。それくらい彼らは我々人間が生きていくのに必要なものだったのでしょうね。感染をするでしょうし、感染されないと
ウイルスも生きていけないし、きっと我々も進化しなかったのでしょうね。」
ウイルスと細菌の決定的な違いは、細菌は独立して増殖できる。エサをあげると培養ができる。ウイルスはそのままでは培養できない。自主的に増える事ができないから。
「ウイルスというのは実は、我々生命の基本単位。感染は怖いかもしれないけれど、我々が生きていく上では大大大先輩であり、ともに生きていく生命って
思ってほしいかなと僕は思っています。」